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輝かしい20代

僕は今27歳だ。
あと半年もしないうちに28歳になる。
学生の頃は27歳なんてはるか先の未来だと思っていたけれど、
いつの間にか27歳。
ちなみに母が僕を産んだのは27歳らしい。
それを聞いた時には自分が生きてきた年数に少し怯んだけれど、
知り合いの結婚報告が急増していることを思い出し、そんなもんかと納得した。

あと2年半で20代が終わるらしい。
書店に平積みされた「20代でやっておくべきこと」という本が目に入る。
どうやら世間では20代は貴重らしい。
確かに「20代を無駄に過ごしてはいけない」という世間通念のようなものは存在する気がする。
30歳になった瞬間に世界が一変するとでもいうのだろうか。

しかし、思えばずっとそんなものではなかったか。
高校生のときは、「人生の青春は今だけだぞ」と言われ、
大学生のときは、「人生で自由なのは今だけだぞ」と言われ、
そして現在、「人生で最も大切なのは20代だぞ」と言われている。
人生を区切ってラベルを貼って神格化しているだけで、きっと主張の本質は変わらない。
「今この瞬間が1番大切だよ」と。

20歳になった瞬間は何かが劇的に変わる気がしていたが、そんなことはなかった。
きっと30歳になっても特に変わらず僕の人生は進んでいくのだろう。
「20代でやっておくべきこと」の隣には「30代を後悔しないために」という本が並んでいた。
30歳になったらこっちに目が行くようになるのか。
いつだって今の人生に少しの疑問はあるけれど、30歳になったときに、まあいいかと思えるくらいには、今を生きていたい。


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