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書評:佐々木毅『民主主義という不思議な仕組み』

政治学の泰斗が贈る中高生に向けた民主主義入門

今回ご紹介するのは、佐々木毅『民主主義という不思議な仕組み』という著作。

この『ちくまプリマー新書』シリーズは、中高生向けの易しい入門書である。とはいえ私の最も尊敬する政治学者・佐々木毅先生の著作。読みごたえは十分であった。

民主主義というのは、決して正統性を備えた仕組みではなく、数々の問題を抱えながらも他の政体よりはマシ、という点を拠り所に世界に広がっている。

本著はそうした民主主義が孕む基本的な難問をきちんと押さえており、説明は平易ながら、内容には決して妥協はなく、学術的ですらある。

少しでも多くの若者がこうした著作から「民主政治」の基本的なアポリアを学び、細々とした政局に惑わされることなく政治の大局を見る物差しを身につけてもらいたいものである。

読了難易度:★☆☆☆☆
平易さと内容の濃さの並存度:★★★☆☆
民主主義の本来的難題理解度:★★★★☆
トータルオススメ度:★★★★☆

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