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私の自慢、31cmからのお願い

こんにちは しのと申します。
みなさんは“ヘアドネーション”そして“JHD&C”を知っていますか?
JHD&Cは、寄付された髪だけで作ったメディカル・ウィッグを頭髪に悩みを抱える18歳以下の子どもたちに完全無償提供している日本で唯一のNPO法人です。
そしてその寄付をすることがヘアドネーションです。

唯一私が自信を持って取り組んでいるもの。
1人の行動の大きさとコロナとの意外な関わりをお話します。

私の文章に興味が無い方はヘアドネーションについてイラスト付きで丁寧に書かれているJHD&Cさんのホームページをご覧下さい。

https://www.jhdac.org

1.きっかけ

中学生の頃、憧れの先輩がいました。まるで大和なでしこの様に長い髪が綺麗で心優しい。
文化祭でも簪に赤い浴衣がとても似合っていたことを覚えています。その髪をバッサリと切って学校に登校された時は何事かと…

理由としては
「ヘアドネーションに憧れがあったこと、好きな人が短い髪が好きと言っていたので良い機会だと思ったこと」

それまでは、
「社会問題を解決するべき」
「このような経緯で活動を支援したい」
という強い思いや理念が必要なレベルの高い活動で、雲の上の上流層の方がやるものだと思っていました(偏見です)

先輩がなんでもないように寄付について話すので、自分に出来ることがあるのなら参加する。ということがあまりに普通で日常だということに驚きを隠せませんでした。

私たちが1歩をふみだせることは世界中、身近にあり、少しのきっかけと勇気があればできることだと気がつきました。

2.実際のドネーション、周りの反応

☆ショートヘアのフルウィッグは31センチから
☆セミロングのフルウィッグは50センチから
☆ロングヘアのフルウィッグは60センチから
なので私は50センチ一気に寄付しました。

そんなに使うの?と思う方もいるかと思います。
髪の毛を半分に折り返してウィッグの地肌となる生地に縫い付けるため、31センチ以下の髪の毛では、医療用フルウィッグを作ることができません。しかし、脱毛症状などによりウィッグを必要とするお子様の多くが希望しているのは、セミロング、ロングヘアのフルウィッグです。

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(※画像は当時のものではなく2回目のドネーション時のものです。)

何年も長いままだったのでなんと言われるかな?と少しドキドキしながら学校に行くと

「…大丈夫?……何かあったら話聞くからね」

と予想と180度違う反応が返ってきました。
「失恋したの?」「イメチェン?」
と聞かれると思っていましたが人が唐突に大切にしていた髪を50センチほど切ると心から心配されます。

ちなみに学校の先生には私だと気がついて貰えず目の前にいるのに出席を3回とられました。

必ず理由を聞かれるのでその度にドネーションについて話すことが出来るのは良かったです。

3.繋がる支援

1年後、2人の友達がヘアドネーションをしてくれました。私の影響もあるのかな?と少し自意識過剰になっています。
その2人も憧れの人やテレビ等で知ったのかもしれませんが。

そしてその2人に憧れた別の後輩もヘアドネーションをしてくれました。
1人の力は小さくても1人の行動によって広がる。という意味がやっとわかったような気がします。

4.髪を伸ばす上で気をつけていること大変だったこと

少し真面目なお話が続いたので休憩に私の髪にまつわるあれこれを
(興味無い方は飛ばしてください!)

1.学校のプール、時間足りない件
何とか技術で帽子に入れることは出来るんです。
問題は終了後、10分で着替えて髪の水気をとって授業に挑むハードさ。
私はいつも用意が遅くて申し訳ありません、でも髪は切れないですと4年ほど謝りました。
水に濡れてても髪がゆるふわで眉毛をしっかり描いて授業に挑んでいた友人に弟子入りしたいくらいでした。

2.先生より優しい住職
1度お寺に座禅体験に行った時のこと。お風呂の時間は1人15分でした。
(浴場は山の上、一面がガラス張りになっており夜景が一望できたため入浴時間が少なかったことは今でも悔しいです。)
髪を乾かす時間が無く、アラビアンのように髪にタオルを巻き競歩で進む私に
「15分は目安だからしっかり髪を乾かして、風邪をひいては大変です」

…これが仏様に仕える方のお言葉!!

