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【懐かしきB系】SeanJohnのスウェットを着たおじいちゃん。

この前、歯医者の診療が終わり、出る間際にあるおじいさんとすれ違った。

上は黒のスウェットで、ズボンは灰色のスウェットだった。
寝巻きのような組み合わせだったが、近所に住んでいるのだろう。
部屋着のまま歩いてきて、そのまま歯医者で診療を受けているのかもしれない。

そう思っていると、なんとな〜く黒のスウェットに目がいった。

上半身真っ黒な黒地で、絵柄や文字など入っていなかった。
本当に「THE スウェット」といった感じだった。
だが、胸元をみると白い糸の刺繍で、ちょっとした「筆記体の英字」が入っていた。

あれ?どこかで見たことがある形をしているな〜?と思っていると、急に15年以上の記憶の引き出しが開いた。
「あ!」と思うと同時に非常に懐かしい気持ちになった。

「Sean John」というB系ファッションのブランドだったのだ。

今回は思春期にあったファッション事情を語ってみようと思う。
それではヒアウィーゴーーー!!!

①ボクらの思春期は「B系ファッション」の全盛期。

ボクは30代前半なのだが、思春期の頃に「B系ファッション」というのが大流行りしていた。
おそらく、同じ世代ならば共感する人が多いんじゃないだろうか。

当時は、スクールカースト上位にいるような「イケているヤツ」「ヤンキーや不良」というのは、みんなB系ファッションをしていた。

オーバーサイズの服を着て、首元にはチェーンをかけたり、ディッキーズの作業ズボンを履いたり、ナイキのAIRFORCEやティンバーのブーツを履いていた。

まさに「悪そうな奴は大体友達」的な雰囲気だった。

地元から少し離れた繁華街では、国籍不明なおじちゃん達がB系ファッションの服を販売していた。

フリーマーケットなどの露天、コンテナハウスを改築したショップ、異国文化漂うストリート沿いの店舗など、どこから仕入れているのか分からないものをむき出しで販売していた。

あまりにも激安で販売されており、明らかにバチモンじゃね?と思われるようなものですら出回っていた。

そして街の至るところで、オーバーサイズでブリンブリンなアクセサリーを纏った若者が闊歩していた。

②「SeanJohn」を見ない日は無かった時代。

冒頭で語った「SeanJohn」というのは、B系ブランドの一つだ。

当時はめちゃくちゃ大流行りしていた。
みんなが「SeanJohn」のスウェットやパーカーを着ていたので、至るところで被りまくっていた。
道の向こうから闊歩してくる5人組が全員「SeanJohn」だったこともあるぐらいだ。

特に印象的だったのは、地元の衣料品を取り扱うデパートで「SeanJohn」のスウェットが売られていたことだ。

ざっくりいうと、おかんが子どもの服をとりあえず買ってくるような場所なのだ。
思春期に入ると異性の目やスクールカーストを気にして、「ダサくて着れない!」というような事件が勃発する場所でもあった。
そんなところで「SeanJohn」のスウェットがあることに驚いた。

経済用語でいう「コモディティ化(一般化)」みたいなことが起こっていた。

自分で書いていて微妙に違う気もするが、とりあえずどこでも「SeanJohn」の筆記体の英字ロゴは見かける時代だった。
そしてついには、見事な「バチモン」も出てきた。

「JohnSean」という似たようなロゴを使ったものだった。

これ買うヤツいるのか?と皆が小馬鹿にしていたが、ウケを狙うために買うヤツが結構いた。
今思えば、ある意味では「JohnSean」のバチモン戦略は大成功していた気がする。

③イケていないボクは「SeanJohn」を意地でも着なかった。

ここまで偉そうに語っているが、半分ぐらいが人から聞いた話なのだ。
なぜならば、ボクは見事に「イケていないヤツ」だったからだ。

スクールカーストの底辺を漂いながらも、異性の目を気にして思春期特有の拗らせ野郎だった。

なので、もちろんB系ファッションを着たかったし、なけなしのお小遣いを使って洋服を買っていた。
今思えばそれでゲーム機でも買っとけばな〜とも思ってしまう。
だが、そのおかげでB系関連の一通りを経験できたことは良かったとも思う。

そんなボクは意地でも「SeanJohn」を買わなかった。

アメリカでは有名だけど、地元では誰も着ていないようなものを欲していた。
もしくは、少しでも個性が発揮できるようなものを探していた。

デニムのお尻にあるポケットが「刺繍」で埋め尽くされているものや、オーバーサイズのTシャツが「全面プリント」されているようなもの、機能性は最悪でも奇抜な色合いの「エナメル仕様」のスニーカーなどなど。
わかりやすくド派手なものばかりを購入していた。

黒人文化に流れている「ド派手さ」や「荒々しさ」というのがなぜか好きだった。

あの頃に「誰も着ていないB系ファッション」を探し求めたからこそ、今のボクに流れている感性の源流があったと思う。
今でも「ド派手さ」や「荒々しさ」はボクにとって大事な要素なのだ。

④15年の時を経ても残っているB系ファッション。

冒頭でおじいさんが着ていた「SeanJohn」のスウェットのおかげで、素晴らしくエモい感覚を味わえた。
なぜおじいさんがそれを着ていたのかは全くわからない。

おそらく、孫が着なくなったスウェットをもらったのだろうか?

だとしたらモノ自体は非常に良いし、厚手の生地なので非常に暖かいと思う。
ならば、おじいさんは中々目の付け所があるお方だ。

「SeanJohn」という筆記体の英字ロゴは、15年の時を経て再び目の前に現れた。

最近ではB系ファッションというのも多様化しまくっている。
ネット・スマホ・SNSによって、それぞれが好きなファッションを追い求めているからだ。
オーバーサイズの人もほとんど見なかったし、ダボダボなズボンもあまり見かけなかった。

しかし、最近になって「ダボっとしたファッション」で街を闊歩する若者をよく見かけるようになった。

「ファッションは巡っていく」と聞いたことがあるが、まさにその瞬間を目の当たりにしているのかもしれない。
スリムなシルエットからダボっとしたシルエットへ、逆もまた然りなのだろう。
ファッションが一巡する様子を15年の時を経て見ることになるとは思いもしなかった。

ボクもおじさんになっているということなのだろう。
だが、心だけはいつでも若くありたいものだ。

誰も来ていなくても自分が好きなものを追いかける「がむしゃらさ」

これこそが、15年の時を経ても唯一変わらない姿勢だと、胸を張って次の15年を駆け抜けていきたいものだ。
「SeanJohn」のスウェットを着たおじいちゃんに出会えて良かった。

そんなことを考えた今日この頃だった。

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