5億年ボタンは押すべきなのか?
みなさんおはようございます。一時期5億年ボタンという言葉が話題になりました。なんでもボタンを押すと異世界に意識だけが送られ、そこで5億年分の時間が経つとこの世に意識が戻り、そこで大金が得られるというものです。当然その異世界での記憶はこの世に戻った時点で全て消去されているとのことです。異世界では意識だけなので、特に食事をしたりとかする必要もなく、ただ意識だけが存在しているそうです。
これを聞いてこのボタンを押すべきなのか、ということを真剣に考えている人達がいました。普通に考えて5億年というと莫大な時間ではあるが、ボタンを押した人にとっては異世界での記憶は消去されているのだから、現実世界に帰った時点で大金を目の前にしているという認識しか起こらないから、押した方がいいとのことです。
一方でさすがに5億年というのは長すぎて精神が崩壊するだろうから、とんでもない苦行になるだろうから押すべきではない、という意見もありました。まあ自分だったらこちらを支持してしまうでしょう。ただ、これだけでは話は終わりませんでした。というのも5億年という歳月を人間の脳や意識は感じ取れるのだろうか、という意味で。
調べてみたら面白いものがありました。みなさんも感じているかと思いますが、年を取るごとに年々一年が早く感じることはあると思います。当然、最初は長く感じるでしょうが、後々時間が過ぎるのは加速度的に速くなるなんて話もあります。これを体系化したのが、ジャネの法則と呼ばれています。Wikipediaに記事があったので、貼り付けておきます。
記事自体は短く、まだまだ検証が必要だとは思いますが、まずこれが正しいのなら、5億年という長い時間であっても、最初さえ乗り切ればあとは惰性でどんどん進んでいくとも言えます。聞いた話だと、100年分ほど耐えられればあとは気づいたら5億年過ぎていたなんてことになるそうです。まあ人間の寿命が100年ほどで、最高でも脳が記憶できるのは140年分とかいう説を聞いたことがあるので、100年も経てばあとは記憶に残らないなんてこともあり得るでしょう。
しかし、これを聞いても自分は押す気にはなれませんでした。おそらく意識だけで漂い続けるということが先に頭に残ってしまい、その恐怖から押せないという判断になってしまいます。どんな大金であったとしても、そのために、精神が壊れたまま漂い続けるのは辛いと思いますね。もっとも私はそこまで大金を必要としていません。今現在そこまでやりたいこともないですし、当座の生活費はもう確保できています。さすがに誰かにお金をあげるほど裕福ではありませんが、ガツガツお金欲しいという意識はありません。それより、ゆったりとした時間が欲しいと感じています。その意味では時間を意識しなくてもいい5億年ボタンは押した方がいいなんて言われるかもしれませんが。
結局この話は大金を得るために莫大な時間をかけることに耐えられるかということが言いたいのだと思いました。意識だけ飛ばすということで、ある種不老不死になったとも言えますが、話を聞いて考えれば考えるほど怖くなったため、今日はこの辺で話を終わりにします。こういった仮定の話はいろいろ考えるのは面白いですが、恐怖を感じるまでなってしまっては本末転倒ではないか、と思いました。結局私の結論としては押さない、ということにしておきます。