見出し付け、どうしています?
編集実務の中では割と珍しいことですが、稀に見出し付けを依頼されることもあります。
著者が付けるのがベストですが、時間がない、うまくできないなど、編集サイドで行う場合もあります。
見出し付けのポイントは、
・読者の人物像に合ったテイスト
・読者興味に見合ったもの
・長すぎない
・説明的すぎない
ポイントを上げるのは簡単ですが、実際してみると、なかなかうまくいかないこともあります。
編集担当になれば当然、本文を読み、内容をきちんと理解しますね。
そうすると内容の全体像とともに、詳細まで見えるようになります。
そうなると、つい陥ってしまうのが、「木を見て森を見ず」症候群。
木々が集まり森ができるように、言葉が集まり内容が成立します。
1本ずつの木の違いまで知ってしまったものだから、それぞれの木の高さ、幹の太さ、葉の色や質感まで、もれなく説明したくなってきます。
あらゆる言葉を掬い取り、見出しに盛り込もうとする。
すると、当然長く、説明的になっていきます。
1本ずつの木の詳細はわかります。
しかし、全体としての森の姿形がわかりづらければ、読んでいるほうには不満が残るでしょう。
確かに、それぞれの木、それぞれの文章には個性があります。
ただ、個性の中にも似たものがあることに気がつければ、その木の特徴を表す、ふさわしいグループ名=見出しがつけられるかもしれません。
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