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書店に行き、そのとき読みたい本を1万円分買う

書店に行き、そのとき「読みたい」と思った本を1万円分買う。

これは、僕がたまにやっている遊びのルールだ。

いちおう名前もあって、「1万円ブックチャレンジ」と呼んでいる。Xで過去の投稿を遡ると、数年前からたびたび話題にしていた。

このポストで書かれていることがほとんどすべてなんだけど、もう少し詳しく説明しよう。

改めて、1万円ブックチャレンジのルールは以下の通り。

  1. リアル書店に行き、

  2. そのとき読みたい本を1万円分買う

これだけだ。詳しく見ていこう。

1について。

まず、リアル書店に行くのが前提となる。Amazonではダメ。必ず、街の本屋に行くこと。それも、デカければデカい書店であるほどいい。多種多様なジャンルの本が広い売り場にずらっと並んでいる、そういう本屋がいい。

個人的にはジュンク堂がいちばん好きだ。なぜなら、めちゃくちゃデカいから。

ネット書店でもできないことはないのだが、やはりネットサーフィンでは限界がある。普段は、自分では意識的に目にもしないような本を見て、自分がどう感じるかが大切だ。むしろ、そういう本を見つけるためにリアル書店に行っている、とすらいえる。

2について。

これはシンプルに、自分の直感の赴くままに、読みたい本を選んでいく。

1万円分、というのはあくまで目安の金額ではある。過去の経験から、書店をぶらぶらして目についた気になる本を適当にポンポン買い物かごに入れていくと、だいたい1万円くらいだったことが多い。なので、キリのいい1万円としている。その時々の財布事情に合わせて、5千円でも3万円でもいい。

1万円で買える本の量は、ざっくりとだが、専門書だと4冊、ビジネス書だと6冊、文庫本だと12冊くらい。だいたい、片手では持ちきれないくらいの量にはなる。

1万円ブックチャレンジのルールは以上。


それでは、この1万円ブックチャレンジの効能やおもしろさについて説明したいのだが、ずばり「そのとき自分が何に興味があるか」がわかるということだ。

漫然と、ただなんとなく書店をふらふらと歩くのではなく、「よし、1万円分買うぞ!」と意気込んで書店をぶらつくのである。

そうすると、自然と、そのとき自分が興味を持っているジャンル、カテゴリの本が気になってくる。この、いま自分が関心のある物事を知れること、そしてその変化を知ることが1万円ブックチャレンジの醍醐味である。

実際、過去にやったときに買った本の一覧を見てみると、今ではあまり興味がない、ということがよくある。

「あー、なんかこのときは科学のいろんな話を知りたかったんだな」とか「世界の偉人に興味があった頃だな」とか。

ちなみに、↓のときに買った本のなかだと『恐竜まみれ ―発掘現場は今日も命がけ―』がいちばんおもしろかった。

逆に、たくさんの本を買う気分になれなかったり、書店に行ってもびびっとくる本がほとんどないこともある。なんとなく1周書店をうろついて、そのまま帰る、みたいなことも稀にある。

これはこれで、「知識欲、読書欲が低くなっている」自分の状態を知ることにもつながる。

個人的には、「あまり本を読む気分ではないな...」というときは、なんとなく調子が悪いことが多い。少なくとも「絶好調」とはいえない。

常にうっすらと、なにか知りたい、学びたい、と思ってる状態が自分的にはベストな状態だと思う。


これは実際にやってみてもらえればわかるのだが、1万円分の本を買おうと思ってやってみると、結構たくさん買えることがわかる。

最近は高くなったとはいえ、文庫本でも10冊くらいは買える。そもそも1万円って結構大金だからね。

買う本については、同じジャンルを固め打ちして買ってみてもいいし、まったくバラバラのジャンルで気になったものをかたっぱしから買っていくのもいい。これも、そのときの自分の気分に任せる。

自分の例だと、過去にエッセイだけを5、6冊買ったこともあるし、森博嗣の本だけを何冊も買ったこともある。一方で、全部違うジャンルの本を数冊、ということも、もちろんある。

そうして、仮に月初にこの1万円ブックチャレンジをやるとして、だいたいむこう1ヶ月間〜くらいはしばらく読めるだけの量はあると思うので、娯楽としてはけっこうコスパがいいんじゃないかと思う。

何冊も本を買って、バッグに詰めてその重さを感じながら、帰り道に「しばらく、これだけの量の本を読めるのか...」とテンションがあがる。なんだったら、そのままカフェに行っていちばん気になる本を読み始めちゃうことだってある。

このワクワク感、知識欲の満たされ感を味わうのに、1万円は安いな、と思ってしまう。

もしこれを読んで「ちょっと1回やってみるか…」と試す気になった人は、ぜひ近くの書店でやってみて感想を聞かせてほしい。