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元大王製紙会長 井川意高さんの「熔ける」を読んで


たまにyoutubeのショートやtiktokでこの人が政治家や経済について語っている動画が出てくるので、なんとなく顔は知っていた。

動画を見ていても「知識が豊富な人だなー」という感想しかなかったが、今回の自伝を読んで正直私の中で好感度が上がった(もちろん犯罪を犯してしまった方なので賛否はあるだろう)。

本自体、全体的にとても面白かった。自伝によくありがちな「鼻につく」内容ではなく、井川意高さんの半生を追体験させてくれるような文章と内容になっていた。

ただ、第五章の内容は正直必要ないかなと感じた。
出会った様々な著名人との関係、出会いの場面、印象などを一口コラムのように紹介していくような内容になっており、この部分だけは「俺、有名人と知り合いなんだよね〜」という承認欲求のようなものを感じてしまい受け付けなかった。

上記以外の部分については本当に面白い。
僕のような生まれも育ちも平々凡々な人間では決して見られない、本当の富裕層の世界を詳しく描写してくれていて、新鮮な知識を得られたという満足感が大きい。

特にカジノでの体験について書かれている部分は、本当に情景が浮かぶようだった。
僕はカジノに行ったこともないし興味もなかったけれど、これほど賢い人がハマる「ギャンブル」「カジノ」というものに正直とても興味が出た。

もちろんその闇も含めて今回の本で紹介されているので、決して深入りはしないが、一度は経験として行ってみたくなった。

評価 : ★★★★☆

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