ボケますからよろしくお願いします
信友直子監督の「ボケますからよろしくお願いいたします」。私はその続編の、「ぼけますからよろしくお願いいたします。~お帰りお母さん~」の方を、日本映画チャンネルで見たのだけど、とてもよかった。
そして、頑張る99歳のお父さんを見ていて、あの、腰が45度曲がったお父さんを見て、ジーク太郎の最後の日々を思った。
トイプードルも、17歳を過ぎると腰が曲がる。便の調整ができなくなって、肛門周りの筋肉も落ちたころ、同じタイミングと早さとでどんどん後ろ足が聞かなくなっていったジーク太郎。なくなる今月2日の前、8月28日月曜日に最後の粗相をして洗ってあげた際にもこんなに身体が固くなっているなんて、と悲しい思いをした。
仕事中にもオフにもしょっちゅう抱っこをしていたが、柔らかかったシルバーの輝く体毛もゴワゴワしてきて、足の毛は半分くらいになって肌が見えるようになっていた。
可愛いあくびをしなくなったな、と本人に呟いたら、さっそく翌日、かわいい小さめのあくびを2回してくれたっけ。最後まで嫌な匂いはしなかったジーク太郎だが、若いころのようなかぐわしいもう一度かぎたくなるような香りはもうしなかった。あくびをしながらかわいい声もでなかった。
老いってそうなんだな。ただ、ジーク太郎は最後まで苦しまなかったし、病気もしなかった。癲癇も発作もなかった。純粋な老衰だった。
亡くなる日の前日、私は弟のフリート新之助の夢を見たし、当日はジーク太郎とフリート新之助兄弟と大好きだったグーフォさんに行く夢まで見た。仲の良かった兄弟の弟が迎えにきてくれたんだね。
この17年半の間の私の日々は生涯輝く。
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