普通のSEがはじめて”自分のアイディア”をクラウドファンディングした話
4月にプロトタイピング+アウトプットのスクールに入学しました。もうすぐ卒業式なのと、2期生のサポートをお願いされたので振り返りがてら書いてみます。
クラウドファンディングは普通の人には無縁と思っている方(私も思ってました)に「こんなことやってるんだ」「やればできたりするんだなぁ」ということを伝えられたらいいなと思います。
スクールのお話はこちら↓。
なぜ卒業制作がクラウドファンディングなのか。お金=等価交換ではない文化。
「そもそもなんでクラウドファンディングするんじゃい」というのが長らく腹落ちしてませんでした。非コミュなのでやりたくなさすぎました。いいじゃん…自分だけで作って自分で使ってればいいじゃん…
のびすけ校長曰く、「ハッカソン等でせっかく面白いものを作っても、それで終わりで世の中に出ていかない」という課題感からの卒業制作というのはわかります。
また、クラウドファンディングの場も一般的なものとは分けた「アイディアのプロトタイピング支援に特化した」サブブランドで、場としても整えられています。
SPARKSはBOOSTER STUDIOが送る「アイデアのプロトタイピング支援に特化したクラウドファンディング」です。
「面白そう」から始まるアイデアの、テストユーザーを募ったり開発を応援するコミュニティづくりのプロジェクトを掲載しています。
しかし人様にお金を頂くと考えると自分の中の覚悟が足りません。
(メンタリングで「会社の看板を抜いたときに自分がどう判断されるのか知りたい」という自分の答えは一応出たのですが、その目的に対する行動がお金をもらう、なのかがもやもやしてました)
講師のうこさんは「Twitterで”いいね”をする感覚で~」とおっしゃるのですが10円や100円ならともかく500円とか3000円ですよ!?
このあたりが腹落ちしたのはクラウドファンディング前日の発表イベントでした。
ここでは過去のSUCCESSした方のその後の活動であったり、何十個とプロトタイプを作り続ける方の動機についての登壇がありました。
聴講者も100人弱で、こういう風に「作る人」と「作る人を応援する人」のコミュニティがあるのだなぁと、やっと実感しました。
たしかにこういう場であれば「自分のアイディアを出して”いいね”をもらう」ということに違和感がないです。応援を頂いたら、次のタイミングで応援したくなった方を応援しよう、という文化と思えば納得できます。
(もちろんこういう場にいなくても、Twitterやはてなブックマークから「使いたい」と思って支援してくださった方もいらっしゃいます。ありがとうございます!)
自分が実利を求めるロジカルな性格なので「お金=等価交換するもの」という大前提の思い込みのロックを外すのに時間がかかりましたが、感受性豊かな方はここまで悩まずに自然と「応援しよう」となるのかもしれません。
実際、スクール同期のkkyosuke17さんの熱量はすごいもので、応援がどんどん入っていって最終日ギリギリにSUCCESSしました。すごい。
というか横で見てた私の嫁まで支援してたんですけど(笑)
スクールの伴野さんが「クラウドファンディングは理性的なお金の使い方ではないので、”共感”が大事」とおっしゃったのを実感しました。
拡散がむずかしい。バズりを…もっとバズりを…。
個人の1アカウントで拡散するのは容易でありません。。。
初日は「はてなブックマーク」と「(おそらく)CAMPFIREの更新チェックをしている人」の3250PVでしたが、その後は150~200PVでした。バズりが足りない…!
