落語は逃げた者が主人公
You Tubeでジュニアさんと立川談春師匠の対談が面白かったです。
立川談春師匠、下町ロケットの経理部長のイメージしかなく、落語家だと初めて知りましたが。
面白かった点が2つ。
ひとつが「芸人の芸風は小学校低学年くらいで決まる」というもの。
談春師匠は小学校の頃いじめられており、クラスの中心に物凄く憧れていた。人の輪の中心で喋って人に笑ってもらうという承認欲求が異常に高いそう。その根本にある欲求が今も落語家としての原動力になっているようです。
世の中を斜めに見る芸風だったり、身体を張ってリアクションで笑いを取る芸風だったり、人の特徴を捉えるモノマネの芸風だったり、それは実は幼少期の価値観に大いに影響されている。
ふたつめが「落語は逃げた者が主人公」という話。
世の中の物語やエンターテインメントというのは、大抵が努力して買ったり、一生懸命成長したりするものがほとんど。そのメッセージの多くは「頑張れ」なわけです。
落語に関しては、逃げた人やみっともない人が主人公。そんな人たちの情けない部分や哀愁を描いています。その根底にあるのが、「人間の駄目な部分も愛する」です。
その考え方は好きだな。それを知ると、落語というものを聞いてみたくなりました。