古事記~上つ巻~
こんばんわ。
守護神鑑定師の龍月(きみつき)です。
以前古事記のタイトルで書きましたが、今回は続編です。
上つ巻の内容を簡単にまとめてみました。
《古事記》の編纂を最初に企図したのは[天武天皇]だとされています。
しかし、存命中に完成せず、三代後の[元明天皇]の時に、改めて完成させるように勅命が下されて、712年にようやく完成しました。
このときに尽力したのが、[稗田阿礼]と[太安万侶]です。
また、[元明天皇]は女帝です。
[稗田阿礼]は舎人(とねり)という身分で、[天武天皇]の身の回りをお世話する雑用係でしたが、暗誦能力がかわれ、それ以前に完成していた天皇家の系譜と歴史を記した《帝紀》や《旧辞》という書物を暗誦し、学者であった[太安万侶]がまとめたとされています。
《古事記》の目的は…
【天皇家の正当性を示すこと】
です。
《古事記》の物語には、神々とそこから連なる天皇たちが登場します。
『現世での天皇による統治は、天皇の先祖である神々による日本の統治に基づいている。』
ということを示すために、この世が起こり、日本が作られ、神々の統治から天皇の統治へと受け継がれる過程を、壮大な物語で綴られています。
その中で今回の上つ巻は、《古事記》成立の経緯をまとめた「序文」で始まり、「天地創造」「天地開闢」「神々の登場」が描かれています。
上つ巻は…
「天地開闢・国生み・神生み」から「天孫降臨」
までです。
神々のいる世界は3つに分けられます。
【高天原(たかまがはら)】
天津神が住む天上界が高天原です。
アマテラスオオミカミが統治しています。
【葦原中国(あしはらのなかつくに)】
イザナキノミコトとイザナミノミコトが国土を固め、オオクニヌシノカミが国を作りをしたのが葦原中国です。
国津神と人間が暮らしています。
【根堅州国(ねのかたすくに)】
黄泉の国と根の堅州国とは同じ場所であるという見方が一般的ですが、《古事記》では曖昧なままにされています。
スサノオノミコトが住んでいます。
【黄泉の国(よみのくに)】
死者の世界。
出産で命を落としたイザナミノミコトが住んでいます。
上つ巻での名場面は5つ
【天地開闢・国生み・神生み】
《古事記》で最初の神々が生まれ、国土が形成されていきます。
[造化三神]
アメノミナカヌシノカミ
タカミムスビノカミ
カミムスビノカミ
[別天つ神]
ウマシアシカビヒコヂノカミ
アメノトコタチノカミ
[神世七代]
クニノトコタチノカミ
トヨクモノノカミ
ウヒジニノカミ
スヒチニノカミ
ツノグイノカミ
イクグイノカミ
オオトノジノカミ
オオトノベノカミ
オモダルノカミ
アヤカシコネノカミ
イザナキノミコト
イザナミノミコト
【天岩戸】
アマテラスオオミカミが天の石屋戸に隠れてしまいます。
アマテラスオオミカミ
オモイカネノカミ
フトダマノミコト
アメノコヤネノミコト
アメノタヂカラオノカミ
アメノウズメノミコト
【八岐の大蛇】
ヤマタノオロチという大蛇を退治する物語です。
スサノオノミコト
アシナヅチ
テナヅチ
クシナダヒメ
【因幡の白兎】
島から島へ渡ろうとして失敗した白兎の物語です。
オオナムチノカミ(後のオオクニヌシノカミ)
ヤガミヒメ
白兎(兎神)
ヤソガミ
【天孫降臨】
高天原の神々が葦原の中国に降り立つ物語です。
アマテラスオオミカミ
ニニギノミコト
サルタヒコノカミ
アメノウズメノミコト
アメノコヤネノミコト
フトダマノミコト
イシコリドメノミコト
タマノヤノミコト
オモイカネノカミ
アメノタヂカラオノカミ
アメノイワトワケノカミ
《古事記》上つ巻ではこれだけの神々が登場します。
【天地開闢】に登場する神様はイザナキノミコトとイザナミノミコト以外はここ以外ではほぼ登場しません。
また、【天岩戸】に登場する神々は【天孫降臨】にも登場します。
神様の名前も漢字よりもカタカナで書くとわかりやすいですよ。
漢字だと《古事記》と《日本書紀》では全然違う表記で書かれているので、余計にわからなくなります。