3.バイト先、般若出現事件
私が当時アルバイトしていた喫茶店は格式高く、特に身だしなみには厳しかったです。
私はいつも100均で購入した「シニヨンバレッタ」でまとめていました。

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(シニヨンバレッタって名前知ってました?私は今初めて知りました。)

しかしレジから裏へ戻る途中
「カシャン」
後ろで鳴る音、ほどける髪。何が起きたか一瞬で理解しました。
振り返る私、こちらを見ている般若…いや、店長。

目で会話をしてバックヤードに帰る。壊れているシニヨンバレッタ。
(私は自力でまとめられない…どうする!?)

同じく髪の長い綺麗な先輩が助けてくれました。

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ヘアピンとゴム2つでお姫様に。本当に助かりました。

4.気をつけていること
一に髪質、二に髪質。三四が無くって、五に髪質。
「せっかく寄付するなら」
と中学生の頃から髪のお手入れには気をつけていました。(よく知られている方法かもしれませんが、少し自信があるので今度紹介します。)

大学生になった今でもパーマやカラーをせずに黒髪ストレートを貫いています。
特に髪型にこだわりがなかったので、色々考えることも無くなり意外と便利です。

5.支援活動とコロナ

①受け入れの一時停止

Q.髪の毛にウイルスが付着?
A.違います。
WHOの見解では、一般的にコロナウィルスは手紙や荷物などの物で長時間生き残ることはできないとしています。
では理由は?
みなさんも実際に可能な限りリモートワークになった方が多いと思います。JHD&C(ジャーダック)職員さんも例外でなく、交代で事務局に出勤する体制になりました。
これにより毛髪の開封・仕分け業務にあたる職員さんの人数が減り、郵便物の量に対応しきれなくなるためです。

②31cmからのお願い

6月1日(月)以降にドネーションカットされる髪の毛について、31センチ以下の髪の毛の受け入が停止になりました。

今まで31センチに満たない長さのドネーションヘアは、ヘアケア剤等の研究開発に使用される「評価毛」として活用してきました。

しかし①で述べたように、新型コロナウイルス感染拡大防止のためにボランティアさんのご協力も含め業務を一時的に縮小したことから、31センチ未満の毛髪の仕分け作業や事務手続きに時間がかかってしまう状況が従来よりも深刻となりました。

本来の「フルウィッグに特化した提供」をスムーズに行うため、検討を重ねた結果、31センチ未満の髪の毛の受け入れを停止することになりました。

このような支援を主とした活動にはリモートでは出来ない実際の人の力が必要不可欠です。

支援したい人がいる。それに協力したい人もいる。それでも行動することが出来ないもどかしい状況が続いています。

このヘアドネーションは、何年も手入れをしながら髪の毛を伸ばしてくださる方がいないと始まらない支援です。

私は自分がこの活動をしていることに誇りを持っていますし、今後も続けていくつもりです。しかし、ウィッグを1体作るには、約30人から50人分のヘアドネーションが必要です。
それは私が生涯ヘアドネーションをし続けたとしても、ウィッグを1体作れるかどうかということです。子供の成長は早く、一生1つのウィッグを使い続けることも不可能です。

ヘアドネーションは5月25日から受け入れを再開しました。
提携している美容室で切って送る。自分で切り会社に送る。どちらでも大丈夫です。
他にも募金やボランティア、チャリティグッズもありますので是非1度私たちが今できることを考えていただければ幸いです。

JHD&C ホームページ
https://www.jhdac.org



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