【金曜日のしかけ#9】全社員ウイークリー読書会
すみません!「日刊7秒しかけ」なのですが
毎週金曜日は「7秒しかけ」ではなく、フツーの会社の「すごいしかけ」を紹介します。
フツーの会社の「すごいしかけ」とは、GoogleやAmazon等の一流企業が実践しているしかけではなく、隣の優良な中小ベンチャー企業にしかけ研究家白潟がインタビューさせてもらい発見したしかけです。
第9弾の「すごいしかけ」は「全社員ウイークリー読書会」です。
・ 社員に読書する習慣を付けてほしい
・ みんなで同じ本を読んで知識や価値観を共有したい
など様々な理由で読書会を企画する会社は多いです。
ですがそれが継続的に、さらには全社員で毎週実践している会社はなかなかありません。
そこで今回は「全社員ウイークリー読書会」というすごいしかけを紹介します。
1 全社員ウイークリー読書会の内容
具体的な手順を紹介します。
① 課題図書を伝えます
全社員に対して課題図書を事前に伝えます。
課題図書は、社長のバイブルや最近読んだ本・マーケティング関連の本等です。海外カンファレンスの日本語訳なども対象にしています。
【最近の課題図書】
・ コトラーの「マーケティング5.0」
・ ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣
・ 完訳 7つの習慣 人格主義の回復
② グループディスカッション
月曜の朝礼が始まったら最初に数字の確認などの業務連絡を済ませ、読書会TIMEに入ります。
4~5人の小グループに分かれて(Zoomのブレイクアウトセッション)
15分間グループディスカッションをします。
③ 全員で集まり各グループ代表者が発表します
全体で集まった後はそれぞれのグループでどんな議論になったのかを代表者が発表し、質疑応答の時間になります。
④ 社長からお褒めコメント
各グループの議論や課題図書に対する理解度など、良いポイントは社長から都度コメントします。
特に社長自身がその学びから経営の意思決定にどんな影響があったのかを絡めて褒めると、社員の視座が社長に近づきやすくなると思います。
⑤ 社長から気づきコメント
逆に全体発表を通じて出てこなかったポイントがあれば、最後に社長から気づきを与えるコメントをします。
2 このしかけのすごいところ
① 社員のスキル・知識に深みが出る
現代において知識習得はインターネットを使えばいくらでも”気軽に”、”短時間”で可能です。
そんな環境では、知識は広くなれど知識を活かすだけの思考力や顧客に応対できる体系的な知識を習得する機会が失われてしまいます。
宗像社長の言葉を借りると、
「流動食って食べやすいけどそればっかりじゃ歯や顎って発達しない」
ということです。
多少めんどくさかったり時間がかかったとしても、
本を読んで背景知識や理論などを文脈をもって理解する習慣をつけることでプロとしての知識獲得ができるようになります。
② 社長の言ってること、考えていることの背景を社員が理解できる
社長が号令をかけるだけでその通り動くような社員はいません。
人間は自分が納得する命令にこそ当事者意識を持ちますし、そもそも納得しない命令には口先だけ従うもののその後実行されないことも多いです。
そこで社長が日頃インプットしている本を同じようにインプットすると、
社長の号令の背景や理由に納得することができます。
社員が経営の意思決定に納得感を持ち、組織が意思にしたがって1つの方向性をもって動くことができる。
読書会には組織づくりの側面もあります。
3 自社に導入する際の工夫/注意点
① まずは一部の部門や新人だけで始めてもいい
全社員では実施の理解をなかなか得られない場合は幹部のみなど、一部メンバーの実施から始めてみてはいかがでしょうか。
まずは一度、『社長と幹部の合宿』で実施してみるのもおすすめです。
② 週1回じゃなくてもいい
実施頻度は経営状況に合わせて月1回など低めの頻度から始めてもよいかと思います。
③ 本1冊じゃなくてもよい
課題図書を設定する際は、本1冊だけでなく指定の章など一部範囲でも大丈夫です。このあたりは重要度や社員の負担を鑑みて設定されるといいと思います。
④ 読書が苦痛に感じる人への対策
読書自体に強い抵抗感を持つ人が多い場合は、軽めの本や、他のコンテンツ(記事やオーディオブック、など)から始めてみてもいいかもしれません。
※本を読むからこその効果が薄れてしまうことに注意
4 すごいしかけの会社はコチラ!
すごいしかけ「全社員ウイークリー読書会」を実践されている会社は、本社が東京飯田橋にある「個人と企業にイノベーションの力を与える」をビジョンに掲げている株式会社イノーバ様です!
溢れる教養の持ち主、宗像社長が経営されておられる会社です。
現在、3つの事業を展開されています。
今日も、「日刊7秒しかけ」を読んでくれてありがとうございます。それでは、また来週!