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『リアルなコミュニティ文化の再生』と成人発達理論
昨日、届いていたイベント案内メールから派生したプチ探究メモをnoteしておこう。
昨年からもうすぐ1年間、地域に根差したコミュニティづくりを実践されてらっしゃるコワーキングスペースに日々通いながら、これまでとは異なる日常を通して探究をあたためてきたのだけれど、『リアルなコミュニティ文化の再生』というテーマに共感したこともあり、自分自身の探究用に、幾つかの情報を貼り付けておきたい。
とりわけ、下記の期間限定(8月末まで)の動画は価値がありそうなので、取り急ぎ共有し、今夜には届くディスコース分析に関する書籍にも目を通してみてから、あらためて考えてみたい。
イベント概要
『文明学と成人発達理論』
〜文明の治癒と変容に向けた成人発達理論の意義の再考〜
https://peatix.com/event/3288357
『疲労社会(Müdigkeitsgesellschaft)』(2010)が20カ国以上で翻訳出版されているなど、ドイツの哲学者ビョンチョル・ハンが今世界から大変注目を集めています。日本でも2021年10月にハン氏の主著である『疲労社会』『透明社会』が出版され、これから認知が広がっていくことが予想されています。
今回は、知性発達学者の加藤洋平さんと共に、ビョンチョル・ハンの書籍『疲労社会』と『透明社会』を題材に、私たちが築き上げてきた文明の治癒と変容に向けた成人発達理論の意義を再考する読書会を開催いたします。
加藤さんと共に、ハン氏の言説である「透明性」を強力に推進する社会とハイパー消費主義などの社会を疲弊させる要因に対して、成人発達理論からはどのようなアプローチができるのか皆さんと共に考えていきます。
ビョンチョル・ハンって?
今、世界の注目を集める韓国生まれのドイツの哲学者、ビョンチョル・ハン(Byung-Chul Han)は、20カ国以上で翻訳出版されている主著『疲労社会(Müdigkeitsgesellschaft)』(2010)や一連の著作の中で、ハッスルカルチャーを、新自由主義が植え付けた「達成主義」にもとづく心理的統制であると指摘し続けている。
今日共感したフレーズ
リアルなコミュニティ文化の再生
「文化はコミュニティを生み出すものである。それがなければ、私たちはただ生き延びるためだけの動物のようになってしまう。この危機から一刻も早く回復する必要があるのは、経済ではなく、何よりも文化、つまりコミュニテイにもとづく生活なのだ」
『疲労社会』『透明社会』のブックトーク(動画)
8月末までの限定公開のようなので、明日以降に時間を確保して拝聴したい。
人文学の学校KUNILABO 2022新春のブックトーク ビョンチョル・ハン『疲労社会』『透明社会』(見逃し配信:8月末まで)
【イベント概要】
2021年10月、邦訳が待望されていた韓国出身ドイツ在住の哲学者ビョンチョル・ハン(Byung-Chul Han)の著作、『疲労社会』と『透明社会』の二冊が花伝社から同時刊行されました。ハンはハイデガーやレヴィナス、ヘーゲルといった哲学者の研究からキャリアを始めた人ですが、現代社会やメディアを批判的に論じる仕事も数多く手掛けています。最近の2020年には、イギリスの現代美術雑誌『ArtReview』が毎年発表している、アート界でもっとも影響力のある100組のランキング「Power 100」に62位で選ばれ、国際的に評価されている思想家の一人となっています。とりわけ『疲労社会』と『透明社会』は多くの外国語に翻訳された国際的ベストセラーです。また、同じく花伝社から出版され話題を呼んだリーヴ・ストロームクヴィスト『21世紀の恋愛――いちばん赤い薔薇が咲く』(よこのなな訳、花伝社、2021年)でもハンの思想が大きな存在感を示しています。
うつ病や燃え尽き症候群といった現代の精神的な兆候を現代社会の診断と結びつけ、SNS上での業績の披露やエビデンスへの強迫観念を透明性の強制という観点から読み解くハンの文章は、極度に切り詰められていて、時に読者を困惑させもします。しかし、そこにはコロナ禍で苛立ち、不安になり、疲弊した私たちにとってなお重要な洞察が含まれています。本ブックトークでは、『疲労社会』の訳者横山陸さんと元花伝社編集部でストロームクヴィスト『21世紀の恋愛』の編集にも携わった山口侑紀さんをお招きし、それぞれの視点から、この二冊の魅力や読みどころについて、語っていただきます。
日時 :2022年2月5日(土)14:00 - 16:00
参加費:無料(要登録)
YouTubeライブ配信によるオンライン開催
登壇者:横山 陸(『疲労社会』訳者、中央大学准教授)、山口侑紀(翻訳者、元編集者)
司会 :守博紀(『透明社会』訳者)
多くの方々のご参加をお待ちしております。
NPO法人国立人文研究所
お問い合わせは:info@kuniken.org
ドイツの哲学者ビョンチョル・ハンの書籍
おまけ
下記イベント後の音声ファイルで加藤洋平さんが絶賛されてらっしゃった書籍の共有。本日は既に3冊購入したので先延ばし…
パウル・ティリッヒ(Paul Johannes Tillich、1886年8月20日 - 1965年10月22日)は、20世紀のキリスト教神学に大きな影響を与えたドイツのプロテスタント神学者。組織神学、宗教社会主義の思想で知られる。20世紀においてカール・バルトと並ぶ神学者であり、その影響は広く哲学や思想、美術史に及ぶ。
Capitalism as Religion?
A Study of Paul Tillich's Interpretation of Modernity
(Harvard Theological Studies)
今日は、洋平さんつながりのプチ探究が続きました。