子育てはゼロ円、妻は夫の付属物だという社会の評価に愕然

子育てに悩むワーママさん達に聞いて欲しいことがあります。

子育てって、人に頼むと大変ですよね。最近は親も働いているから中々預けられないし。
そもそも親に預ければタダなのにって思いませんか？

実際にその通りです。
育児に対価は発生しないというか、労働じゃないから賃金も発生しません。

実は最近、
「専業主婦が貯めたお金は旦那のもの、相続税がかかる」
と知って驚きました。

結婚して25年、旦那のくれた生活費をコツコツと貯め続けていたのに、それが全部旦那のものだというのです。

パートや勤めに出て働いたお金以外は相続税の対象になるって、そんなバカな！！

子育ても家事も、人に頼めばお金がかかるのに、自分の子供を育てても労働として評価されないなんて全く信じられません。

どんなに必死に子育てしてもその労働はゼロ円なんです‼︎

旦那が出世するために、子供がより良く育つために、みんなの幸せが自分の幸せのように生きてきて、子供が独り立ちしたと思ったら、今度は年老いた親の世話。家族の為にどれだけ働いても賃金はゼロ。

うちの親などは「財産がある」ことをチラつかせながら「暇なんだから帰ってきて欲しい、頼りにしてる」などと勝手なことを言ってきます。
主婦にとって親の遺産だけは自分の所得になるので、それを期待して言いなりになるのは何とも口惜しいし、あれだけ好き勝手された親にいつまでも上から命令されるなんて絶対に嫌です。

結局、人のために生きるのが主婦なんでしょうか……
自分のキャリアは？幸せは？

最近、ネットや動画を見るうちに、私もついに「自分のために生きること」に目覚めました。
「周りを幸せにするための生き方」から「自分がどうしたいのか、自分の感覚を大切にする生き方」にシフトチェンジしています。

これって、アオムシが蝶になるほどの変化ですよ。
それなのに「自分の貯金がない」という現実。

そもそも私がお金を自分の名義で貯め始めたのは、旦那が私のためにお金を出すのを嫌がるようになったからです。
「新しい車を買ってもいい？」
と聞いたら
「それって、子供も運転できるかな」
と言われて思わず
「え？私が乗るために買っちゃいけないの？」
「う～ん」
不満そうな態度に驚きすぎて声も出ませんでした。

それが結婚して１７年目の出来事です。
悲しいかな、愛って冷めるんですね、感謝も消える。
分かっていたけどあんまりです。子供のためなら何百万でもお金を出すのに、私がパソコンを欲しいと言っても
「自分で働いて買えば？」
車も結局は
「俺のだから」

子供がいなかったら私は必要ないのかなと、結婚して以来、初めてそう思いました。
このまま二人だけになってしまったら、私は夫にとってどういう存在になるんだろう。

チーム家族はそのうち消える

子育ては大変です。
何が大変って「自分の子供なのにかわいいと思えない」こともあるからです。

兄弟でも性格は違うし、顔だちも体型も思った通りにはなりません。
夫婦の良いところが出ればいいですが、お互いの悪い部分ばかりを集めてしまうこともあります。

私も長男に対しては「どうしてこんなに育てにくいんだろう」と思いました。ぜんぜん愛せないし、腹が立って思いっきり叩いてしまい、虐待して殺すんじゃないかと悩んだこともあります。
それでも、何とか乗り越えて、愛せなくても愛せないなりに大切に思うことはできるとわかりました。

一人の人間を育てるのですから責任があります。いい加減なことはできません。ちゃんと向き合わないと大人になってから「親に対する情はない」と言われるし、必ず自分に返ってきます。

子供の可能性は無限大？
とんでもない、子供だって人間です。凄い可能性を秘めた宝ではないので、成長するにつれ、自分の無力さや理想とのギャップに苦しみます。
それを支えるのが何よりも大変。

一緒に暮らしてきたからこそ分かる良さを言葉にして伝えながら、大丈夫だと信じ続ける……就活の時など「なんでうちの子の良さがわからないんだ」と面接官に詰め寄りたかったくらいです。

大学、就活、結婚、どこまでいっても悩みは尽きません。

今振り返っても、葛藤ばかりで楽しかったというよりは「必死でやってきたなあ～」という感じ。
うまくできたかどうかはわかりませんが、その時にできる最善を尽くした、と思います。それだけではなく、夫のことも支えてきました。

夫が仕事を終えて「家に帰りたくない」と思わないように、それだけは常に考えていました。暗くならず疲れが癒される家庭を作る、その努力を続けてきたつもりです。
転勤にも一緒についてまわって旦那のことも支えたし、だからこそ出世もできたはず。

それなのに、子育てが終わった後に今までの労働価値は〇円って、あんまりじゃないですか！？
全ては旦那が稼いだお金というのは事実ですが、私の努力はただの奉仕？
タダで働いてセックスもできる都合のいい女だったってこと？

こんな時代錯誤があっていいのか、だから世の中に問いたい、
夫婦って何ですか？
子育ては奉仕活動ですか？

一生をかけて一人の男性の生活の世話をして、子供を育てて、これからの時代、そういう生き方をする人はどんどん減るでしょう。
でも、世間の多くは高齢者。
最近は結婚25年以上の熟年離婚が増えているそうですがよく分かります。

離婚したら結婚していた間の夫の厚生年金が半分貰えるし、貯金も均等に分割されます。
それなら結婚している間も分割して所有することを認めてくれればいいのに、夫の付属物扱いなんですよね……

このまま旦那の言いなりにも、老人にとって都合のいいヘルパーにもなりたくはありません。
だからこそ、自分の価値を自分で見つけることが何よりも大切だと思います。

子育てしていると、つい子供や夫のことで自分を犠牲にしてしまいがちですが、それでも「自分はどうしたいのか、これで納得できているのか」を基準に考えることはすごく大事。

世間が、人が、夫が家族が、そんなことはどうでもいい、嫌なことはやらなくてもいいし、無理ならできる範囲で何とかなるし。完璧に子供を育てて高額所得者にしたところで、子供の稼ぎは子供のものです。人のお金は自由に使えません。

なので、自分の稼いだお金だけは極力生活費にまわさず死守。
老後は長い先のことのようですが、自分のためにお金を使えるってすごく幸せなことだと思います。

ほんと、こんなことならもっと働いておけば良かったなあ……
まさか貯金が自分のものにならないとは思わなかったので。