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がんばりすぎないお昼ごはん*アーリオ オーリオ+ベーコンのパスタ たっぷりバジルのせ
シンプルなパスタが食べたくなり、アーリオ オーリオにベーコンをプラスしてつくってみました。
アーリオはニンニク、オーリオは油、これに唐辛子が加わると、アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノになりますが、唐辛子を切らしていたので、ベーコンにしました。
パスタをゆでながら、フライパンにニンニクとベーコン、オリーブ油を多めに入れて弱火でじっくり炒めます。ベーコンとニンニクがカリッとしたらいったん火を止め、ゆで上がったパスタを投入。しっかり塩を加え、ゆで汁とオリーブ油を適量足して再び炒め、全体になじんだら出来上がり。
食べる直前に黒胡椒を挽いてかけ、庭で摘んだバジルをたっぷりかけました。
バジルの香りとニンニク、ベーコンが意外に合い、おいしかったです。麺を、いつもよりかためのアルデンテにしたのも、ポイントでした。
パスタは、シンプルなものほど難しいと思います。私にはアーリオ オーリオはハードルが高いのですが、今回はベーコンとバジルのおかげて成功しました。よかった!
ちなみに「アーリオ オーリオ」という言葉は、絲山秋子さんの小説で知りました。著書『袋小路の男』に収録されている短篇のタイトルです。
表題作「袋小路の男」は、2004年に川端康成文学賞を受賞した作品。絲山さんが「沖で待つ」で芥川賞を受賞されたのが2006年ですから、それより先に川端康成文学賞に輝いていたのですね。
「アーリオ オーリオ」は、とても切なくて美しい短篇です。40歳近い独身の男が、中学生の姪と、手紙を通じて心を響かせ合っていく。書いてから、相手の元へ届くまでの時差についてなど、メールやSNSでは味わえない繊細な心情が、重くならない巧みな比喩と、簡潔な言葉でつづられていきます。
何度読み返しても、素敵。
絲山さんの作品には好きなものがたくさんあります。でも、いちばん好きな作品をあげるとしたら、私はこの「アーリオ オーリオ」を選びます。
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