入社して分かったUbie Corporateの労務 #UbieCorporateアドベントカレンダー
Ubie Corporateで労務を担当している山岸です。
2022年10月1日にUbieに入社し、早くも2ヶ月が過ぎました。
今まで何社か転職を経験していますが、最初の2ヶ月間の内容の濃さ・充実度に関しては、Ubieでの2ヶ月間が一番内容の濃い時間であったように感じています。
Ubieでは入社3ヶ月過ぎると誰もが中堅みたいな顔をするらしいので、3ヶ月後には自分も中堅らしくありたいです笑
今回の #UbieCorporateアドベントカレンダー 企画では、Corporateメンバーが25人に満たないこともあり、7日目と21日目の2回エントリーしているので、前編「入社して分かったUbie Corporateの労務」と後編「Why Ubie? サービスへの原体験の重要性」に分けようと思っています。
はじめに ~Ubieの組織とロールの構造~
4つの執行組織
Ubieには大きく以下の4つの執行組織があります。
Ubie Pharma Innovation(コンサルティング&ソリューション組織)
Ubie Customer Science(スケール&サクセス組織)
Ubie Discovery(プロダクト&事業開発組織)
Ubie Corporate(横断の管理部組織)
各組織はビジョン・ミッション・バリューは共有しつつも、制度や文化・人材要件などはそれぞれの組織に最適化されており、組織間に上下関係はなく、対等な独立・自立した組織として存在しています。
ロール
Ubie Corporateでは各々の役割をロールで定義されており、私は「労務ロール」として他4名の労務ロールと一緒にUbie CorporateのHRチームに所属する他、IPO準備など複数チームのメンバーが携わるチーム横断プロジェクトのロールも兼務しています。
労務としての役割は一般的な企業における労務業務と大きな違いはなく、各組織における給与計算、勤怠管理、社会保険手続き、就業規則の作成・改定、入退社手続きなどとなり、特に正社員に関してはルール作りや仕組み作りを期待されています。
そしてUbie Corporateならでは(スタートアップならではの事象も含む)の特殊性や面白さなどもあるので、今回はそこにフォーカスを当てたく思います。
就業規則、攻めから見るか?守りから見るか?
複数法人の集合体のような組織構造
先述の通り、Ubieは大きく4つの執行組織に分かれており、それぞれが独立した制度・文化・人材要件などを持っています。
そのため、組織Aでは評価制度とそれに伴う等級制度を運用する一方で、組織Bでは評価制度はなく、業績連動による昇給のみという違いが発生します。
また、組織Aでは勤務時間帯がある程度固定されている一方で、組織Bでは完全に各自の裁量に任されるということもあります。
このように各組織で導入されている制度・文化などが違うため、法人格としては1つの法人でありながらも、実態としては複数法人の集合のような構造となっており、同じ社内にいながらも、会社転籍・グループ会社出向のような手続きをする必要が発生します。
また、その時の会社のフェーズや状況に応じて、新たな組織が生まれる可能性や、各組織の制度が変更される可能性も十二分にあり、一般常識に当てはまらない対応が求められます。
バリュー体現できる規則・ルール
そこで就業規則には、法律を遵守するために必要最低限の規程は盛り込みつつも、詳細に関しては内規を活用するなど、組織の変化に対応できる柔軟性を持たせることが絶対となります。
一方で上場を目指すにあたり、会社としてのガバナンスを求められる機会も増え、できる限り各組織の独立・自立は保てるようにしつつも、全社で統一ルールを敷くことができる部分に関しては、ルールを整備することが必要となります。
この"攻め"と"守り"のバランスの塩梅は非常に難しく、上場を目指すためには●●を従業員に依頼するのが正解だが、果たして●●は会社としてベストな選択肢なのか?などは労務内でも日々葛藤しながら議論を重ねており、後で振り返った際に、より良い選択肢があったのではと責任を感じることも多々あります。
ろうむの戸締まり
I AM COMPANY
Ubie Corporateでは、専門性あるメンバーが自由に動けるようにするために、上司がいないフラットな組織体系であるホラクラシー組織をベースとして採用し、Corporateの業務に最適化・カスタマイズを行っています。
ガバナンスのために、会社としての意思決定を行う会議体や権限・承認フローは別途定められていますが、各メンバーには「自分が会社である」という意識の下、自分が社内で労務について一番詳しいという自負を持ち、自分の意見や主張の正当性は自分自身の専門性で担保をすることが求められ、そのためにも自分自身の専門性や知識・事例などを常にアップデートし続ける必要があります。
手遅れになる前に
特に成長フェーズのスタートアップにおいては、就業規則や規定などの現行ルールが会社の成長速度に追いつかずに、様々な場所に歪みが発生しがちです。
リソースに余裕があり、歪みも多くないのであれば、歪みが発生したタイミングで対応をしていけば間に合うのですが、スタートアップにおいてはリソースが足りず、「全ての歪みを解消しない」という選択肢を採る場合もあります。
またUbie Corporateは、各対応方法に関して、上司の判断を仰いで決定を待つという組織ではなく、悠長に待っている余裕もないからこそ、過去の経験と新しい知識を背負って、(法的/将来の工数的)重要度×緊急度により優先順位を付けつつ、大きな穴から塞いでいく必要があります。
あつまれ みんなの専門性
労務における専門性
では労務における専門性とは、どのような種類があるのでしょうか?
以下に労務業務を行う上で求められる専門知識の一部を挙げます。
労働基準法や男女雇用機会均等法、所得税法などの法的知識
勤怠情報から正確に給与計算を行う知識
保険手続きや国・自治体・機関への提出書類作成知識
ハラスメント対策やメンタルケアなどのトラブル対策知識
業務効率化のためのフロー構築・システム構築知識
上記のように、ひと言で「労務」と言っても、より法的なものから実務的なもの、概念的なものまで、労務に求められる知識の幅は意外と広く、ひとりで全てを網羅しようとすると各知識は浅いものとなってしまいます。
そこで労務としての必要最低限の知識は幅広く持ちながらも、自分の得意領域を絞ったうえで専門性を深める、T型・π型人材となる必要があります。
心理的安全下での相互補完
これは一見すると、自分が任された仕事に対して専門性が合わない事例が発生し、先述の「自分の意見や主張の正当性は自分自身の専門性で担保」に反するように思われます。
もし組織に上下関係があり、評価制度を敷いていた場合、自分で遂行しないと評価が下がってしまうという心理的恐怖から、自分の弱点を見られないように情報を隠し、自力で何とか解決しようとした結果、誤った行動をそのまま取り続けてしまうリスクがあります。
しかし上下関係や評価制度がないUbie Corporateにおいては、知識の共有や補完が推奨され、チームや組織として結果を出せることが最も大切なため、安心して誰かに頼ることができ、また誰かを助けやすくもあります。
最後に
今回、Ubie/Ubie Corporateの組織構造ならびに求められる思考性(カルチャー)を、労務という視点から書いてみましたが、労務に限らず、全てのコーポレート機能に通じる部分も多く、労務以外の職種に興味がある人にも参考になるのではと思っています。
Ubie Corporateでは労務ポジションの募集は残念ながら現在はないものの、法務や業務推進(販売管理)など、複数のポジションで採用を積極的に行っています。
また、「自分が応募できるポジションがあるか知りたい。」「組織や業務についてもっと詳しく知りたい。」「今すぐの転職は考えていない/募集ポジションに空きがないが、将来的な転職を視野に話を聞きたい。」といった方に向けて、カジュアル面談も実施しています。
Ubie Corporateに興味がある方は、是非お気軽にご応募ください。
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