【木曜日のしかけ#33】経営会議3点セット
木曜日は経営言動、すなわち社長の言動に関する「7秒しかけ」を紹介していきます。社長の言動は幹部や社員のモチベーション、社長への信頼度に大きな影響を与えます。
今回は、7秒しかけ「経営会議3点セット」を紹介します。
社長、突然ですが経営会議で幹部の方は積極的に発言していますか?
『うん、全員で賛否両論、激論し最終的に私の意思決定ができているよ』
へー!社長すごいですね、理想の経営会議です!
継続してください。ここまで読んでもらいありがとうございます。
残念ながら、全く発言をしない幹部がいた場合は次回から経営会議に参加させない方がいいでしょう。
参加させない理由・進め方等、詳しいことは次の記事を読んでください。
『白潟さん、全く発言しないわけではないけど、あまり発言しない幹部はどうすればいいのかな?』
社長、そんな場合は7秒しかけ「経営会議3点セット」を活用してください。
幹部が発言せざるを得ない環境がつくれます。
それでは、詳しく紹介していきます。
0 7秒しかけとは(1度読んだ方は読み飛ばしてください)
「7秒しかけ」とはしかけ研究家白潟敏朗と白潟総研のコンサルティング経験・ノウハウをベースに、次に示す習慣化の4つの技術を活用し開発したしかけです。
① 小さな行動から始める
~ 小さすぎてばかばかしいと思う行動が習慣になる(小さな習慣) ~
② If thenプランニング(もしXだったらYをする)
~ 「◯◯した時に□□する」で実行率アップ ~
【If-Thenプランニングの例】
・ 帰りに電車にのったら、明日見る動画の1行ゴールを書く
・ 行きの電車にのったら、ロジカルシンキング動画を1本見る
・ お風呂に入る前に、腕立て5回する
・ 先輩・上司に声をかけられたら、メモ帳を出す
できたら、自分を褒めましょう「よくできた!」
③ 20秒ルール
~ 始めるまでにかかる時間を20秒短くする ~
何かを始めるまでの手間を20秒短縮すると、20秒分の手間のかからなさが、頭によぎる「面倒くさい」を遠ざけ、「気がついたらやっていた」という達成感につながります。
20秒以内にすぐにやれるように準備することが大事!
④ マジックナンバー4
~ 週4回以上の実践で習慣化しやすい ~
習慣化の4つの技術に加え、最近流行りの行動経済学も活用しています。
特にナッジ理論「行動科学に基づいた小さなきっかけで人々の意思決定に影響を与え、行動変容を促す手法・戦略」を活かすことで、より簡単に実行できる工夫をしたしかけです。
具体的には1秒から7秒で実行でき小さな成功により少しだけ自信がつき、気がつけば習慣になっている、そのような効果のあるしかけです。7秒以内で実行できるので「7秒しかけ」と呼んでいます。
1 「経営会議3点セット」とは
経営の重要な意思決定をする経営会議ですが、社長や一部の幹部だけが意見を述べるだけだと幹部全員で会議をする意味がありません。
『白潟さん、そんなこと言ったってあまり発言しない幹部が急に発言できるようになるの?』
社長、回答する前に質問いいですか?
『いいですよ』
あまり発言しない幹部に足りない能力って何だと思いますか?
