田中支店

そこそこの大学に入り、 そこそこの企業に就職した どこにでもいそうなアラサーサラリーマンの日常

田中支店

そこそこの大学に入り、 そこそこの企業に就職した どこにでもいそうなアラサーサラリーマンの日常

マガジン

  • 雑記

    ありふれた日常の切り取り

  • 映画語り

    好きな映画について語ります。基本的に褒めることしかしないので、同じ映画を見たことがある方は、ぜひ共感しに来てください。

最近の記事

  • 固定された記事

眠れない夜に

目を開ける。 時計を見る。 深夜2時。 そうか。今日は眠れない日だ。 別になにか特別嫌なことがあったわけではない。 でも特に理由もなく眠れない日がある。今日がその日なのだ。 すっかり闇に慣れてしまった目を閉じて、想像する。 部屋の天井から目を閉じている自分を眺める。 まるでお人形の家に自分がセットされているように。 どんどん視点を遠ざけていく。 Google Mapでマウスホイールを下へ転がしていくように。 ゆっくり、ゆっくりと。 自分の部屋から出て、

    • スティーブ・ジョブズは21歳でアップルを創業したらしい。歴史上の偉人は若い頃からすごいことをしていたのに、自分は一体何をしているんだと思いがちだ。でも実際はそんな偉人なんてほんの一握りで、世の中に地道に貢献している人たちが大半を占めているのだから、気にしなくていいんだよな。

      • 「ここにいるみんなの5分を奪いました。」

        「電車の踏切の無理な横断があって、電車が一時停止しました。」とアナウンスがあった。 おいおい勘弁してくれよという顔で、スマホから目を上げたとき、おいおい勘弁してくれよという顔をしたサラリーマンと目があった。 妙な親近感を勝手に抱き、ちょっと気分が静まったとき、小学生の頃の先生を思い出した。 「〇〇くんが静かにしなかったので、授業を始めるのが5分遅くなりました。ここにいる40人の5分間を奪ったのだから、200分あなたは時間を奪ったのよ。」 誰しも一回は耳にしたことがあるような

        • ありふれた休日

          スケジュール帳が埋まっていないと気が済まない人っていますよね。 予定のない日の過ごし方がわからない予定つめつめタイプ。 一方、予定が入っていない日が大好きな人もいますよね。 休日は何も考えずダラダラ過ごす予定スカスカタイプ。 僕は極端なスカスカタイプです。 真っ白なスケジュール帳は、真っ白なTシャツと同じくらいに気持ちがいい。 先日、予定つめつめタイプの人からこんなことを言われました。 「コロナ禍になってようやく何もない日の過ごし方がわかったんだよね。予定のない休日にゆった

        • 固定された記事

        眠れない夜に

        • スティーブ・ジョブズは21歳でアップルを創業したらしい。歴史上の偉人は若い頃からすごいことをしていたのに、自分は一体何をしているんだと思いがちだ。でも実際はそんな偉人なんてほんの一握りで、世の中に地道に貢献している人たちが大半を占めているのだから、気にしなくていいんだよな。

        • 「ここにいるみんなの5分を奪いました。」

        • ありふれた休日

        マガジン

        • 雑記
          50本
        • 映画語り
          2本

        記事

          毎日の文章を書いていると、月曜日の病みっぷりに笑ってしまう。分かっていても毎週気分はどん底に落ちるんだよな。

          毎日の文章を書いていると、月曜日の病みっぷりに笑ってしまう。分かっていても毎週気分はどん底に落ちるんだよな。

          全自動通勤ロボ

          火曜日は顧客先に常駐しておくことになっている。 しかし、今日は充電ケーブルを忘れた。 決してわざとではない。 わじとではないが、いつか充電は切れてしまうので、しょうがないから午後から家へ帰ってリモートワークをすることにした。 お昼の日光を浴びることはそうないから、大変気分がいい。 電車に揺られながら、窓の外ををボケーっと眺めていると、ドンペンが目に入った。 ドンペンはドンキホーテのペンギンを模したキャラクターだ。 異常なほど、屋根が傾いたドンキホーテに、いまにも滑り落ちそう

          全自動通勤ロボ

          ライオンはいつライオンであることに気づくのか

          ある程度、この会社でやると覚悟を持って取り組んだやつは成長すると上司はいう。 中途半端に辞めようかどうしようか考えながら仕事をしているやつは成長しない。 言ってることはすごく分かる。 一方で適正と言う話がある。 あなたがライオンだったとして、猿が木に登っているのをみて、「どうして自分は木に登れないのだろうか」とひたすら自分を卑下するのは間違ってると言う話だ。 適切な環境で自分を生かさなければ、どんなに良い能力を持っていても、無駄になってしまう。 この見極めがめちゃくちゃ難

          ライオンはいつライオンであることに気づくのか

          それでも世界は回り続ける

          高校生くらいの頃、母親に「世界は自分を中心に回っていると思ってた。でもあるとき違うと気づいたんよ」と言われた。 会話の前後ははっきり思い出せない。 たしか期末テスト勉強の愚痴でもこぼしているときだっただろうか。 そのときは、「ずいぶん偉そうだね」と笑って返した。 自分が世界の中心にいるなんて、なんて傲慢な態度だろうか。 世界には何十億と人間が暮らしていて、誰が1番偉いなんて話はない。 自分中心に物事が進むと思っているなんて子供じみた考えだと思った。 自分はそんなことは決して

