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「みんなと同じ」でなくてもいい。私たち親が子どもに伝えたいメッセージ
中学校を卒業したら、すぐに高校生になる――。それが「当たり前」だと考える人は多いですよね。でも、実際には高校は何歳からでも入学できます。そして、3年間で卒業しなくてはならない場所でもありません。
入学時に同じだった人と同じペースで進まなくてもいいのです。卒業の時期は、自分のペースに合わせて選んでいいはずなのですが、どうしても「3年間で卒業するのが普通」と思ってしまう。同じ学年の人と違うペースになることに不安を感じたり、遅れることを「恥ずかしい」と思ったりしてしまうのは、多くの人が抱える悩みかもしれません。
でも本当は、「みんなと同じ」である必要なんてないんです。自分のペースで学び、必要なときに必要な経験を積みながら卒業を目指せば良いのです。
娘の「さなぎの期間」
私の娘も、そんなふうに自分のペースで歩みを進めてきました。娘の「さなぎの期間」は、5年に及びました。不登校を経験し、焦らず、無理をせず、自分の時間を大切にしながら少しずつ成長していきました。そして、21歳の時、自らの意志で公立の定時制高校へ入学することを決めたのです。
その選択は、彼女自身の新しい一歩でした。4年で卒業するはずのカリキュラムを、自らの努力で3年で卒業しました。その道のりには彼女なりの葛藤や挑戦があったと思いますが、彼女が自分で選び、自分のペースで進んだことが何より大切だと感じています。
「同じであること」にとらわれる日本社会
私たちは「みんな一緒」という同調圧力に無意識のうちに従ってしまうことが多いです。そして「違う」ことを極端に嫌がります。
頭では「一人ひとり違っていい」とわかっているつもりでも、心のどこかで「自分だけはみんなと同じでいたい」と思ってしまう。子どもたちだけでなく、私たち大人も、そう感じてしまう瞬間がありますよね。
けれど、学校も人生も、決められた型に当てはめるものではありません。大切なのは、自分の歩幅で進むこと。そして、周りと違うことを恐れず、自分の選択に自信を持つことです。
子どもに「選択の自由」を伝えるために
親として、また大人として、私たちにできることは、「みんなと同じでなくてもいいよ」というメッセージを子どもに伝えることです。「あなたのペースでいいよ」「自分で選んでいいんだよ」と言葉にして伝えることが、子どもの心に安心を与えます。
娘の例からも感じるのは、焦らず、自分のペースで進むことが、子どもたちの本当の成長につながるということです。高校も大学も、人生も、急がずに自分の道を見つけていけばいい。それを見守り、応援していくことが私たち親の役目だと思います。
子どもたちがそのペースで羽ばたける日を、一緒に待ちたいですね。