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マウントの本質

子犬の躾(しつけ)クラスの先生がこんな事を言っていた。
「弱い犬ほどマウンティングするんです… 」
「賢い犬はあえて横を向いて相手にしませんよ?というポーズを取るんです」
と。

「人間と同じやん!」と、ぼそっと漏らした。
お口の躾が必要な私はさらに想いを馳せる。
素人目に見てると、大きい犬が小さい犬に吠えている様子や、上から覆い被さる様に立とうとする様子は「威嚇」か「挑発」に見えた。
先生は「ただ観察していてください」と指示。
すると、自分より小さい犬に相手にしてもらえない大きめの犬は、その場を立ち去り他の犬を探し始めたのだった。先生の説明を聞きながら観察したからだろう、勝者は横を向いてじっとしていた小さい犬に見えた。小さな犬は一度も吠えなかったのだ。

「人間と同じやん!!」と2回目のお漏らし。最近よく港区で見かける「マウンティング」と「論破」一見、大型犬に見えるあの人は実は自信がないのかもしれない。

どうですか、私、論破しましたよ。
どうですか、私、知識もあって相手の無知を晒してやりましたよ。
「今、私マウント取りましたよ」という想いが心のオムツから漏れて悪臭がする。知識をさらけ出し、見せびらかして気持ちよくなっている。
公然わいせつみたいな行動だな。
当然逮捕されてるぜ公道なら。
(※韻を踏みたくなった…)

能がなくて爪が隠せねーか。Oh!No!
知識さらして女にモテてーか。Bon!No!(煩悩)
(※韻を踏みたくなった…)

論破より先にパンパースを買え。
誰かと比べて私は優秀です、というアピールは見苦しい。相手にしてもらえる相手、気持ちよくなれる物差しを求めて彷徨い続けるのだろう。
ちょうどいい物差しを求め続け、生涯を終えるのだろう。老人になり、使用する介護用のベッドはきっとパラ「マウント」だろう。ただその時に周りに誰がいるだろうか…。

自分の物差しこそが人生に必要なアイテム。
どこにも売ってない、どこに行っても見つからない。
自分で測れ、自分を分かれ、自分で作れ。それができて初めて優秀だね。幸せを測るのは自分の物差しなのだ。


目の前に、もし大型犬が現れたら横を向いて、勝者になれ。
吠えずにじっとするんだ。それが生きるヒントになる。

弱い犬ほどよく吠えるのだ。
立ち去ったら小さくワン(WINの過去形)と心の中で吠えよう。



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