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「大丈夫」と寄り添う力。安心を支える言葉がけ
私が支援者として大切にしている心構えがあります。それは、上から目線で指導したり、後ろから無理に押して進めたりするのではなく、その人の歩みに寄り添い、横で一緒に歩くイメージを持つことです。
たとえば、誰かが走り出そうとしたときは、つまづかないように言葉でそっとサポートしますし、転んでしまったときには優しく手を差し伸べます。
これは、子どもとの接し方でも同じだと思っています。
子どもが転んだときに、つい「ほら、あわてたら転ぶよって言ったじゃない」と叱ってしまいがちですが、それでは子どもは委縮してしまいます。代わりに、こんなふうに伝えてみてください。
「大丈夫だよ。」「なんでも経験してみないと分からないこともあるよね。」
その一言で、子どもは自分の挑戦や失敗を受け止めてもらえたと感じ、次の一歩を踏み出す力になります。
「大丈夫」の持つ安心感
私がよく「大丈夫、大丈夫」と声をかけるので、「その言葉を聞くと安心します」と言われることがあります。一方で、「杉浦さん、その『大丈夫』と思う根拠は何ですか?」と聞かれることも(笑)。
そんなとき、私はこう答えます。
「もし、ここで私が『それは心配ですねえ』と言ったら、あなたはどう感じますか?」
ほとんどの方は、きっとさらに不安が増してしまうでしょう。私たちは、何かしらの安心感を得たくて、人に話をするのです。根拠のある「大丈夫」ではなくても、同じ思いを経験した人からの『大丈夫だよ』という言葉が、どれほど心を軽くするか。それを私は実感しています。
これは、子どもも同じではないでしょうか?
子どもの不安を増やさない言葉を選ぶ
「このままでどうするの?」
「こんなことじゃ高校に行けないよ。」
「引きこもりになっちゃうよ!」
こんな不安をあおる言葉を、つい子どもに言ってしまうことはありませんか?
でも、子どもにとってこのような言葉は、安心を奪い、不安やプレッシャーを増大させるだけです。子どもに何かを伝えたいときは、まず「もし自分がこの言葉を言われたらどう感じるだろう?」と考えてみてください。
親が不安をぶつけるのではなく、「大丈夫だよ。一緒に考えていこうね」と声をかけること。その一言で、子どもは「一人じゃないんだ」と感じ、安心して次の一歩を踏み出せるようになります。
どんなに困難な状況でも、親が「大丈夫」と寄り添うことで、子どもは未来への希望を見つけることができるのです。