4月からプロトアウトスタジオの経過を呟いていたTwitterアカウントでも告知や進捗を報告したりしていましたが、初日95PVが最大値。フォロワーさんは1回見たら十分でしょうからこれは納得の数字ではあります。
ちなみにフォロワー人数は295人で、1日1~3ツイートで、1ツイートに20前後のいいねをもらう感じでした。
つぶやきには「#駆け出しエンジニアと繋がりたい #プログラミング初心者 #エンジニアと繋がりたい #クラウドファンディング 」タグを入れていたので、そのタグから初めていいねをしていただける方が1ツイートあたり3人くらいいるかな、という印象でした。
note記事を書いたり、はてなブックマークのコメント書いている人に話しかけたり、という手もあったかな、と思うのですが、この時期ちょうど本業がバタバタしておりそこまで手が出ませんでした。
Twitterでも作成の具合を報告できると良かったんですが、DEMODAY(発表会)の資料作成のつぶやき程度になってしまったので、技術界隈ではリツイートしにくいつぶやきしかできなかったかな、というのが悔しいところです。
あとはやはり、前述の「お金=等価交換ではなく、支援としてお金を渡す文化を持っている人々」にリーチするのが重要に思います。普通の人が記事を読んで、CAMPFIREの会員登録して、500円払うのはハードル高い気がします。(逆にそれが出来たプロダクトはほんと凄いです)
そういう点でLT(ライトニングトーク。5分くらいの登壇のこと)が良い気がします。特にIoTに絡んだプロダクトだと校長主催のIoTLTがあるので心理的なハードルも低そうです。(まぁ、「作りたい」から発生させるべきだと思うのでこの目的からIoTモノにするのはなんか違う気もしますが)
タイトルで七転八倒。デザイナーさんとかホントすごいな…
人は見た目が9割で、プロダクトの見た目はタイトルです(たぶん)。
この膨大な記事が1日にたくさん生まれている中で、まず目に留まるのはタイトルの1文だけで、それをクリックしてもらわないことには内容を見てもらえません。
なので”引き”がある必要がある。(条件1)
その上で、CAMPFIREの文字上限は40文字です。(条件2)
できればオリジナルなTwitterタグをタイトルに含められると拡散度合いが自分で見えるので良いです。(条件3)
DEMODAY(発表会)で音に出して読み上げることを考えると、情報を詰め込みすぎて長いと息切れするので、一息で言い切れるものが良いです。(条件4)
プロダクトの特徴を埋め込もうとするとまとまりのないものになるし、コアな部分だけにすると引きが弱いものになるし、タグを入れると文字数上限超えるし、でひどく厄介なパズルを解いている気分でした。
そしてクラウドファンディングを開始した後にPVや支援に変動がないと「タイトルがあっちのほうが良かったんじゃないか」「タイトルスライドがあっちのほうが良かったんじゃないか」と思い始めてきます。
私はインフラ系のエンジニアなので仕事は「できないものをできるようにすること」がゴールでした。できるかできないかは結果の判断基準がはっきりしていますし、試した結果は(多くの場合)すぐ結果が出ます。
今回やったのはデザイナーさんとか、WEB系のフロントエンジニアさんの仕事に近いのかな、と思うのですが、自分が完成と思っても、その評価は外部(お客さん)に委ねるしかありません。そして売れなかったときにその原因がどこにあるのかはわかりません。自分の作った部分かもしれないし、それ以外の要素なのかもしれない。疑心暗鬼です。そりゃあ延々と考えすぎて残業になってしまうかもしれん…と思いました。
日曜プログラマは作ったものを出すゴールがないから続かないのでは?→ゴールをみつけた。
今回、クラウドファンディングに出すために色々考えて、デザイナーや営業のようなことまで体験できたことはとても貴重なものでした。
スクール授業でもQiitaやnoteで発信する、ということはしているのですがもう1段大きいものとして、クラウドファンディングに自分のプロダクトを出すというのはゴールとしてわかりやすいと思いました。
私のスクール入学の動機として「就職活動時はプログラマになりたかったけれどあまりやらない部署に配属されたし、今となっては年齢ポジション的にもガリガリコードを書く感じではなくなってしまったので、日曜プログラマになりたい。でも一歩が踏み出せてない」というフラストレーションがありました。
日曜プログラマになりたいなー、と参考書を買ったりしても、結局続かないのはその先にあるゴールがないからかもしれないと思えてきました。
今回プロトアウトスタジオに入学して、「作りたいものを見つける」ということと、その「作ったものを出すゴール」という2つのやり方を教えてもらったので自分1人でもやっていけそうな気がしています。
ProtoPediaというものもあるので、そこでの発表をゴールにするのもありかなと思います。
まとめ
じゃあ皆さんもやってみましょう!というのは文章としてのまとまりは良いのですが、まあ難しいですよね。
「ダイエットは難しいけれど、○○万円払ってライザ○プでパーソナルトレーナーつけたら痩せたよ!」と同じくらいの体験談と思っていただければと思います。
この後筋トレを続けて体型を維持できるのかは私次第。
↓ プロトタイピング+アウトプットのライザ○プ
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