『リアル・シンデレラ』
姫野カオルコさんの作品です。
本当にこの方は、男性が実権を握っているこの世の暗部と言いますか、不条理を見事に突いてきますよね。
男性の私にとっては当たり前として見過ごしてしまうもの、特段引っかかったりはしないことというのが、人類が構築した仕組みの中には山ほど、と言うか世の中というのはそれを土台に形成されているのだと指摘され、心苦しくてしょうがなくなります。
角田光代さんの『坂の途中の家』もそうでした。本当にごめんなさい。と今まで会ってきた女性全員に謝りたい。
過去の自分を守りたい。そんなにヤな奴じゃないとアピールしたい。という思いはもちろんありますけど、素直な気持ちで「どこがイヤだった?」と訊きたいです。知らずに傷つけてたことがたくさんあるはず。そんなこと訊かれるのが一番イヤかもしれないけど。
よく言ってたじゃないですか。「いやよいやよも好きのうち」って。
あれ、本当に一方的な、男性(本位の)目線ですよね。そういう発言が許容されていたということ自体が、世の中が男性社会であることの証左だと思うんです。
何の映画だったか忘れちゃったんですけど確かドキュメンタリー映画で、その中で女性が「我々女性に任せてくれれば、リーマンブラザーズの破綻もなかった」っていうセリフがあったんですよね。
「確かに」と思いました。リーマンブラザーズ自体が存在しないはずですものね。