          それでも世界は回り続ける

          「20代後半から30代前半にたまたま付き合ってた人と結婚することが多いわけじゃん。もし高校生の頃に付き合ってた子と今付き合ってたらその子と結婚した可能性が高いわけよね。なんか誰でもいいみたいじゃんね」と友人に言われて以来結婚がよくわからなくなった。

          「20代後半から30代前半にたまたま付き合ってた人と結婚することが多いわけじゃん。もし高校生の頃に付き合ってた子と今付き合ってたらその子と結婚した可能性が高いわけよね。なんか誰でもいいみたいじゃんね」と友人に言われて以来結婚がよくわからなくなった。

          社会人帰宅部

          徹夜をする流れになったとき、翌日のことを考える。 正直そんなに行きたくない。 でも、参加しないと悪い気もする。 付き合い悪いやつだと思われても嫌だし、これから誘ってくれなくなるかもしれない。 だいたいみんな参加するっぽいし、とりあえず参加しておこうか。 そして、酒も抜けてきて、脳内を眠気が支配する頃、 この徹夜にどれほどの意味があるのだろうかと、どこまでも冷静に考えてしまう自分がいる。 あのとき断ったとしたら、きっと今頃は、シャワーを上げてベッドですやすや寝ていることだろう

          社会人帰宅部

          10年前は、ついこの前

          通勤途中、竣工平成21年の歩道橋の看板を見た。 平成21年といえば、僕は14歳。 意外と最近だと思ったけど、実際は13年前で、もうすぐダブルスコアだ。 いつになってもこの感覚には恐怖を覚える。 この前、任天堂wiiの発売は、2006年と聞いて恐怖した。 今の小学生にとって、wiiは生まれる前のゲーム機らしい。 wii発売なんて、ついこの前ではなかったか。 きっと今から10年経っても、14歳が一昔前という感覚は変わらないのではないか。 人生の体感時間の折り返しは20歳前後ら

          10年前は、ついこの前

          なぜみんなコートを脱いでも大丈夫な気温であることが家を出る前に分かるのだろう。春らしい格好をしたサラリーマンに囲まれながら、昨日と同じようにコートを着た僕は通勤中にうっすら汗をかきながら、疑問に思った。

          なぜみんなコートを脱いでも大丈夫な気温であることが家を出る前に分かるのだろう。春らしい格好をしたサラリーマンに囲まれながら、昨日と同じようにコートを着た僕は通勤中にうっすら汗をかきながら、疑問に思った。

          いちご大福は好きですか?

          いちご大福がそんなに好きではない。 いちごも好き。 大福も好き。 甘いものは大好きだ。 じゃあ、甘いものに甘酸っぱいものが入っているのが許せないタイプかというと、そんなこともない。 なぜならショートケーキが好きだから。 正直なところ、いちご大福が嫌いな理由はうまく説明できない。 僕はなぜいちご大福が嫌いなんだ。 そういえば、母がいちご大福が嫌いだった。 街中でいちご大福を目撃するたびに、「別々に食べたほうが美味しいに決まっとる」と愚痴ていた気がする。 どうやら、母のどこに向

          いちご大福は好きですか?

          部活を続けてよかった?

          僕は中高一貫の男子校で、ずっとバスケ部だった。 そこそこ部活は辛かったのだけれど、なんとか辞めないで6年間続けた。 続けられた理由として、仲のいい友達が一緒に頑張ってくれたからという前向きな理由はもちろんある。 しかし、辞めたら逃げたみたいに思われるとか、辞めた後の学校の人間関係がだるそうとか、どちらかといえば後ろ向きな理由が大きい気がするのだ。 「部活は絶対に続けた方がいい」と先輩はみんな口を揃えて言っていた。 引退するときも、続けてきてよかったとみんなが言った。 僕も引

          部活を続けてよかった?

          人生のイミ

          初めて買ってもらったゲームはポケットモンスター銀。 幼稚園の頃だっただろうか。 ゲームボーイに単三電池を2本入れて、ヒノアラシを育てていた。 大人になった今でもゲームをする。 しかし、当時ほど熱中はしない。 大人になってゲームの起動が昔より億劫になった。 そして、ゲームをやっているときにふと考えてしまう。 「こんなことをやって何の意味があるのだろうか。」 「いい年してゲームすること」も最近は昔ほどの風当たりはない気はするが、 大人がゲームしてることに違和感を持つ層はやはり

          人生のイミ

          ハレとケの実家

          実家に帰るまで片道5時間弱。 僕の実家は広島で、帰るのもちょっと大変だ。 社会人になってから、帰るのはお盆と正月の年に2回。 最近はコロナの影響もあって、そのどちらかすらも帰らないこともある。 年に1回か2回しか帰らないと、実家にも僕の知らない変化がある。 エアコンが変わっていたり、キッチンの換気扇が変わっていたり。 「この間バイクで転んで死にかけたんよ」とエアコンを買い替えた話と同じトーンで父から話されたときはさすがに驚いた。 うちの両親は実家の有事の際もよっぽどのこと

          ハレとケの実家