『経営全般の知識、会社の全事業の状況把握力等が足りないし本質的な課題を考える力も不足しているなぁ』
ありがとうございます。そんな能力不足の幹部を成長させる簡単な7秒しかけがあります。その名も
「経営会議3点セット」
です。
『3点セットって何?』
はい、1つ目は「〇Xプレート」です。
まず、現物を見てください。
『なんだ!テレビでよくやる〇/×か!』
はい、これが幹部の考える力UPに有効なんです。
いままでは、社長の意見に賛成です、専務の意見に同感です等と発言しない幹部は同調していれば良かったのですが「〇Xプレート」を活用すると、社長からの
『今の意見に賛成の人は〇、違和感ある人は✖を出してください、せーの!』
という号令で、自分の意見を全員の前で提示しないといけなくなります。
その後、
『どうして〇/✖なの?』
という社長からの問いにも、すぐ回答しないといけません。
これは、あまり発言しない幹部にとってはプレッシャーです。
・他人の意見に同調できない
・自分の主張の根拠を説明しないといけない
この2つに対応せざるを得ない環境になります。
社長が経営会議で「〇Xプレート」を継続活用してもらえれば、同調だけしていればよかった幹部が自分の意見を主張するよう変わっていきます。
加えて、「〇Xプレート」を活用すると経営会議で反対意見(✖)がでやすくなります。
ドラッカーも著書「マネジメント」で、意思決定における意見の対立の有効性を提唱しています。
「〇Xプレート」の詳細は次の記事を読んでください。
2つ目は「白紙」です。
「白紙」が効果あるのかと思われるかもしれませんが、あまり発言しない幹部には極めて有効です。
社長からの
『それでは、XXのテーマについてみんなの意見を紙に書いてください』
の問いに対応せざるを得ません。
「白紙」に自身の意見を記入することは「〇Xプレート」で〇/✖を出すより難しいです。
この問いかけで、「同調するだけ」から「自分の主張をせざるを得ない」幹部に変身ができます。
最初の段階は次の画像のようなシートを準備し紙に書かせてもいいでしょう。
慣れてきたらテンプレートのない「白紙」に書かせます。
3つ目は「白紙」に書く時の「サインペン」です。
「白紙」にシャーペンやボールペンで書くと意見のプレゼン時、まわりに見えにくいので「サインペン」で書いた方がいいです。
加えて、「サインペン」で書くと次の2つの効果があります。
・自己表現の強化
サインペンを使うことで、文字や絵を大きくはっきりと描くことができ、自分の考えや感情をより効果的に表現することができます。
自己表現力が高まることで、コミュニケーション能力の向上にもつながります。
・集中力の向上
サインペンの太い線と明瞭なインクは書いた内容がはっきりと見えるため、書くことに集中しやすくなります。
また、書くこと自体が視覚的に満足感を与え、集中力を高める助けになります。
ここで経営会議3点セットをまとめてみます。
① 「〇Xプレート」
テーマに対する意見を〇/✖で質問し、常に賛成か反対かを考え主張させるツールです。
② 「白紙」
テーマに対する自身の意見を白紙に記入することで、考え主張させるツールです。
③ 「サインペン」
「白紙」にはシャーペンやボールペンでなく「サインペン」で書きます。
いかがでしょうか?
簡単に準備できるツールばかりなので気にいってもらえたら、ぜひ7秒しかけ「経営会議3点セット」を活用してください。
2 アンカー(「経営会議3点セット」を思い出させるきっかけ)
きっかけがなくても「経営会議3点セット」を活用できる社長は、今すぐ実践しましょう。
きっかけがあった方が「経営会議3点セット」を活用しやすい社長は「会議」をきっかけにしましょう。
★ XX会議が始まる!
⇒「経営会議3点セット」を活用する
次に示す会議の中で、どの会議で実践するかを決めてください。
・経営会議
・役員会
・事業部会議
・商品会議
・社長と幹部の合宿
3 今すぐ準備しましょう
「経営会議3点セット」を活用するには次の準備が必要です。
今すぐ準備しましょう!
① 「○×プレート」の購入
② 「○×プレート」を幹部に配ります
③ 「○×プレート」を幹部の手帳にいれさせます(手帳を持っていない幹部にはいつでも出せる場所に保管するよう指示します)
④ ②・③の準備で不安な場合は、「○×プレート」を会議室に置いておきます
⑤ 「白紙」の準備
社内の複合機から「白紙」を準備します。
⑥ サインペンの準備
(会社の事務用品調達、購入)
⓻ 準備した「白紙」と「サインペン」を、会議室に保管しておきます
4 いつから実践しますか?
「経営会議3点セット」いつから実践しますか?
実践したいと思った方は今ここで実践時期を決めましょう!
・ 次の経営会議から
・ 次々回の経営会議から
決めた実践時期を手帳やカレンダーに書き込みましょう。
「経営会議3点セット」実践と記入した付箋を手帳やパソコンに
貼ってもいいです。
「経営会議3点セット」の紹介は以上でおひらきです。
経営会議が活性化しよりあまり発言しない幹部の意見がでることを心から願っております。
実践したらX(Twitter)への投稿、またはNoteへコメントしてもらえたら嬉しいです!
今日も、「日刊7秒しかけ」を読んでくれてありがとうございます。
「経営会議3点セット」の7秒しかけを気に入ってもらえたら、
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それでは、また明日!
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