【木曜日のしかけ#25】社長と語ろう会
木曜日は経営言動、すなわち社長の言動に関する「7秒しかけ」を紹介していきます。社長の言動は幹部や社員のモチベーション、社長への信頼度に大きな影響を与えます。
今回は、「社長と語ろう会」を紹介します。
社長、すみません!
「社長と語ろう会」ですが実践の意思決定は7秒でできますが、
実践は7秒ではできません!(2時間くらいかかります)
まだ「社長と語ろう会」を実践していない社長にぜひやってもらいたい!
そんな私の強いおもいでしかけにしちゃいました。
社長、こんな悩みありませんか?
・社長のゆずれない想い(MVV等)が現場の社員に浸透しない
・幹部に部門を任せているので、部門の状況はわからない
・部門の状況を現場にききたいけど、幹部の中抜きになるのできけない
・新人が会社のことをどう思っているか知りたいが知るチャンスがない
「社長と語ろう会」を実践してもらうと、それらの悩みが解決します!
具体的な内容や進め方等を知りたい社長、ぜひ一読してください。
1 「社長と語ろう会」とは
『白潟さん、「社長と語ろう会」って私と語る会だと思うんだけど?具体的にはどんな内容なの?』
はい、社長と社員5人くらいで会食をするだけです。
『え!それだけ?』
はい、それだけです。
『5人はどうやって選ぶの?』
選ぶのではなく、社長と直接接点をもつ管理職以外の社員全員と会食します。
例えば、30人社員がいる会社では5人ずつ6グループにわけます。
グループ別に6回「社長と語ろう会」を実践します。
月1回ペースであれば半年かかります。
なので、半年で社長が全員と語れることになります。
社員からすると1年に2回、直接社長と語ることができます。
『へー、そうやって私が全員と語るんだ』
はい、そうなんです。
『なるほどね! 5人の組合せは?』
部門はバラバラ、男女混合がおススメです。
社長いれて6人になるので、社長がテーブルの真ん中に座り5人の社員が社長を囲みます。
『なるほど、そうするとみんなと話しやすくなるね! 白潟さん、でもこれって幹部の中抜きになるのでは?』
はい、中抜きにはなりますが、社長と語ろう会で幹部のマネジメントの状況を聞くわけではありません。
幹部に事前に話しをし許可をとっておけば大丈夫かなと思います。
もちろん、中抜きを絶対しないと決めてる社長にはおススメできません。
2 「社長と語ろう会」の進め方
『白潟さん、5人と会食だけど食事しながら飲みながら歓談すればいいの?』
社長、それはダメです。
それでは単なる飲み会になってしまいます。
次のプログラムで語ろう会を実践してください。
このプログラムは参加する社員には事前に共有しておきます。
① まずは、ひとりずつ順番に自慢話を語る
② つぎに、2個目の自慢話をひとりずつ順番に語る
③ 自慢話が無くなるまで続ける
④ そして、社長に聞きたい事を質問し社長が回答する
こんな感じで進めてください。
『白潟さん、どうして自慢話をきくの?』
社長とあまりコミュニケーションをとったことがない社員は、社長と何を話したらいいのか戸惑います。
そこで、事前に「社長と語ろう会」では皆さんの自慢話を社長がきくので、自慢をためておいてくださいとお願いしておけば、
社員は「社長と語ろう会」の日まで仕事頑張りますし、語ろう会での話題に戸惑うこともなくなります。
『へー!一石二鳥だね』
はい、でも社長、このしかけ実は一石五鳥なんです。
社長が社員の自慢話を聴くことで、現場のことがよくわかってきます。
例えば、
・営業やサービス部門の社員から、自社商品のお客様からの反応
・管理部門の社員から、管理部門が現場に役立ってること
・開発部門の社員から、自社商品開発の進捗や良い点
・全社員から、社長のゆずれない想いの実践状況
このあたりのことが自慢話から把握できます。
『たしかに、それはわかるね!』
はい、なので冒頭紹介した社長の悩みである
・幹部に部門を任せているので部門の状況はわからない
・部門の状況を現場にききたいけど、幹部を中抜きすることになるのできけない
が解決できます。
プログラム④「最後に、社長に聞きたい事を質問し社長が回答する」では、社員からの質問に回答しながら、社長のゆずれない想い(MVV)を社員に直接語ることができます。
これで、冒頭紹介した社長の悩みである
・社長のゆずれない想い(MVV等)が現場の社員に浸透しない
も解決します。
『へー!それはいいね!』
はい、社長、ありがとうございます!
実は「社長と語ろう会」は、社長が裸の王様になることも防止できます。
例えば、
・社員の自慢話が少なければ、現場が上手く回っていなかったり成長できる環境が不足しているかもしれません
・社員のネガティブな質問から組織が上手くいってない、制度や仕組みが機能していないことが予想できます
・社員の表情や態度から、社長への信頼感やおもいが把握できたりします
一石五鳥の「社長と語ろう会」いかがでしょうか?
気にいってもらえたら、早速翌月から実践してください!
3 新人との「社長と語ろう会」
最後に、新人との「社長と語ろう会」を紹介します。
先ほどは、社長と全社員が語る会でしたが、社長に冒頭紹介した3つの悩みがないようであれば、最後の悩みである
・新人が会社のことをどう思っているのか知りたいが知るチャンスがない
を解決する「社長と語ろう会」を紹介します。
新人と社長が語る会にします。
具体的には次の2つの会になります。
・新卒の社員全員と社長で語る
・中途の新人全員と社長で語る
プログラムは全社員と同じになります。
新卒/中途いずれかの人数が少ない場合は合同でやります。
中途の新人の場合は、前職ではやっていないことについての質問が増えます。
社長に『どうして、XXXをやっているんですか?』と質問し、やっているこころを社長が語ることで前職とのギャップを解消できますし、誤解による早期退職を防止することもできます。
『たしかに、新人とやるのもいいね』
はい、新人とは半年か1年やればいいでしょう。
4 社長が気をつけること
「社長と語ろう会」はかなり効果の高いしかけですが、社長が次のようなことをやってしまうと効果どころかマイナスになってしまいます。
・社員の自慢話を最後まで聴かずに、途中で遮ってしまう
・社員の自慢話を聴いた直後に『それって、たいしたことないよね?』等と否定してしまう
・社員からの質問に『なんで、そんな初歩的な/くだらない質問するの?』等とダメ出ししてしまう
遮り・否定・ダメ出しをされた社員は、おそらく次回から社長には自慢話も質問もしなくなるでしょう。
社長の遮り・否定・ダメ出しの回数が多いと、社員からの社長への信頼は無くなります。
くれぐれも気をつけ実践してください。
「社長と語ろう会」の紹介は以上でおひらきです。
「社長と語ろう会」の実践で社長と社員のきずなが深まり、心ひとつの経営チームになることを心から願っております。
実践したらX(Twitter)への投稿、またはNoteへコメントしてもらえたら嬉しいです!
今日も、「日刊7秒しかけ」を読んでくれてありがとうございます。
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それでは、また明日!明日はフツーの会社のすごいしかけです。