【月曜日のしかけ#39】『素朴な疑問なんですけど』
月曜日は仕事力大全の基礎に関する「7秒しかけ」を紹介していきます。
今回は質問力を高めることで聞きたい事がきけるようになる7秒しかけです。
突然ですが、皆さん次のような気持ちになって聞きたいことを質問できず困ったことってありませんか?
・基本的なことなので恥ずかしくてきけない
・こんなことをきいたらみんなに馬鹿にされてしまう
『私は、そんなに困ったことはないです』
いいですね!回答ありがとうございます。
ここまで読んでもらいありがとうございます。
『白潟さん、私はたまにあります』
そうですか、ありがとうございます。
そんな時に活用してもらいた7秒しかけが
『素朴な疑問なんですけど』
です。
『素朴な疑問なんですけど、XXって何でしょうか?』
『素朴な疑問なんですけど、XXにはどういう意味があるのでしょうか?』
こんな感じで活用します。
この7秒しかけだと質問しやすくなりますし、馬鹿にされることはないかもです。
『素朴な疑問』という表現は、質問が専門的な意見や深い知識を求めるものではないことを示すので不思議な威力を発揮してくれます。
それでは、詳しく紹介していきます。
0 7秒しかけとは(1度読んだ方は読み飛ばしてください)
「7秒しかけ」とはしかけ研究家白潟敏朗と白潟総研のコンサルティング経験・ノウハウをベースに、次に示す習慣化の4つの技術を活用し開発したしかけです。
① 小さな行動から始める
~ 小さすぎてばかばかしいと思う行動が習慣になる(小さな習慣) ~
② If thenプランニング(もしXだったらYをする)
~ 「◯◯した時に□□する」で実行率アップ ~
【If-Thenプランニングの例】
・ 帰りに電車にのったら、明日見る動画の1行ゴールを書く
・ 行きの電車にのったら、ロジカルシンキング動画を1本見る
・ お風呂に入る前に、腕立て5回する
・ 先輩・上司に声をかけられたら、メモ帳を出す
できたら、自分を褒めましょう「よくできた!」
③ 20秒ルール
~ 始めるまでにかかる時間を20秒短くする ~
何かを始めるまでの手間を20秒短縮すると、20秒分の手間のかからなさが、頭によぎる「面倒くさい」を遠ざけ、「気がついたらやっていた」という達成感につながります。
20秒以内にすぐにやれるように準備することが大事!
④ マジックナンバー4
~ 週4回以上の実践で習慣化しやすい ~
習慣化の4つの技術に加え、最近流行りの行動経済学も活用しています。
特にナッジ理論「行動科学に基づいた小さなきっかけで人々の意思決定に影響を与え、行動変容を促す手法・戦略」を活かすことで、より簡単に実行できる工夫をしたしかけです。
具体的には1秒から7秒で実行でき小さな成功により少しだけ自信がつき、気がつけば習慣になっている、そのような効果のあるしかけです。7秒以内で実行できるので「7秒しかけ」と呼んでいます。
1 『素朴な疑問なんですけど』とは
突然ですが、次のチームミーティングのシーンを読んでください。
【議題:チーム目標売上2億円達成に向けての取り組み案の決定】
上司:『それでは、チームミーティングを始めます。今日もよろしくお願い致します』
全員:『よろしくお願い致します』
上司:『みんなもわかっていると思うが、うちのチーム目標の達成率が低い。上期が終わった時点で35%。このままいくと年間1.4億しかいかない』
全員:『はぁ…(全員暗い表情)』
上司:『そこで、今日はどうやったらリカバリーができ目標の売上2億円を達成できるかを話し合いたい。みんなの意見をきかせてください』
田中:『マネジャー、全員個人目標未達なので行動変えるしかないですね』
山田:『私も、田中さんと同じ意見です、ただ、具体的に何を変えればいいのかまだわかっていません』
佐藤:『行動変えても、目標は達成しないのでは? そもそも今期は目標が昨対160%なので高すぎる気がします』
全員:『…(全員納得した表情)』
鈴木:『マネジャー、素朴な疑問なんですけど、どうしてチーム目標が売上2億円なんでしょうか?すみません、もう一度教えてください』
上司:『全社で売上5億、4チームでそれを達成しないといけない。みんなもわかっている通り、うちのチームが最も経験があり営業力もある。なので、社長からの期待はうちのチームで2億円頼むになった』
鈴木:『ご丁寧に回答頂きありがとうございます。理解しました』
山田:『マネジャー、目標数字の意味は私も理解できました。それであれば、下期は根本的に変えていくしかないですね』
上司:『そうだね、それではターゲット、商品、訪問、商談の4つから劇的に変えていこう!具体的な意見をください』
全員:『はい』
いかがでしょうか?
