20_ドライビングとアナリティカルが喧嘩をしたときの仲裁方法は?
皆さま、遅ればせながらあけましておめでとうございます。
本年も、皆様からいただいたご質問にひとつずつお答えしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
昨今話題のリスキリング(学び直し)では、コミュニケーションが最も人気のテーマの一つとなっているそうです。「資格取得」という明確なものではありませんが、改めて学び直すことで、皆様の背中を押してくれる大切なスキルのように感じています。
少しでも皆さまのお力になれるよう、努力してまいります。
それでは、本年一発目のご質問です!
【質問】
職場の同僚が職人気質のアナリティカル、直属の上司が気の強いドライビングです。職場でドライビングとアナリティカルが喧嘩をした場合、周りはどのように対応するべきでしょうか。感情表出の低い者どうしで冷戦状態になり、周りは怯えながら見守るばかりです。
【回答】
職場で喧嘩が起こるのは、辛いですね。特に自己主張の強いドライビングと淡々と理詰めで戦うアナリティカルでは、自己主張の仕方が異なります。
その点を理解すると解決方法が見えてきます。
まず、ドライビングが自己主張する背景には、
・自分のペースを乱されるのが嫌
・自分の思い通りに物事が動かないとイライラする
などの気持ちがあることが多く、ぐいっと物事を大きく(やや乱暴に)動かしたくなります。この時の自己主張は、「私の言うことを聞いて!」という思いがベースです。
アナリティカルが自己主張する背景には、
・間違った方向に物事が進んでいる
・リスクを考えずに突き進んでいる
などの気持ちがあり、論理的に正しい方向に軌道修正したくなります。この時の自己主張は、「これが正しいやり方なので、皆が理解して粛々と進めるべき」という思いがベースです。
ドライビングは「自分が正しい」と考えています。対してアナリティカルは、「この方法が正しい」と思っていますので、そもそも喧嘩をする際の視点が違います。
周りは、この視点の違いを認識することが大切です。
その上で周りの皆さまは、チームとして「手に入れたい未来・結果」「望む成果」は何か明確にするためのサポートをしてください。
「どんな結果を手に入れたいのか、皆で話をしてみよう。」
と視点を未来に向ける言葉をかけるのもおすすめです。お互いに「望む未来、成果」の共通点を認識・言語化できたら、物事は大きく一歩進みます。
その際、ホワイトボードに書いていくなど可視化すると、冷静な判断がしやすくなります。また、喧嘩になっている場所から会議室へ移動して「場所」を変えるのも、有効です。
また、ドライビングはアナリティカルに対して
「細かいところを突っつくばかりで大局的に物事を見ることができない」、アナリティカルはドライビングに対して
「いつも大雑把でいい加減」と思いがちです。
でも、相手のいいところを認識できると相手を非難する気持ちが小さくなり、歩み寄れるようになります。
例えば、ドライビングがアナリティカルのことを
「私にはない細かいところまで目の届く人だ」、
アナリティカルがドライビングのことを
「私はリスクばかり気になって中々動けないけど、大きく一歩を踏み出せる勇気のある人だ」といったように考えてみましょう。
お互いの自己主張の仕方や、ゴールに向かう手段が違うということを、日々の仕事を通して理解を進めておきたいですね。
【まとめ】
・タイプごとの自己主張の仕方・視点の違いを理解する
・「手に入れたい未来・結果」「望む成果」を明確にするサポートをする
・タイプの異なる相手に対する捉え方を変えてみる
どんな職場でも、タイプの違いに起因する喧嘩は起こりがちです。同じタイプの人間しかいない職場はありません。お互いのタイプの特性を理解し、違いを受け入れて楽しむことで、前向きに協力していきましょう!