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気が遠くなる話。

永遠と煌めく夜景。
転々と連なる住宅地の灯り。
電車に呑み込まれる人々。

昔友人に、こういうの見てると気が遠くなってくるんだよねと話したことがある。
もちろん共感はしてもらえなかったが。

その感覚は突然で、自分でもよくわからない。

たが、例えばマンションの一つ一つの灯りは、ただの灯りではないのだ。
当たり前だが、そこには誰かが住んでいて、生活があり、人生があり、苦しみがあり、愛しさがある。
その一つ一つは世界に一つだけ。
そして、毎日が巡って、生まれては死ぬ。

その一瞬の間、世界の理を考えさせられてしまうのだ。
そして、その感覚に呑み込まれて私は自分を見失ってしまう。だから気が遠くなるみたいなのだ。

それにしても、この感覚は非常に疲れる。
あまり感じたくはないのが正直なところだ。

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