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自由な発想と行動力を見直す時間

親の視点を広げるOmimiかふぇのエピソード

Omimiかふぇで話題になったエピソードを3つご紹介します。お子さんの「困った行動」と思われがちなことが、実は大きな可能性や長所であると気づける場面がありました。


1. 自分の想いを形にする行動力

ある娘さんはアニメやポケモンが大好きで、番組を見ては、絵を描き、楽しんでいましたが、次第にストーリーやキャラクターを考えることに夢中になっていきました。

「こんな風にしたらいいのに」「こんなキャラクターが登場したら面白いのに」

ある日、自分のアイデアを伝えたいという強い想いから、置き手紙をして、夜行バスで東京のポケモン制作会社へ向かう行動を起こしました。

偶然にも会社の担当者と玄関先で出会い、自分の考えを一生懸命訴えたそうです。もちろん、採用には至りませんでしたが、その行動力と情熱に担当者も耳を傾けてくれました。この話を聞いたOmimiかふぇの参加者たちは「すごい行動力!」と賞賛しましたが、親御さんは「困った行動」としか思えなかったようです。

他の方々の意見を聞くうちに、お母さんも「確かにこの行動力は素晴らしい」と気づき、少しずつ子どもの別の面を認識するようになりました。


2. 自分で決めて道を切り拓く力

また別のお子さんは、親との言い合いの末に遠くに住む祖母のもとへ、貯めていたお年玉を使い一人で向かいました。驚いた親御さんが迎えに行くと、帰り道で「ユニバーサルスタジオジャパンに寄りたい!」と突然言い出し、一人で途中下車するというエピソードがありました。

この行動力についても、参加者たちは「行動する力がすごい」と感心していましたが、親御さんにとっては心配の種であり「困った子」と捉えていたようです。


3. 片付けが苦手?それとも創造力の賜物?

さらに別のケースでは、小学校低学年のお子さんが大好きな工作に没頭し、道具や作ったものを部屋中に広げて片付けられないという話がありました。
工具の中には、カッターなどの刃物もあり、親御さんは「どう片付けさせればいいのか」と悩んでいました。そこで、似た経験を持つ参加者から「部屋に線を引いて、自由にして良い範囲を決めてみたら?」という提案がありました。

線の中なら自由に創作し、範囲を超える量になったら自分で考えて整理するというルールです。親御さんにとっては「片付け=きちんと整理整頓」という固定観念がありましたが、この提案に目から鱗が落ちたようで、さっそく試してみることにしました。


「困った行動」は視点を変えると「才能」に

親にとって子どもの行動が「困った」と感じられるのは、往々にしてその行動が自分の価値観や生活にとって都合が悪いからです。しかし、視点を少し変えて俯瞰してみると、その行動が持つ本質的な価値や子どもの才能に気づくことがあります。

例えば、自由な発想、行動力、創造性──これらは一見すると「困った行動」と捉えられがちですが、実はその子どもらしさを輝かせる要素なのです。


対話で気づきを得る場としての「Omimiかふぇ」

「自分の捉え方や見え方のクセ」に気づくのは、自分一人では難しいものです。対話を通じて、「なぜそう考えるのか?」を皆で共有することで、新たな視点や気づきを得られます。
こうした場で得られた親御さんの視点の変化が、子どもたちの未来にポジティブな影響を与えることを、私は信じています。

Omimiかふぇは、保護者が自分の思い込みや価値観を見直し、子どもの可能性を見つける場として、これからも大切にしていきたいと考えています。

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