見出し画像

シーソーモンスター / 伊坂幸太郎

昨年始まった、8作家競作企画『螺旋プロジェクト』

の一つ、『シーソーモンスター』
いつ購入したか忘れましたが、ようやく読み終えました。

8作品のうちの1作品なのでまだこれからこのプロジェクトの醍醐味を味わっていくと思うのですが、この本単体でも十分読み応えがありました。

この『シーソーモンスター』自体にも『シーソーモンスター』と『スピンモンスター』の2篇収録されていて、その2作品同士の中でも螺旋プロジェクトならではの関連性が含まれているので、むしろ螺旋プロジェクトとはなんぞや?を知りたい人にとっては一番理解しやすい作品なのかなと!

そもそも螺旋プロジェクト自体は、"海族"と"山族"という昔から密かに続いている対立とそれに絡んだ人々を時代ごとに描いているお話なのですが、それ抜きにしても伊坂幸太郎さんを感じられる作品であることは間違いないです。笑 いつまで経ってもハラハラドキドキしてしまいます。


『シーソーモンスター』篇は嫁姑のよくある?いがみ合いがありつつ、早い段階で嫁の秘密の仕事が明らかにされるから飽き性の自分もテンポ良く読み進められました。
話のオチは割とよくあるタイプなのかな?オチが読める人もいっぱいいると思う。そういう意味では面白くないって思う人もいそう。
私は単純明快なの好きなので、普通に好きです。笑

あとはこの話が単体であるわけじゃないから、昔と未来にどうつながっているのか、気になります。


で、さっそく後編の『スピンモンスター』で、シーソーモンスターで出てきたアイテムや人が出てくるから、おーなるほどそういう繋がりなのねーと。
まあ小説だしご都合主義なところはたくさんあるけれど、、

スピンモンスターは近未来の話で私たちも他人事じゃないなと思いました。AIが発達して、情報が全てを牛耳りすぎた挙句、アナログが重宝されるっていう。いやそうだよな。全然ありえるなこの設定と思いました。



この本ともう一つ、朝井リョウさんの『死にがいを求めて生きているの』も購入したから、次はそれを読みます。最近(というよりずっと)伊坂幸太郎さんばっか読んでるから、どんな作風なのか楽しみです。

(2023年6月9日 読了)


追記
とか言いつつ、noteを書き終える前に別の伊坂幸太郎さんの本読んじった。読みたいときに読みたい本を読むのだ!うんうん。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集