
「Omimiかふぇ」について
初めて「Omimiかふぇ」に参加される方の多くは、子どもの不登校という現実に押しつぶされそうになり、まるで世界で一番の不幸を背負ったような絶望感を抱えていることが多いです。
「家族や友達に話しても全く聞いてもらえない」
「普通のお子さんを持つ母親には受け入れてもらえない気がして、話すのがむなしくなった」
そんな思いを抱えていたとお話しされることが多いのです。
不登校は、決して珍しいことではなくなりました。しかし、それでも「学校に行くのが当たり前」「行かないのは問題だ」という価値観が根強く残っています。そのため、子どもが学校に行けなくなると、親御さん自身も「自分の育て方が悪かったのでは?」「このままでは将来が不安」と自分を責め、さらに周囲からの心ない言葉に傷つくこともあります。
ですが、Omimiかふぇに足を運ぶことで、同じように悩み、苦しんでいる親御さんと出会い、語り合うことができます。「自分だけじゃないんだ」「みんな同じように悩んでいるんだ」と実感できることで、ほんの少しでも気持ちが軽くなれば、それだけで大きな前進です。
「ひとりじゃない」と実感できる場所
不登校の子どもを持つ親御さんは、孤独を感じやすく、心細さや焦りを抱えています。ですが、Omimiかふぇでは、同じ経験をしてきた先輩たち(Omimiサポーター)も参加しているので、実際の体験談を聞くことができ、「こういう道もあるんだ」「そんな風に考えてもいいんだ」と、前向きな気持ちになれるきっかけになります。
例えば、あるお母さんは、最初は「とにかく子どもを学校に行かせなきゃ」と思い込んでいました。でも、Omimiかふぇで「学校に行かなくても大丈夫」「子どもにとって一番大切なのは安心できる環境」という話を聞き、少しずつ考え方が変わっていきました。そして、子どもに対して「学校に行かないなら、家で何がしたい?」と穏やかに話しかけられるようになったのです。すると、それまで閉じこもっていた子どもが少しずつ自分の思いを話してくれるようになりました。
このように、親が安心できる場所があると、子どもへの接し方も変わり、家庭の空気が少しずつ穏やかになっていくのです。
自由に、安心して参加できる場
Omimiかふぇは、自由で安心できる雰囲気を大切にしています。
・申し込みは必要ありません・出入り自由です
時間内であれば、好きなタイミングで参加・退室ができます。「ちょっとだけでも話を聞きたい」「顔を出してみたい」という気持ちを大事にしたいからです。
・話さなくてもOK
「最近どうですか?」と最初にお声がけはしますが、その後は話したくなければ無理に話さなくても大丈夫。人の話を聞くだけでも気持ちが落ち着いてくる、という方もたくさんいます。
・話題は何でもOK
不登校の悩みだけでなく、親との関係、夫婦のこと、時には「墓じまい」の話まで(笑)。どんな話題でも、批判されず、否定されることなく、安心して話せる場所です。
また、話をしているうちに、自分の気持ちが整理されることもあります。誰かに話すことで「私は本当はこう思っていたんだ」と気づくことも多いのです。
「ここに来れば、わかってもらえる」
その実感が、親御さんたちの心を落ち着かせ、少しずつ気持ちが安定していきます。すると、不思議なことに、家での子どもへの接し方も自然と変わっていきます。
親の心が落ち着くと、子どもも安心できる。それを繰り返していくことで、少しずつ関係が変わっていくという経験を多く見てきました。
例えば、最初は「学校に行けるようにならないと」と焦っていたお母さんが、Omimiかふぇで話をしていくうちに「今は子どもの気持ちを受け止めることが大事なんだ」と考えられるようになり、家での会話が増えたという例もあります。
親が変わることで、子どもにも変化が生まれる。
それが、「自分が変わる」ということだと思うのです。
もし、今、誰にも話せずに苦しんでいるなら、Omimiかふぇに来てみませんか?
「こんなこと話していいのかな?」と思うようなことでも大丈夫。
話したくなければ、ただ話を聞いているだけでも大丈夫。
あなたは、決して一人ではありません。
ここで、あなたの気持ちを少しでも軽くするお手伝いができればと思っています。