Enterprise立ち上げの大失敗から、史上最高金額の受注までの道のり
カミナシの1人目のエンタープライズセールスとして、未経験でありましたが1年半の時が経ちました。
エンタープライズ営業が陥りやすい罠が何か、
SMB・エンタープライズ営業の違いが何かをようやく理解してきました。
このnoteでは、カミナシのエンタープライズ営業として取り組んできた軌跡をぜひ紹介できたらと思います。
1.1人目エンタープライズセールスの苦悩
2021年6月、CEOの諸岡さんから「進太郎、エンタープライズ領域頼んだぞ。とりあえず頑張ってみてくれ!」という声から僕の第2の営業人生がスタートしました。
エンタープライズ営業をやりたい!という意気込みを持って、カミナシに入社したものの、今まではSMB規模(300名以下)の会社にしか提案したことがありませんでした。
実際にアサインされた時は嬉しかったものの、経験者がいないという状況ということもあって、どういう流れで受注していくのか?という疑問等が多くあるという状況でした。
また未経験で一人目でアサインされるということは、とりあえずお試しでやってみて、ダメなら外されてしまうかもしれないという不安が大きくありました。
「俺はエンタープライズ営業をやるためにカミナシに入社したんだ。絶対成果を上げてやる。」という強い気持ちだけは持って営業はしていたものの(笑)
受注経験がないので、目の前の商談内容が
山の峠でいうと今どのあたりなのかが、なかなかイメージできません。
こんな感じだったので「成果を上げないと外されてしまう。」という不安だけが日に日に強くなっていきました。
アサインされて2週間経った時、「ただ一人で悩んでいてもダメだ。誰かに相談したい。」という考えになりました。
そして「あ、そういえばALL STAR SAAS FUNDのメンターの向井さんって人、エンタープライズ経験あるって言っていたな。まずは話をしてみたい。」というノリで弊社のCOOのyusukeさん経由で面談を依頼させていただきました。
向井さんも快く引き受けてくれて、1回目の1on1がスタートしました。
2.僕の失敗①:売りに急いではいけない
1on1の中でまず言われたことは、
「売りにいきすぎ!SMBの場合は目の前の人がシステムを使う人であるし、システムを買う人であることが多いけれども、
エンタープライズはシステムを使う人とシステムを買う人は別だよ。」
と言われました。
加えて、「半年や1年単位というスパンで営業をしていくので、売り急いではいけないよ。取りたいという思いが強すぎるとお客様が引いてしまう。買い手に課題を自覚させることが先なんだ。」と。
なるほど、、、確かに。
成果を上げないといけないということに縛られて、お客様の状況を理解しようとしていないということに僕は初めて気づきました。
「図々しいかもしれないけど、向井さんから毎週フィードバックもらって最速で成長したい。」
そんな気持ちになり、向井さんにお願いして毎週の1on1がスタートしました。
3.僕の失敗②:championは誰なのか?
エンタープライズ営業として1ヶ月が経った後、1万名を超える巨大なお客様の案件が僕の元に舞い込んできました。
やってやるぞという気持ちで1回目商談を実施したとき、
部署も役職もバラバラで10名を超える人が打ち合わせに参加していました。
幸いにも商談を終えて、
カミナシの導入メリットがありそうという声をいただけたので
よかった!!いける。という謎の楽観思考になりました。
次回商談はよりカミナシを良いと感じてもらおうと考えて、
直接会うことを提案して、案件を進めていきました。
6回ほど商談を進めていく中で
今回のプロジェクトの背景や誰が案件を進めてくれそうなのか
大枠の理解が進んでいきました。
商談には役員の役職がついている人が同席をしてくれたということもあり
あ、あの人が案件の推進者だな!という目星が自分の中に当然ありました。
この考えのもと、向井さんに案件を相談したところ、
本当にその人って案件の推進者なの?
というフィードバックをもらいました。
僕は「はい!もちろんです!役職ついてますし!」という超楽観思考で話をしたところ、
「そもそも推進者って言われているけど、coachとchampionの違いってわかっている?
championは社内に対して、自分に変わって営業をしてくれる人で、
自社にとって好意的な人をcoachと呼ぶんだ。
そして championとcoachの違いはEB(決裁権と拒否権を持っている人ないしは場所)に影響力があるかどうかということ。
ちなみに影響力があるかどうかの判断軸としては、EBの予定を変更できるかどうかが一つの指標だよ」
(詳しくはいつも勉強させていただいている石井さんのnoteをご参照ください。)
「では、改めてEBはなんだっけ?」という質問を受けた結果、
僕は返答できませんでした。
ここで初めて
①楽観思考で案件を進めてしまっている
②EBを抑えていない中では、championが誰かわからない
ということに気づきました。
結果として、
実はカミナシ以外にも違う部署で競合を検討していたり、
僕と対応している部署ではない部署がシステムの選定権を持っていたため、championだと思っていた人がchampionではありませんでした。
結果として、商談は派手に失注してしまいました。。。。。。
驚いたのは失注した後です。
なんとEBは提案先の会社内ではなく、親会社の役員会議でシステムの選定が行われるということでした。
「EBは提案先の経営会議だろう」という思い込みが招いた大失敗でした。
4.エンタープライズ営業の本質とは
派手な失注を経て、
売りいそがずに、まずは目の前のお客様に向き合うことを大事にして進めていく。
EB(決裁権と拒否権を持っている人ないしは場所)を押さえてから、初めてchampionが誰か明確にわかる。
逆にいうと、
エンタープライズ営業の本質は
実はシンプル(時間軸が長く、関係者が多いけれど、①EBを抑えてから②championを把握して、適切に進めていくことをしていけば難しくない)である
ということを理解していきました。
結果として、エンタープライズ営業になって半年後には
複数案件の受注ができたり、
去年はカミナシ史上最高金額の受注ができました。
エンタープライズ営業を未経験で始めて1年半が経ちました。
不安が大きいところからスタートしましたが、
向井さんをはじめ、たくさんの方々からフィードバックをいただき
実行をしてきました。
感謝の気持ちを持ちながら、
2023年は今まで以上に大きな成果を残せるように
突き進んでいきたいと思います。
次回のnoteでは具体的にどんな形で、
エンタープライズ営業として変わっていったのかを書きたいと思います。
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ご覧頂きまして、ありがとうございました。
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