『SOAP』の重要性:効果的なコミュニケーションと記録の鍵
はじめに
みなさん、こんにちは!
パーソナルトレーナー育成者のしんちゃんです。
今日はパーソナルトレーナーにとって非常に大切な『SOAP』についてお話しします。私たちトレーナーはお客様のセッションを担当する際に、以下の情報を収集します。
目標は何か
なぜその目標なのか
いつまでに達成したいか
現状お身体がどうなっているのか
目標と現状にどのくらいのギャップがあるのか
これらの情報をまとめやすくする方法が『SOAP』です。具体的には、主観的データ(Subjective)、客観的データ(Objective)、評価(Assessment)、計画(Plan)の4つの要素から成り立ち、医療現場やフィットネスの分野での効果的な記録方法です。
これらに沿って記録を残していくことで、お客様の目標達成が非常に明確になります。ではここから、『SOAP』の各要素について詳しく見ていきましょう。
主観的データ(Subjective)
主観的データとは、お客様から直接聞き取った情報です。痛みの部位や程度、生活習慣、ストレスレベル、既往歴などが含まれます。また、お客様の今後の目標やなりたいお身体の状態もここに当てはまります。
例えば、お客様が「最近、仕事が忙しくて朝ごはんを食べられてません」と言った場合、この情報は主観的データに含まれます。主観的データを記録することで、お客様の感じや悩みを理解し、信頼関係を築くことができます。
また、個々のお客様の特定のニーズや目標に対応するための基礎情報となります。
ここで一点、注意しなければならないことがあります。それは【トレーナーの解釈】を入れないことです。「きっとこういった理由があったから〜だったんだろうな」というトレーナーの考えを入れてしまうと、双方に食い違いが生まれる可能性があります。お客様の主観に対して、私たちの解釈を入れず、ありのままを受け取りましょう。
客観的データ(Objective)
次に客観的データについて解説していきます。
客観的データは、お客様のお身体をもとに測定して得られるデータを指します。例えば、体重や体脂肪率、筋肉量や基礎代謝量などです。これらは数値的な事実として今後の参考にします。
また、静的姿勢評価や可動域テストの結果、筋力測定なども客観的な事実として今後のトレーニングの参考にします。
客観的データは、主観的データと組み合わせることで、より全体的な健康状態を把握するために重要です。計測結果は、お客様の進捗を評価し、トレーニング計画を立てるために非常に重要な情報となります。
評価(Assessment)
客観的データを得られたら、次に行うことが評価です。
評価では、主観的データと客観的データをもとにした専門的な分析を行い、お客様に共有するタイミングになります。これにより、問題点の特定、原因の分析、仮説の立て方が行われます。
例えば、お客様が膝の痛みを訴えており、膝関節の可動域が制限されている場合、これらの情報をもとに原因を特定し、どのようなアプローチが必要かを評価します。
他にも、痩せて綺麗になりたいというお客様に対し、体脂肪率が30%で股関節の柔軟性が低下していると確認できた場合、低脂質ダイエットを行い、股関節の柔軟性を上げる運動が必要と評価します。
評価は、お客様の問題を理解し、適切な解決策を見つけるための基礎です。個々のお客様の状況に応じた評価により、より効果的なトレーニングや食事計画を立てることができます。
計画(Plan)
最後に来るのが計画です。
今後のトレーニングや食事指導における具体的なプランを指します。例えば、エクササイズプラン、食事の変更、フォローアップの予定などが含まれます。
お客様の膝痛を軽減し、ダイエット成功のためのストレッチや筋力トレーニングのメニューを作成し、次回のセッションでのフォローアップを計画します。
明確な行動計画により、お客様の目標達成をサポートし、計画を実行し、その効果を定期的に見直すことで、必要に応じて計画を調整することができます。
この計画を立てるためには、これまでお話した『主観的データ』『客観的データ』『評価』が把握できていなければなりません。そのため、まずはお客様の話を聞く【傾聴姿勢】が大切です。
まとめ
今回はSOAPに関する解説を行いました。お客様の話をまずは聞くこと。そして、そこから情報収集を行います。
最後にお伝えしたいこと。
目標に対して、体脂肪率がどのくらいなのか、身体の柔軟性はどのくらいあるのか、姿勢不良は何があるのか、これらを把握しなければトレーニングが有効なのか、ストレッチが有効なのか、どれを提供すればいいかわからなくなります。
今後はこの『評価』に関する情報もどんどん発信していきますので、楽しみにしていてください。
また質問や相談があれば、いつでもご連絡ください。気軽に連絡ください。