身体管理学協会ニュース【2024年7月15日発行】
身体を正しく管理できる人を日本中に増やそう!/日本身体管理学協会事務局
◉今週のごあいさつ
ここ2週間、一気に熱くなった東京です。
※今日は湿度が高くて変な汗をかく一日でした・・。
皆様、体調はいかがでしょうか。
私は心身ともに元気ですが、やっぱり暑すぎるのはあまり好きではありません・・・。
とは言え、暑いのはみんな平等ですので元気に乗り切れるように、万全の身体管理を実践していきたいと思います。
◉身体管理指導士®養成講座
5月23日(木)から、スモールジム出店者限定の養成講習会がスタートしています。
スモールジムを出店される方、もしくは店長として現場に携わる方が受講されています。
今年は年内に一般の養成講座も計画中です。
予定がまとまりましたら、改めて皆さんにお知らせいたします。
◉内科系身体管理の視点
【第54回:「1回拍出量」】
こんにちは、神谷です。
このnoteを読みくださっている皆様へ、身体管理を指導するトレーナーに必要な内科系関連の情報を、最近のトピックス等を交えてお伝えします。
前回は心拍数について、その調整を含めて基本的なことをおさらいしました。
今回は1回拍出量についてです。
読んで字のごとく、心臓の拍動1回で左心室から大動脈へ送り出される血液の量のことを言います。
心臓からは1回の心拍で約90mlが大動脈に送り出されています。
安静時や運動時にはもちろんこの量は上下するとされています。
心室の容積の増加分や心室の収縮力、心拍数や静脈還流、末梢血管抵抗などによって変化します。
運動によって全身の骨格筋で血液の需要が増えると、当然血液は骨格筋に優先的に配分されます。
その結果、静脈から心臓に戻ってくる血液の量も増え、心臓の収縮量が高まることで1回拍出量が増えると考えられています。
とはいえ運動強度を上げて行けば行くほど1回拍出量も増えるかというとそうではないようです。
というのも心臓の大きさが運動強度に応じて比例的に増えることは考えられないからです。
心拍出量という心臓が1分間当たりどのくらいの血液量を送り出しているか?という指標では、1回拍出量×心拍数の積で表されます。
運動強度が漸増していった場合には、1回拍出量は安静時から3割程度増えたところで上限になり、最大運動時には減少します。
その後の全身の血液需要に対しては心拍数を増やして対応しています。
運動処方を学ぶと「最大心拍数」というものを必ず見聞きすると思います。
この最大心拍数を上限にして、運動強度に対して必要な血液量を供給する仕組みになっています。
心臓はポンプの作用ですから、送り出した分と入ってくる分がほぼ同じになるように出来ています。
このバランスが崩れてしまう心臓の病気もあります。
こういった場合の運動指導には十分中が必要です。
◉編集後記
先日、息子の野球の大会の開会式があり、神宮球場に行ってきました。
とにかく暑くて、スタンドで入場行進の様子をじーっと見ているだけなのですが汗が噴き出してきます・・・(汗)
各関係者の皆さんのご挨拶や恒例のテーマソングを聞き、「あー、夏だなあ・・」としみじみ感じていました。
最後、開会式が終了して選手が退場する際に、数名の学生さんが体調が悪くなってしまったようでした。
幸い、迅速に救護班の方々が対応なさっていて大事には至らなそうでしたが、やはり暑さ対策はもっと考えないといけない段階かもしれませんね。
個人レベルで出来ることについては最善を尽くして行くことが欠かせませんね。
暑熱馴化、水分やミネラル類の補給、冷却方法など、やれることはあるはずです。
やれること、やるべきことをきちんとやって、各試合で全力尽くすことができるようにと願ってやみません。