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青果市場の仕事って 2

市場流通における青果業界に営業販売として20年以上身を置き、国内の第一次産業発展の為、日々想う事を発信しています。

本日は前回の続き

なかなか市場流通における青果業界の内部の仕組みや仕事内容って、情報が閉鎖的でわかりにくく、イメージが湧かないと思うので簡単に業務内容を説明します。

①朝4時出社 当日の入荷商品のチェック~商品の販売

入荷商品のチェックとは、当日市場内に入荷予定の商品がきちんとあるかの確認なんですが、配送の遅延で到着してなかったり、等級規格ごとの明細に違いがないかを確認します。

チェック後、市場内の仲卸業者への販売を行います。
この際、品質確認や前日までに仕入れた全国市場の価格情報から得た相場感より価格帯を提示し、その日に入荷した全ての商品を完売するという流れになります。昔はこの時間帯に競りを行っていましたが、今はほぼありません。

②朝8時 当日の販売商品の価格報告を全国各産地へ行い、明日移行の商品の入荷状況確認

↑がメインとなるのですが、同時進行で翌日以降の仲卸業者からの注文の整理、販売価格等の入力事務作業、販売先への配送手配、来客対応、商談等
この朝8時から14時までの作業が多忙を極めますし、1日完結の内容と中長期的な商談内容を頭に入れながら生産者やJA担当者や産地業者の方々と話しをし、集荷していく内容となります。

基本大手の会社以外では1人の担当が複数品目を担当し、その複数品目に対する荷主も複数、仲卸を含めた顧客も複数になると多い時で1日50~60件の電話対応に追われます。1件3分で話をまとめても60件で180分、、、、

それを昼までに終わらせないといけません。

③14時以降~翌日以降の入荷明細確認と販売価格のすり合わせと商談

14時以降になると翌日の販売明細が全国各産地よりFAXやメール等で流れてくるのですが、その数量を確認しながら翌日の販売を行ったり、量販店との2週間後の商談等を行う時間、、いわゆる残業時間になります。

④分荷作業

16時以降になるとほぼ全ての出荷明細が出そろう為、相場が下がりそうな商品は値下がり幅を最小限にする為、ここで事前販売をかけたり、各販売先への各商品の分荷作業を行います。

ざっくり書くとこのような感じになります。
世間一般のサラリーマンや、webを駆使したスタートアップ企業とはかけ離れた業界でありつつ、会社に在籍しているにも関わらず個人のいち担当者が全ての責任を負い、受注発注まで請け負い販売していく非常にやりがいのある仕事であるのは間違いないですし、市場の規模はあれど、この産地のこの品目でこの○○会社の○○担当には勝てない!!などと言った業界内では知らない人はいないというような全国に名をとどろかせるような担当者もいております。

ただ、24時間365日会社が休みでも電話はかかってきますし、それに慣れるには時間もかかるのかなと思いますし、私のようにこの業界にどっぷり浸かると世間一般でいうとこの企業とのギャップや知識の差から簡単に転職は厳しいかもしれません。

それでも国内の第一次産業を支える業種のひとつとして責任感を持って誰かが取り組んでいかなければいけないし、この業界に若い方がどんどん入っていろんな情報を拡散し、業界の改善や発展につながればいいのかなとは思ってますので、もし記事がおもしろいとか興味あるとか想って頂けたらgoodボタンと高評価とチャンネル登録よろしくおねが、、、、、



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