映画『ビッグ・フィッシュ』を観て、正しい解釈よりも楽しい解釈が大事と思った話

ティムバートン監督の映画『ビッグ・フィッシュ』を観ました。

大学生くらいの頃に一度観たことがあり、その時は特に刺さらなかったのですが、ふと思い立って先日もう一度観てみるとあまりにも素敵すぎました。

【あらすじ】

空想話が大好きなエドワードと、その息子で現実主義なジャーナリスト・ウィルの親子のお話です。

エドワードはいつもおとぎ話・ホラ吹き話をして周囲を楽しませています。
子供の頃未来を予見できる魔女に出会っただの、巨人と旅をしただの、息子ウィルが生まれた日に婚約指輪を餌に巨大な魚を釣っただの・・

(関係ないですが、以前自分の職場にもこういうホラ吹きおじさんがいました。個人的にこういういい加減なおじさん大好きです)

ウィルの結婚式の場でもエドワードのおとぎ話が始まり、とうとうウィルの不満が爆発、親子の確執が深くなってしまいます。

そんな中、エドワードは病に倒れてしまい・・

・・・

なんで１回目観たとき刺さらなかったんだろうと思うくらい、優しくて感動的で、ティムバートン監督特有のちょっと不気味なファンタジーが素敵すぎました。

終盤でとても好きなセリフが出てきます。
エドワードの容態が悪化した夜、医者がウィルに、ウィルが生まれた日の真実を話します。エドワードからは巨大な魚を釣ったエピソードと共に壮大なファンタジーを聞かされてましたが、本当はエドワードの出張で妻の出産に立ち会えなかっただけでした。

その時の医者のセリフ
「つまらん話だろう？好みによるが俺はホラ話の方が好きだ」

このセリフがなんかグッときました。味気ない現実もどう解釈するかは自分次第、どうせなら妄想でも良いから楽しい解釈を。

このセリフを言われた後のウィルの行動がまた良くて、ホラ話大嫌いだったウィルが、必死でエドワードのこの先のハッピーエンドの空想話を語りかけます。このシーンがまあ泣けた泣けた。

その空想の中では、エドワードのこれまでのホラ話に出てきた魔女や巨人たちがみんなエドワードの旅立ちを幸せそうに祝福しています。

もろネタバレしてしまいましたが、ビッグフィッシュ超おすすめなので是非観てみてください。