光る君へ


光る君へ 
物語
平安時代中期を舞台に後世に「世界最古の女性文学」と呼ばれた「源氏物語」を生んだ紫式部の生涯を描きます。
2024年1月 放送開始

登場人物

道隆の長女。一家の繁栄を願う父の思いを一身に負い、年下の一条天皇に入内じゅだいする。清少納言らが集う、才気にあふれたサロンを作り上げ、一条天皇の最愛の妃きさきとなるが、悲運に見舞われます。

道長の長女。幼いうちに一条天皇に入内し、定子と競う立場となる。紫式部(まひろ)は才を見込まれ、彰子のもとに宮中女房として出仕する。彰子は、一条天皇にふさわしい妃になろうと努力を重ねます。

道隆の嫡男。才色兼備の自信家の青年。若くして、父の引き立てによりスピード出世を果たす。父亡きあとは、妹の定子への一条天皇の寵愛ちょうあいを頼りに、道長と火花を散らすライバルとなります。

64代天皇。道長の姉・詮子あきこが入内し、懐仁やすひと(のちの一条天皇)をもうける。道長の父・兼家は、孫の懐仁を一日も早く天皇とし、外祖父として権力を握ろうとする。譲位を勧められた円融天皇は悩むことに。

65代天皇。東宮(皇太子)のころから、紫式部(まひろ)の父・為時による漢籍の指南を受ける。即位後、兼家の孫である懐仁が東宮となったために、早々の譲位を画策され、大事件が起きる。

66代天皇。道長の甥おいで、幼くして即位した。入内じゅだいした道隆の長女・定子を寵愛ちょうあいするが、のちに道長の長女・彰子も入内し、世継ぎをめぐる政争に巻き込まれる。理性の勝った性格の一方、文学が好きで、紫式部の源氏物語に強い興味を抱く。

町辻で風刺劇を披露する散楽の一員。当時の政治や社会の矛盾を面白おかしく批判する。その自由な言動に、まひろと道長は影響を受ける。一方で、本性のわからない謎めいた男でもある。

女流歌人。道長の妻・倫子の女房であり、さらに一条天皇の中宮となる娘の彰子にも仕えた。姫たちに学問を指南するうちに、文学好きなまひろとも交流することになる。

まひろの従者。まひろに振り回されながらも付き従っている。

道長の従者。道長が少年のころから忠実に仕えている。

紫式部(まひろ)の弟・惟規のぶのりの乳母。惟規を溺愛し、行く末に気をもみながら仕えている。まひろの姫らしくない振る舞いには、やきもきすることも。

道長の異腹の兄。知性豊かな母を持つが、本人は一向に才に恵まれず、父の兼家からは、嫡妻ちゃくさいの息子たちより格段に軽く扱われている。性格は明るくお人よしで、憎めないところもある。

兼家の妾しょう。一人息子の道綱を溺愛している。和歌に長たけており、兼家との日々を「蜻蛉日記」として残した、才色兼備の女性。まひろも幼いころから、蜻蛉日記を読みこんでいる。

道長の甥おいで、伊周これちか、定子の弟。父の道隆の死後、一家没落の憂き目を見るが、冷静かつ闊達かったつな性格で乗りこえていく。のちに大宰府に赴任し、大陸から攻めてきた刀伊といと対じすることに。

紫式部(まひろ)の友人。父の為時が世話をする女性の、以前の結婚で生まれた娘。愛情に飢えた、一風変わった娘で、まひろを慕い親しくなる。やがて父親の九州赴任についていくことになる。

絵を描くかたわらで、文や歌の苦手な者のために代筆業を営む男。実は、まひろが文や歌を作っている。まひろが創作することへの、最初の入り口となる。

花山天皇の女御にょうご。寵愛ちょうあいを受けるが早逝そうせい。天皇の出家のきっかけとなる。

花山天皇の叔父。若い天皇を支える役として急速に出世する。しかし藤原兼家の謀略によって天皇は退位し、出家。一夜にして権力を失うはめに。

紫式部とは

平安時代中期の作家歌人女房女官)です。
源氏物語』の作者とされ、藤原道長の要請で宮中に上がった際に宮中の様子を書いた『紫式部日記』も残しています。
生没年は未詳。
本名は未詳
紫式部の名前は当時としては珍しく、本来の女房名は藤式部でした。『源氏物語』の登場人物「紫の上」から取られた呼び名と言われています。
藤原為時の娘で、藤原冬嗣の流れをくむ藤原北家の名門出身であります。
ただし、中級貴族でありました。
家系は学才のある人物を多く輩出しており、彼女も父親から漢学、音楽、和歌の教えを受けて才能を発揮しました。
その後、藤原宣孝と結婚し一女をもうけましたが2年後に夫と死別しました。
「源氏物語」は、夫の死後書き始められました。
1007年ごろに中宮彰子に出仕、翌年には物語の大部分が出来上がりました。
1012年ごろまで仕え、その後の消息は不明です。

源氏物語とは

平安時代中期に成立した日本の長編物語、小説。文献初出は1008年寛弘五年)。作者の紫式部にとって生涯で唯一の物語作品である。
主人公の光源氏を通して、恋愛、栄光と没落、政治的欲望と権力闘争など、平安時代の貴族社会を描いた物語であります。
光源氏は、完璧な平安貴公子であります。
光るような美男子であり、文武両道であり、管弦や舞踊の才能にも恵まれた妖しいほど魅力的な男性であります。
儒教的・道徳的倫理観にとらわれない、素直で奔放な彼の恋愛遍歴であります。
その心理描写、まるで実在の人物を描いたかのような現実味で圧倒する設定が見事であります。
恥ずかしな内容でさえも、しっとりとした表現力で現実社会や人間の真理を描写した作者の成熟度が作品を下品にさせません。

女性目線の理想の男性像

「源氏物語」の劇的な物語構成は、当時の平安貴族社会に熱狂的に受け入れられました。
女房達はもちろん、政治の中枢を担う公家達、藤原道長や天皇まで先を争うように読み、写本しました。
物語の舞台は、彼らの生活の場を彷彿とさせたのであります。
創作物でありながら、とても現実味のある作品は、特に女性の読者の心を煽ったのであります。
当時の恋愛は男性中心だったのです。
男性が興味を持った女性のもとに通い、結婚しても通い婚でした。
女性は男性に飽きられれば捨てられるだけでした。
だがしかし、光源氏は違ったのです。
手を付ける女性の数は多くとも、一度関係を持った女性のことは生涯面倒を見る男性でした。
当時の女性から見ればまさに理想の男性です。
「源氏物語」は女性の女性による女性のための文学であり、女性が理想の男性を作り上げ、願望を託した文学だとも言われています。

この作品の見どころ

平安王朝の権力闘争といった「セックス・アンド・バイオレンス」になる予定でしょう。
様々なドラマや映画で活躍している吉高由里子が、紫式部を演じます。
千年の時を超えるベストセラー「源氏物語」を書きあげた女性。
「光源氏」の恋愛物語の原動力は
秘めた情熱と想像力 そして一人の男性への想い
藤原道長役には第73回毎日映画コンクール男優主演賞を受賞した
柄本佑が演じます。



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