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すすきのの個人店が営業自粛してみた。

まずはじめに「飲食店は頑張ってる!」

このページではすすきので個人経営するバーが勝手に営業自粛をした感想を述べています。私の店舗をはじめ、どの店も来客の激減にあえいではいますがほとんどの店が3密対策をとり、衛生管理を徹底しています。デマ被害に悩まされながらも現時点でのすすきのの飲食店からのウイルス感染者報道は2月以降ありません。

私がこのページを書いているのは飲食店へ営業自粛を訴えたいからではなく、もし私が休業を余儀なくされた場合はどうなるのだろう?心配だから営業できる今のうちに検証してみたよ!という個人レポートです。すべての人や個人事業主に当てはまることではありませんのでその点はご了承下さい。すすきのの街と人々に1日も早い笑顔が再来することを切に願っています。早く大声で笑いながらハイボール飲みてぇ〜!!!

乗り越えていけるという自信があった

昨年暮れから9坪にも満たない小さなバーの経営をスタートし、この景気の中でもなんとかやっていけていた。「元気でやってるか?」と顔を見せてくれるお客様に店主である私自身が日々癒やされていた。

そんな中の新型コロナウイルス騒動。

すすきのの人々は良くも悪くも明るい。20歳からすすきのに育てられてきた私も例によってうるさい位には明るい。東北大震災の際には街中のネオンが消え人通りは皆無となったが、それでも笑顔を絶やさず助け合ってここまで乗り越えてきた。

だから今回だって消毒と換気をしっかりしておけば大丈夫だろう、うちみたいな小さい店から感染者がでるはずもない。暇にはなるだろうが顔を出してくれる人が一人でもいるなら店を開けよう、そう思っていた。

一転、週末の臨時休業へ

比較的他の都市より営業を自粛している店が少ない中、とある動画に衝撃を受けて4月第1週の週末3日間を休業することに決めた。徹夜で悩んで決めた。ただでさえ収入が減りつつあり、今後長引くであろう騒動の中なぜこの決断をしたのにかは理由は以下だ。

1.来客者の年齢層が気になる

新型コロナウイルスの重症化が強まるといわれている世代が少なくはない。週末は比較的来客がある。絶対にお客様の中から感染者を出したくはない。

2.大阪や宮城での報道での風評被害

クラスター発生店だけでなく、店舗からの感染者が報道されはじめていた。もし店がニュースになったら公開されるのは店名やビル名だ。心無いマスコミの不執拗な取材があるかもしれない。近隣への風評被害がどこまで広がるのかは未知数だ。

3.休業中のリアルな声が知りたい

ニューヨークのロックダウンや東京での休業要請にみえたのは自分たちの努力だけではどうにもならないことへの恐怖だ。ただでさえ飲食店やフリーランスへの補助金交付があいまいな現状下で明日から収入がなくなってしまった場合、どうなってしまうのか?まだ身動きがとれるうちに体感したいと思った。

4.私生活にあまりお金がかからない

私個人は一人暮らしかつミニマリストのため生活費があまりかからない。重くのしかかるのは店舗経費だが、これについては既に国から通達されている貸付が利用できるため強制休業になった場合は当面は工面できることとする。

3日間の「任意」自宅待機

SNSで臨時休業の告知を出し、引きこもり生活がはじまった。やるべきことはあるし、こもり作業は好きではあるのではじめは良かった。しかし、この事態の中で営業しているかどうかの連絡をくれるお客様を断ることはなによりの苦痛だった。いつもなら今頃笑顔で迎い入れて、自作のおでんや漬物なんかを出しながら楽しい夜を過ごせていたはずなのに…。そう思うとやるせなかった。もう来てくれないのではないかという不安、経営の不安も同時に浮んだ。

どんなに覚悟していても「不安」

対策を講じていても不透明な行き先へのネガティブな感情は一人で家でこもりきりになっていると当然湧いてくる。この気持ちを誰とも共有できないことも孤独感を駆り立てるし、SNSを開いたりニュースを観てもそれは増すばかりで憂うつになる。こんなことでは病気になってしまう!今はたったの3日間だしまだ外にも出られるし、週明けからは状況をみて営業するつもりだ。しかしこれが長引いたりなんかしたら…。文字通り頭を抱えたくなった。

とにかく対策、楽しみを見つけておくのも対策

私が感じた「不安」は大きく分けて3つ。金銭の不安、孤独の不安、健康の不安。いまのうちに対策をたてなければヤバいなと思ったので、今考えられることを書いてみる。

1.お金の不安は制度を確認しておく

国からの支援が始まっている。まだ確定的でないこともあるし給付ではなく融資だったりはするがきちんと把握しておきたい。

2.3密に気をつけて営業することが大事

今後とも感染者を出さないためにはソーシャルディスタンスを遵守していくこと。気分転換にすすきのを利用したくなったときのための用意は大切だ。席数は少なくなるがやむを得ない。強制休業に追いこまれたときは動画配信で在宅バーをやるのもいいかもしれない。

3.不要不急な外出は避けて、散歩とトレーニングは欠かさない

店主が感染しやすくなっていてはまずい。20分程度の散歩は幸福度が増すという研究結果がある。ジョギングをしたり、室内トレーニングをして免疫力を上げるのは健康的に必要なことだ。いまからはじめられる趣味だったり、時間があったらやりたいと思っていたことをリストアップしておくのも良いかもしれない。


これからできること

事前に検証して良かったのは「自分を知れたこと」だった。今のうちに出来ることがはっきりしてくる。少しでもストレスになるであろう事柄を確認しておけばいたずらに焦る必要も軽減されるのではないだろうか。

常に正しい情報を選んで臨機応変に対応し、動揺しないことがなにより大切なことだ。今後とも飲食店関係者などすすきのに関わる人に有意義な情報を発信していきたい。時間はかかってもあの賑やかな街並みと笑顔は必ず戻ってくる。がんばろう!すすきの!



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シノチャン
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