【木曜日のしかけ#41】ミステリーツアーのススメ
木曜日は経営言動、すなわち社長の言動に関する「7秒しかけ」を紹介していきます。社長の言動は幹部や社員のモチベーション、社長への信頼度に大きな影響を与えます。
今回は社員旅行について社長と一緒に考えたいです。
突然ですが、社長「社員旅行」はオワコンなのでしょうか?
『白潟さん、私はそう思います。
温泉旅館に泊まって夜は酒盛り……という昭和スタイルの社員旅行に抵抗を感じる若者が多いし、職場にドライな人間関係を求める風潮になりつつある今、社員旅行は失われゆく企業文化ではないでしょうか?
私自身も社員旅行は嫌いです』
社長の考えキャッチしました。
社長が社員旅行を嫌いならやらない方がいいでしょう。
ただ、ただ社長
社員全員で生涯忘れることのできない思い出をつくることに価値を感じたりしませんか?
お金、家や車などのモノは死んだら持っていけませんが、
人とのつながり、それによって生まれた思い出は
死んでも持っていけるものだと私は思っています。
社員旅行はそんな思い出がつくれる貴重な社内イベントのひとつです。
そこに価値を感じないでのあれば、社長の考え方を私は尊重します。
ここまで読んでもらいありがとうございます。
『白潟さん、私は社員旅行すごいやりたいんだけど社員がいやがるかと思いやってないんですよ』
そうですか!
そんな社長には、強制参加の日帰り旅行を提案したいです。
もちろん、次の条件もクリアしてください。
・平日に実施
・費用は全額会社が負担
・宴会でのお酌などの礼儀作法はなし
・非日常体験をする
そして、7秒しかけ「ミステリーツアーのススメ」の実践です。
どこに行くかは内緒の旅行です。
それでは、詳しく紹介していきます。
0 7秒しかけとは(1度読んだ方は読み飛ばしてください)
「7秒しかけ」とはしかけ研究家白潟敏朗と白潟総研のコンサルティング経験・ノウハウをベースに、次に示す習慣化の4つの技術を活用し開発したしかけです。
① 小さな行動から始める
~ 小さすぎてばかばかしいと思う行動が習慣になる(小さな習慣) ~
② If thenプランニング(もしXだったらYをする)
~ 「◯◯した時に□□する」で実行率アップ ~
【If-Thenプランニングの例】
・ 帰りに電車にのったら、明日見る動画の1行ゴールを書く
・ 行きの電車にのったら、ロジカルシンキング動画を1本見る
・ お風呂に入る前に、腕立て5回する
・ 先輩・上司に声をかけられたら、メモ帳を出す
できたら、自分を褒めましょう「よくできた!」
③ 20秒ルール
~ 始めるまでにかかる時間を20秒短くする ~
何かを始めるまでの手間を20秒短縮すると、20秒分の手間のかからなさが、頭によぎる「面倒くさい」を遠ざけ、「気がついたらやっていた」という達成感につながります。
20秒以内にすぐにやれるように準備することが大事!
④ マジックナンバー4
~ 週4回以上の実践で習慣化しやすい ~
習慣化の4つの技術に加え、最近流行りの行動経済学も活用しています。
特にナッジ理論「行動科学に基づいた小さなきっかけで人々の意思決定に影響を与え、行動変容を促す手法・戦略」を活かすことで、より簡単に実行できる工夫をしたしかけです。
具体的には1秒から7秒で実行でき小さな成功により少しだけ自信がつき、気がつけば習慣になっている、そのような効果のあるしかけです。7秒以内で実行できるので「7秒しかけ」と呼んでいます。
1 「ミステリーツアーのススメ」とは
社長が社員旅行を嫌いであれば、社員旅行はいかない方がいいでしょう。
ただ、社長は社員旅行に行きたいけど社員がいやがると思い社員旅行に行かない会社には提案があります。
社員が社員旅行に行きたくない代表的な理由は次の5つではないでしょうか?
