大腿骨前捻角をピラティスの味方に
大腿骨前捻角については、勉強されている皆さんはご存知でしょうが、じゃあ実際にそれを現場でどのように考え、活用していくのかまでをご理解いただいておりますでしょうか?
パッと思い浮かばない場合、今回の記事は非常に有用となります。
ピラティスやヨガといったボディワークは大きな股関節の可動域を有する動作も非常に多いため、大腿骨前捻角を理解していないと、怪我をさせてしまう可能性もあるため、非常に重要な知識ですのでこの機会にぜひ学び、明日からの現場でご活用ください。
大腿骨前捻角とは?
大腿骨前捻角とは、大腿骨頸部と大腿骨内顆と外顆を結んだ線とで測れる、大腿骨頸部と大腿骨体の捻れの角度の事を指します。
平均角度は、およそ10~20度ほどと言われており、これよりも前捻角が大きい事を過前捻、小さい事を後捻と呼びます。
具体的に過前捻や後捻だった場合、何が起きると思いますか?
膝蓋骨が正面を向いている時、正常の股関節は中間位となっています。しかし、過前捻の方は、正常の前捻角より外旋方向に捻じれているため、膝蓋骨は正面を向いているけど、股関節は外旋位になっています。
また、後捻の方は、正常の前捻角よりも内旋方向に捻じれているため、膝蓋骨は正面を見ているけど、股関節は内旋位になっています。
この膝蓋骨は正面を向いているけど、股関節は外旋位になっていたり、内旋位になっているというのが前捻角の影響を理解するにあたって一番重要なポイントとなります。
つまりは内旋だから悪、外旋だから悪、可動域を有していないから悪が絶対ではないというわけですね。
ここを理解していると、前捻角の異常が股関節可動域にも影響が出てしまうというのがご理解いただけると思います。そしてピラティスやヨガインストラクターさんはどうしても正常可動域(参考可動域)を求めてしまいがちですが、そもそも骨的な問題で、正常可動域を有していないことも考慮したレッスンを組み立てなければならないということになります。
前捻角と可動域は安全かつ効率なレッスンや中長期的なプログラムを組み立てるうえで欠かせない知見です。
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