vsパナソニックワイルドナイツ 試合ふりかえり編 パナソニックさんから感じた4つの強さ
近鉄ライナーズの田淵慎理です。
パナソニックワイルドナイツ戦、たくさんの応援ありがとうございました。
また、試合後に会場でたくさんの方に声をかけてもらい、元気をいただきました。
試合前の記事はコチラ↓
前半こそ7-7の同点でしたが、後半は終始パナソニックワイルドナイツさんのペースで試合が進みました。
結局ライナーズは追加点を取ることができず敗戦。
しかし、試合に出ていたメンバーは持っている力を出し切って戦ってくれていたと感じました。
1年間という長い期間、ほんとうに毎日厳しいトレーニングしてきてそれでも勝てなかった。
近鉄ライナーズにはこれから何が必要なのか。
どうすればトップチームに勝つことができるのか。
次のシーズンに向けてパナソニックさんから宿題をもらったように感じます。
ではパナソニックさんから感じた強さを解説します。
ハーフタイムの修正能力
これは過去にトップリーグで対戦したときも感じました。
前半はいい感じのスコアになっても後半から戦い方を変えてきて一気に突き放される。
パナソニックさんからは前半にリードされても焦りがないし、最後には勝てるからという自信のようなものを感じました。
前半はふつうに戦い、後半にギアをあげていくスタイルはニュージーランドのオールブラックスのような戦い方。
それを実行できる選手の能力の高さやチーム文化があるのでしょう。
80分の試合をメンバー23人で作っている
後半にテンポアップするためのメンバーをリザーブにそろえていることはメンバー表をみたみなさんも感じたところではないでしょうか。
まず、近鉄は前半にベストメンバーを並べて健闘。
後半になってすぐ、スクラムが劣勢だったことから近鉄は1.2.3番の選手を交代させます。
ここで流れを変えたかったところでしたが、すぐにパナソニックさんも1.2.3をすべて交代。しかも日本代表レベルの選手たちが入ってきます。
ここの差はかなり大きかった。
選手の差もありますが、ゲームの組み立ての差を感じました。
ただこれはパナソニックさんの今年のスタイル。
「さあここからテンポアップするぞ。」
というコーチ陣のサインとなり、選手たちも意思統一できる。
また、選手の役割が明確になり、やることにフォーカスできるのでパフォーマンスを引き出しやすいのでは、と考えています。
例えば、元日本代表ヘッドコーチ、エディージョーンズさんは、
「試合終了をどんなメンバーで迎えたいか、そこから逆算してスタートのメンバーを決定する。」
このようなコメントを見たことがあります。
何が正解かはわかりませんが、この考え方はとても参考になると感じました。
選手の落ち着き
これは、上記で書いた「試合中の修正能力の高さ」と関係しているかもしれません。
前半にどれだけチャンスを防いでも全く焦っている感じがありませんでした。
こちらとしては「もうすこし焦ってくれてもええやん!!」
と思ったほどです(笑)
試合中の選手同士のコミュニケーションも必要最低限だけ。
チームとしてやることがしっかり決まっているからなのかわかりませんが、静かすぎて不気味な雰囲気すらあった気がします。
この理由はわからないので、ぜひ聞いてみたいところです。
アタックスピードの緩急
最初はアタックスピードは思ったよりゆっくりだなという印象でした。
ラインアウトもすぐに早いテンポで攻めずに一度スローにしてからの組み立て。
そして敵陣ではフォワード中心の組み立て、どんどんボールを回して展開してくるような攻め方ではありませんでした。
しかし、前半のトライを奪われたシーンで個人的にかなり驚いたと同時にすごいなと感じました。
近鉄のディフェンスラインのすこしの乱れを見逃さず、全員で一気にスピードアップしたアタックでトライまでもっていかれたからです。
近鉄の少しの隙をチーム全員で共有してアタックできるところに日本のトップレベルを感じました。
アタックスピードのコントロールはチームで統一していないとできません。
それを上手くコントロールしているパナソニックさんの9.10番の日本代表のハーフ団はさすがでした。
まとめ
今回はパナソニックさんの強かったと感じたポイントをまとめました。
・ハーフタイムの修正能力
・80分の試合を23人で作っている
・選手の落ち着き
・アタックスピードの緩急
また、パナソニックさんのプレーの印象としてディフェンスが固くそこからのカウンターアタックが持ち味というところも。(福岡選手のトライなどはそのパターンが多い)
近鉄ライナーズはこれでシーズンを終了します。
トップとの差を感じて、ここからどうその差をうめていくか。
近鉄ライナーズの新しい挑戦がはじまったような気がしています。
みなさん、シーズンを通してたくさんの応援ありがとうございました。
そして、田淵のnoteにもお付き合いいただきとてもうれしいです。
これからも更新していきますので、よろしくお願いします。
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