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なぜ「個性を出せ」が必要なのに批判されやすいのか

こんにちは、守屋です。

「個性を出せ」という言葉は、どんな組織においても一度は聞くことがあったり言われた経験があるのではないでしょうか。

ですが、いざ個性を出せと言われても今まで規律と集団行動を重視してきた人(もしくは強制的にさせられていた人)にとっては難問であり、個性を表現すれば批判されたり受け入れられないと言われる始末。

今でこそ少しずつ個性(オリジナリティ)が脚光を浴び、仕事にする(個人で稼ぐ)ことも出来る世の中になってきましたが、ひと昔前では

・規律を重んじる
・集団行動の尊重

が大前提であり、乱す人間は厄介者として排除されやすく、生きにくい時代がありました。

組織の中で個性が出せないのは、トップが全ての社員を支配下に置きたい背景も

ある会社では営業の業績が悪く、打ち合わせをすることになり、今後の打開策を考えることになりました。そこで上司は、

「マニュアルに沿って行動し、強く結果を意識しているのか?」

と社員に質問しました。すると社員は、

「上司も目を通しているかと思いますが、全員が各エリアをきっちりと細かく訪問してアプローチもしています。ですが契約まであと一歩のところで思うように…。」

上司は言葉を遮るように、

「もっと個性を出すべきだ。言われたことをやるのは当たり前であり、そこから契約を取るためには君たちの個性を出しながら『〇〇君なら契約しても良い。』と言わせることが大事だ。頑張ってくれ。」

と社員に伝えました。その結果、ある社員は業績が上がらなかったものの、自分らしさを前面に出した営業で業績を上げる社員もいました。

上司は業績を上げた社員に契約が取れた理由を聞くと、


「内容は理解したけど、他の人が真似できないような契約の取り方ばかりしているのはあまり良くない。もう少し誰でも出来るような形で契約が取れるように頼むよ。」

と伝えたのち、その社員の業績は元に戻り会社を辞めることになりました。

人間関係を上下に見ている人は、自分の支配下から外れることに恐怖を感じている

上記の話は、個性を出しすぎると叩かれるものの、個性が無ければもっと個性を出せという典型的な例だと思っています。

なぜそのようなことが起こるかと考えた場合、人間関係を上下の関係で見ている人にとって「上」の人は自分の支配下から外れることを恐れているからです。

夫婦関係で男性が上だとすれば、共働きだとしても女性があまり稼ぎすぎると自分の立場が危うくなることを察知して支配しようとあらゆる理由をつけて家に閉じ込めようとします。

また、会社組織でも上司よりも成績優秀な社員が役員に気に入られることを察知すると、業績を下げさせようとあらゆる手段を用いて苦しめようとする人がいます。

日本以外ではまた別の話になりますが、日本では先ほども述べたように

・規律を重んじる
・集団行動の尊重

が昔から根付いており、個性は必要と言うものの上下関係の「上」の立場の人の許容範囲内で無いと認められないという部分があります。

本来であれば自分という存在は世の中に一人しかおらず、その個性を失うということは人間ではなくロボットになることを意味します。

「自由にやって良いよ」と言われて本当に自由にやれば「ここまでするとは思っていなかった」と批判されるのには、上下関係を強く意識する人間がそこには存在しており、時代が変わろうと根強く残っている部分があるからでしょう。

人それぞれの価値観や生き方があるのでどちらが良いとは言い難いですが、もし自分の個性を出せない(強制されてしまう)環境が肌に合わないと思えばその環境から脱出することも一つの手段ではないでしょうか。

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