① 団体行動が苦手だから
② 上司や部下に気を遣うから
③ プライベートの時間をつぶしたくないから
④ 行きたくない旅行にお金を使いたくないから
⑤ 上司や先輩と一緒に旅行に行っても楽しめないから
①の方はチームワークに適さない可能性もあるので、上司の指導により改善した方がいいのではないでしょうか。
②から⑤については社員旅行の企画次第で解決できます。
② 上司や部下に気を遣うから
⇒ 夜の宴会でのお酌などをやめる、上下関係おかまいなしのイベント(みんなでサバイバルゲーム等)をやる
③ プライベートの時間をつぶしたくないから
⇒ 平日に行く(給料をもらって旅行に行く)
④ 行きたくない旅行にお金を使いたくないから
⇒ 全額会社が負担する(福利厚生費で損金算入が可能です)
⑤ 上司や先輩と一緒に旅行に行っても楽しめないから
⇒ 7秒しかけ「ミステリーツアーのススメ」の実行、非日常体験のイベント
社員が『旅行に行きたくない』から『しょうがないから旅行行くか』
に変わるための企画をまとめます。
大前提として、社員旅行は「ミステリーツアーで日帰り旅行」
加えて、
・平日に実施(宿泊無しなので1日)
・費用は全額会社が負担
・お酌などの礼儀作法はなし
・非日常体験をする
実は、お恥ずかしながらこの企画は私が30代でデロイトトーマツグループの経営者をやっていた時の企画なんです。
その当時、会社の業績が好調で社員には大盤振る舞いの賞与を支給し、私はみんなで社員旅行に行こうと提案したんですが社員の一部から
・社員旅行は行きたくない
・旅行行くならもっとボーナスが欲しい
等の意見がでました。
正直私はかなりへこみましたが、
強制参加で平日に行く、費用は全額会社負担で「日帰り旅行」で行くことを決めました。
そこで、幹事と一緒に企画を考えた時に出たアイデアが「ミステリーツアー」だったんです。
旅行当日、渋谷に6時に集まりバスを貸し切り旅行がスタートしました。
朝一は挨拶もしてくれない社員もいたんですが、どこに行くかわからないので社員が行き先を予想する話でバス内は少し盛り上がりました。
そして、箱根の「大涌谷」の近くにバスが止まり降りるやいなや、幹事から帽子が全員に配られました。
文句も言わずみんな帽子をかぶり山道を20分ほど歩きました。
山の中を散歩すると木々の香りが体に満ちて心が落ち着いてきました。
上に登りついたら「一個食べれば7年寿命が延びる」と言われる「黒たまご」をみんなで食べました!軽い山登りの後だったので美味しかったです
このあたりから、社員に少しずつ笑顔がでてきた感じがしました。
その後、日本を代表するクラシックホテルで有名な富士屋ホテルのレストランを貸し切りランチ!何を飲んでも自由!お昼から懇親会の開始です
ここから、社員は好きなワインやウイスキーを飲みながら一気に盛り上がりました。旅行に行きたくないと文句を言ってた社員も楽しそうに飲んでました。
その後観光し、夜はホテルで温泉に入り様々な企画のある懇親会、日帰りなのでそのままバスで宴会しながら帰りました。
バスの中では『白潟さん、来年は1泊2日で旅行に行きましょう!』と全員からリクエスト!えーー!社員旅行いやだったんじゃないの?
こんな感じで、私の前職の会社での社員旅行(ミステリーツアー)が定着していきました。
強制参加だと社員の期待値が極めて低いので、ちょっとしたイベントや食べ物でも嬉しくなるものです。
なので、強制参加をおススメするのです。
私の昔話にお付き合い頂きありがとうございます。
いかがでしたでしょうか?
社長は社員旅行に行きたいけど社員がいやがる場合「ミステリーツアー」がおススメです。
社長、7秒で決めてくださいw!
もちろん、既に社員旅行を実施している社長も、一度「ミステリーツアー」に変更してはどうでしょうか?
今まで以上に盛り上がるでしょう。
「ミステリーツアー」の企画で悩まれる社長、弊社石川が企画作成のサポートをいたします(※石川は白潟総研のミステリーツアーを毎年企画しているミステリーツアー企画のプロです)。気軽にお声がけください。
2 アンカー(「ミステリーツアーのススメ」を思い出させるきっかけ)
「ミステリーツアーのススメ」は準備をすれば実践できます。
3 今すぐ準備しましょう
「ミステリーツアーのススメ」を実践する社長は次の準備をしましょう!
① 幹事を選定する
次のような要件を満たす方を幹事に選定しましょう。
・イベント好きな方
・みんなで楽しむのが好きな方
・サプライズ企画を考えるのが好きな方
・世話好きな方
② 幹事にミステリーツアーの企画を考えてもらう
選定した幹事がミステリーツアーの企画を考えます。社長は予算を決め幹事に伝えてください。
③ 幹事がミステリーツアーの予約
幹事が企画にそって予約をします。
④ 旅行後の反省会日を設定
旅行後に、幹事と社長で反省会を開き来年の企画につなげます。
4 いつから実践しますか?
「ミステリーツアーのススメ」いつから実践しますか?
実践したいと思った方は今ここで実践時期を決めましょう!
・今期の社員旅行から
・来期の社員旅行から
決めた実践時期を手帳やカレンダーに書き込みましょう。
「ミステリーツアーのススメ」実践と記入した付箋を手帳やパソコンに
貼ってもいいです。
「ミステリーツアーのススメ」の紹介は以上でおひらきです。
社長と皆さんでステキな思い出がつくれること心から願っております。
実践したらX(Twitter)への投稿、またはNoteへコメントしてもらえたら嬉しいです!
今日も、「日刊7秒しかけ」を読んでくれてありがとうございます。
「ミステリーツアーのススメ」の7秒しかけを気に入ってもらえたら、
「日刊7秒しかけマガジン」のフォロー頂けると嬉しいです!
それでは、また明日!明日はフツーの会社のすごいしかけです。