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自分の強みを知って百戦に備える
彼を知り己を知れば百戦殆からず
Huaweiに関する一連のニュースをきっかけに『チャイナウェイ』という本を読み始めた際、孫子の格言が冒頭に出てきた。
敵と味方の長短をよく把握しておけば、何度戦っても恐れることはない、という意味だ。
『チャイナウェイ』は、Alibabaや Lenovoなどの名だたる中国企業のリーダー達が、お手本もない中でどのように学習、実践、内省を繰り返してきたか、どのように政府や特殊な市場環境と向き合ってきたのかを描いた良作だ。
本の中で特に印象的だったのは、リーダー達が貪欲に教えを請い、謙虚に結果から学ぶ姿勢だった。彼らは決して名門のビジネススクールへ行って経営を学んだわけではなく、自分の過去の経験や知識ある他人を師としている。
例えば、Lenovoの楊元慶CEOは「覆盤(フーバン)」と言って、個別のプロジェクトが終わるたびに時間を設けて何が良くて何が悪かったのかチームメンバーと共に内省し、そこから全ての仕事に通じる学びを得ていた。
覆盤とは囲碁の特殊用語で、対局後にプレーヤー同士が最初から一手ずつ再現して、ゲーム全体を振り返ることを指す。
一冊読み終わった後、改めて冒頭にあった孫子の格言が妙に脳裏に浮かんだ。
学習、実践、内省の繰り返しによって中国企業のリーダー達が成長することを知ったが、果たしてどのように自分に当てはめれば良いのだろうか。
本の中で描かれたCEOは、未来の経営戦略を策定することをミッションとして託されており、意思決定に必要な情報を得るために、大半の時間を専門家やその他の経営者から学んでいる。(実に羨ましい)
しかし、まだ歩兵の自分が同じようなスケールで学習、実践、内省することは当然難しい。自分の手が届く範囲でも、どうにか効果的に出来れば良いものを……。そうやって考えるうちに、「今度は己を知る番だ」と自分の特性をもっと理解したいという思いが生まれた。
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そこでふと思いついたのが、以前課長におすすめされた『ストレングスファインダー』という本だった。
「30分ぐらいする診断テストが付いている。下手な自己啓発本を読むよりも、自分の強みや弱みを理解して活かしたほうがよっぽど良いよ」
確か面談の時にそう紹介してくれていた。
noteで「ストレングスファインダー」と検索してみれば、実際にどういうものが出てくるか概要がわかるので詳細な説明を割愛させていただく。
本についている診断テストでは、自身が持っている強みの資質トップ5までを表示し、その特性の概要と活かし方を説明してくれる。ただ、自分の長所だけでなく短所もしっかり把握したいと思っていたため、40ドルほど課金してフルレポートを手に入れた。
その結果がこちら。
本についてくる診断テストと異なるのが、34の資質すべての分布を教えてくれることで、自分の特性の全体像がより詳細に理解できる。トップ10に入る強みの資質に関しては重点的に解説がされており、実際にどう資質を活かすべきかという指南まである。
ちなみに、就活を控えている家族にも診断テストを受けさせ、2人の結果を照らし合わせてみたところ、同じ資質でも説明が異なっており、実に細かいところまでカスタマイズされているのが分かった。
フルレポートを解読した結果、学習、実践、内省に関しては以下のように自分の特性を活かすべきだという示唆を得た。
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①学習(資質No.1)
[強み]
学習意欲が高く、常に最先端の情報を獲得する
[活かし方]
・最先端の情報を吸収し、他人に付加価値をつけて共有する
・目標を立て、学習の進捗度を記録する(本を5冊読む等)
②実践(資質No.8)
[強み]
コミットメントを達成するための当事者意識が強い
[活かし方]
・常にスケジュールを確認してから、新しい依頼を受ける
・コミットメントの感覚が同じ人たちと協力関係を築く
③内省(資質No.2)
[強み]
情報収集や熟考を通じて、物事の間の合理的な結びつきを分析する
[活かし方]
・初期段階からプロジェクトに関わる
・考えたりアイデアをまとめるための時間を作る
ーーーーーー
学習や内省の部分に強みがあるということは昔から自覚があり、こうしてnoteを活用して他人の思考を学んだり、自分の考えたことを文章にしてまとめたりしている。
ただ、今回で実際にアクションを起こすところが相対的に弱い(下位の資質が多い)というところが分かったため、まずは1つ自分に小さな日課を作った。
「面白いと思った情報を毎日1つ、コメントを付けて共有する」
それまでは自分で情報をため込み、ぼんやり自分の頭の中で考えて終わっていた。そこで、周囲に学んだことを共有することで学習意欲を活かすだけでなく、会社でもプライベートのSNSでも、とにかく自分の意見を発信することで、「決めたことをしっかり行動に移す」という習慣づけになるかもしれないと考えた。
また、日課とは別に、再度ビジネスコンテストに挑戦してみようという目標を立ててみた。浮かんでくるアイデアを書き留め、先日同僚に話をしてみたら様々なアドバイスをもらえたが、まだまだ案を提出するには遠そうだ。
「彼を知り己を知れば百戦殆からず」
冒頭の言葉に戻るが、改めてこの言葉の奥深さを感じる。
ストレングスファインダーの診断テストを受けたところで、ただ自分の特性を表面的に知るだけだけではすぐに忘れてしまう。しっかり特性を意識して活用するレベルに至るまでには千里の道がある。ましてや敵の特性や思考を手中に収めるなんて至難のわざだ。
実際、まだ自分の特性を意識し始めて1カ月ほど経ったばかりだが、自分がどれぐらい実践できているかは自信が持てない。時には日課を忘れてしまい、後から「また今日も忘れていた…」とハッと気づく。
とりあえず今分かるのは、とりあえず千里の道も一歩からやってみるしかないということだ。実践力が低い自分だからこそ、行動に移すこと自体が一つの成長になる。
こういった自分の中の小さな行動がいずれ学習、実践、内省という正のサイクルにつながり、『チャイナウェイ』で描かれていた中国のリーダー達のように大きく物事を成す人間へと成長できたらと願う。
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今回も自己満足な投稿に最後までお付き合いいただきありがとうございました。今回紹介した本はこちらの2冊です。
百戦百勝なんて現実には難しい話ですが、少なくとも準備が出来ているようにしたいなと思うこの頃です。今週もお疲れさまでした。
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