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初めての冬キャンプ

その一歩が踏み出せず

これまでキャンプといえば概ね4月〜10月頃までという、「寒くない時期」だけだったのですが、年間を通してキャンプに行く知人らからは「やっぱり冬が一番いいよ。」という意見もあり、内心「冬もキャンプしてみたいな。」という憧れに近い気持ちはありました。
空気は澄んでいて星も綺麗だろうし、人も少ないでしょう、そして何より虫はほぼいないはず!ということで、結構いいことずくめな印象は持っていました。
しかし、そこで頭を過ぎるのは、「中途半端な気持ちと装備で行ったら寒さで酷い目に遭いそうだ。」という不安感でした。

コツコツと装備を揃える日々

とはいえ、このままでは不安感を抱いたまま一生冬キャンプへ行かずに終わってしまいそうなので、先ずは近いうちに行ってみようと決めてみました。
次に、これまでの3シーズン用の装備を眺めながら、「では寒さ対策として何が必要になってくるか。」と考え、先ずは寝袋、電気毛布、地面からの冷気を遮断するマット、そしてテント内を暖める手段として、小型の薪ストーブを持っていますが、一酸化炭素中毒のリスクもあり、安全第一ということでセラミックファンヒーターあたりかな、というところに落ち着きました。
寝袋については、当然ながら今まで使っていた3シーズン用ではとても対応出来ない気温が予想されていましたので、ー10℃が快適温度というSnugpakのシュラフを購入しました。
当日は氷点下1℃くらいまで下がりましたが、結果的にこのクラスを買ってよかったと思いました。

質実剛健といった作りと風合い

電気毛布とセラミックファンヒーターはアイリスオーヤマの製品を購入、そうなれば電源ですが、今回は電源サイトを予約したので屋外で使用可能なリールを持っていきました。

コットに電気毛布を敷いた状態
小さいけれど威力抜群でした

いざ本番

冬キャンプ1回目の場所は、自宅から1時間程度で行ける河口湖にしました。数あるキャンプ場の中から「富士山と河口湖を眺めることが出来る。」ということで、    
       Retreat Camp まほろば
に決定しました。
当日は中央道の河口湖ICで降り、フォレストモール河口湖で昼食と買い出しを済ませ、現地に向かいます。
河口湖を高台から見下ろすイメージだったので、結構山道を登るのかなと思いきや河口湖から車で10分程度、山道を少し登っていくと到着し、市街地からはかなり近い印象です。

Mt Fujiサイトからの眺め
常設テント等、多彩な施設

到着後、受付にてチェックインを済ませ、キャンプ場内の説明を受けます。テントサイトの中で最も景色が良いとされる「Mt.Fujiサイト」は3区画あり、先着順で場所が決まるとのことでしたが、私たちは一番乗りだったので、妻と検討の結果真ん中の区画を選びました。

設営開始、そして大問題発生

サイトも決まり、当日は気温は比較的高め、風も殆どなく、富士山と河口湖もバッチリ見えるという状況に気持ちも高揚しながらテントの設営を始めます。
先の写真にもあるように、今回はマットやら電気毛布やら、色々と装備が増えましたが、何となく「初めての冬キャンプが上手くいくのではないか。」という淡い期待が心の中に芽生えてきた、まさにその時、妻から衝撃の事実、

   「あ、そういえば私の寝袋入れるの忘れた・・・・。」

なんと!!
今回は、各自、寝袋、コット、電気毛布にマットを想定していましたが、この状況では妻はマットを敷いたコットの上で電気毛布のみという装備になってしまうということで、色々考えましたが、私の電気毛布を妻が使い、私はシュラフのみという配分で決まりました。
結果的に、敷布団も掛け布団も電気毛布となった妻は、
      
   「ごめん、めちゃくちゃ快適だった!」

と断言するほど暖かく過ごせたようです。その分、寝袋のみの私は多少地面からの冷気を感じつつ一晩を過ごしました。
出発前にあれだけ装備のチェックをしたのに、まさかの寝袋がないなんて・・。
結果的に無事に過ごせたのでよかったのですが、今後の反省点となりました。

話が逸れましたが、テント設営も終わり、薪ストーブなどもセッティングが済む頃には太陽もだいぶ傾いていました。
「先ずはコーヒーでも」と、薪ストーブにケトルをかけます。

薪ストーブが大活躍
いつもランタンが良い仕事をしてくれます

マジックアワーの富士山と河口湖の絶景も堪能し、ようやく夕食の準備に取り掛かります。
今回は寒いという環境下であり、もし余っても温め直しが可能なもの、ということでビーフシチューにしました。
何だかんだ昼間からスナック菓子などをつまみつつという感じでしたので、食事のボリュームとしては丁度良かったです。(いつもは「あれも作りたい、これも作りたい。」と大量の食材を買い込み、結果的に余らせてしまうことも少なくなかったので・・。)

夕食はビーフシチューにパン
テント越しの富士山と河口湖
ご当地ものは買ってしまいます

酔いも回り始め、周囲も静かになってきたので我々も就寝態勢に入ります。
テントに入り、その威力に驚いたのはアイリスオーヤマの小型セラミックファンヒーターでした。
そのルックスからは想像出来ない暖房効果に感動です。(勿論、テント内の気温が劇的に上昇するというものではなく、冷気を多少和らげてくれるというもの。それだけでも現場では有り難く感じました。)これは本当に買って良かったと思える逸品です。
そして初めて使う寝袋に滑り込み、「意外と暖かいものだな。」と思いながら眠りにつきました。

夜中1時頃、トイレに行くためテントを出てみると目の前には富士河口湖町の夜景にうっすらシルエットが見える富士山、そして空には満天の星!

富士河口湖町の夜景

電気毛布があればもっと快適なんだろうなと思いつつ、ウトウトしたところで気が付けば午前7時を回っていました。
結露で湿ったテント入口を開けると、そこには朝日を浴びて輝く富士山が!
初の冬キャンプで無事に一晩過ごすことが出来たという喜びも相まって、高揚感に浸りながら美しい富士山を眺めていたのでした。

無事に朝を迎えました
朝食もシンプルに

おわりに

こうして初の冬キャンプは、多少のハプニングはありましたが何とか無事に終えることが出来ました。
印象としては、「装備さえ固めていけば夏場よりも快適かも。」という感じです。
夏場のテント泊は当然ながら暑さの問題がありますが、これは冷房を入れる訳にもいきませんから耐えるしかなく、衣服も薄着にするというのも限界がありますし、また虫の問題もあります。
その点、冬の場合は、寒ければ衣服を着込んだり、地面からの冷気を遮断するマット等、装備次第で寒さへの対応はある程度可能かと思いました。
あとは何よりも澄んだ空気の中での綺麗な景色ですかね、星空にしても夏場とはまた違った美しさがありました。
せっかく揃えた冬用の装備ですから、今後もどんどん使っていきたいと思います。
とりあえず、「もう冬はこりごり」とならなかったのが最大の収穫でしょうか。

以上、今回もお読みいただきありがとうございました。
それではまた!



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