こんな感じで活用します。
今回のミーティングシーンのように、素朴な疑問でありながら実は全員が聞きたかったことになったりすることもあります。
また、難解な議論の中でも「基本に立ち返る」ような雰囲気を作る効果もあります。
マネジャーに素朴な疑問なんですけど、と枕詞をつけて質問しているのでマネジャーから叱られることもないです。
7秒しかけ『素朴な疑問なんですけど』には次に示す4つの効果があります。
① 質問の前提を下げる
「素朴な疑問」という表現は、質問が専門的な意見や深い知識を求めるものではないことを示します。
難解な議論の中でも「基本に立ち返る」ような雰囲気を作る効果もあります。
② 謙虚さが伝わる
自身の立場を控えめに見せることで「理解していない/専門家ではないが純粋に知りたい」という姿勢を伝えることができます。
質問をする際に「挑戦的」や「批判的」だと思われるリスクも減ります。
③ 議論を広げるトリガーになる
「素朴な疑問」は、議論の前提や結論を考える役割を果たします。相手が気づいていなかった視点を提案することで、新たな考察や意見交換が起こる可能性もあります。
④ リラックスした空気感を作れる
フォーマルな場であっても、ややカジュアルな印象を与え堅苦しさを軽減しリラックスした空気感を作れたりもします。
気にいってもらえたら、ぜひ7秒しかけ『素朴な疑問なんですけど』活用してください。
2 アンカー(『素朴な疑問なんですけど』を思い出させるきっかけ)
きっかけがなくてもできる方は『素朴な疑問なんですけど』を実践してください。
実践するのに不安がある方は、人かミーティングをきっかけにしましょう。
さて、きっかけを誰またはどのミーティングにしますか?
【人&ミーティング】
・上司との1on1
・先輩との振り返りミーティング
【ミーティング】
・チームの月次定例会
・チームの営業会議
・チームの朝礼
3 今すぐ準備しましょう
準備しなくても『素朴な疑問なんですけど』を実践できそうな方は
今すぐ実践しましょう。
準備した方が実践しやすい方は今すぐ準備しましょう!
① 週4回以上の実践状況のチェックシート作成
前述したマジックナンバー4(週4回以上の実践で習慣化しやすい)を実践する準備です。週4回も実践しないかもですが、準備の例を次に示します。
・ 「XXさんに『素朴な疑問なんですけど』と4枚のふせんに書く
(実践したらふせんをすてる!)
・ 1枚のふせんに『素朴な疑問なんですけど』と4回のチェック欄を書く
(実践したらレチェックをいれる、4回チェックしたらすてる!)
② ①のチェックシートを手帳に貼る、またはパソコンに貼る
4 いつから実践しますか?
『素朴な疑問なんですけど』いつから実践しますか?
実践したいと思った方は今ここで実践時期を決めましょう!
・ 今から
・ 明日から
・ 明後日から
・ 来週の月曜日から
決めた実践時期を手帳やカレンダーに書き込みましょう。
『素朴な疑問なんですけど』実践と記入した付箋を手帳やパソコンに
貼ってもいいです。
『素朴な疑問なんですけど』の紹介は以上でおひらきです。
皆さんが聴き上手になられ、話し手に喜ばれることを心から願っております。
実践したらX(Twitter)への投稿、またはNoteへコメントしてもらえたら嬉しいです!
今日も、「日刊7秒しかけ」を読んでくれてありがとうございます。
『素朴な疑問なんですけど』の7秒しかけを気に入ってもらえたら、
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それでは、また明日!