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【心臓】ホラーじゃないのにハラハラが止まらない映画8選【バクバク】
皆さんはハラハラ、ドキドキさせてくれる映画は好きですか?
映画は観てる側の様々な感情を呼び起こしてくれる。
美しい映像に酔いしれたり、感動的なストーリーに涙を浮かべ激しいアクションに胸を熱くする…
映画を選ぶ時は「こんな気持ちになりたい、あんな気持ちを味わいたい」と思って作品を選ぶのではないだろうか。
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こんな記事を挙げておいて何だが、自分はハラハラ、ドキドキする映画はあまり好きじゃない。好きじゃないというより苦手といったところか。
特にホラー映画で多用されるジャンプスケアという演出は大の苦手。
一度そんな場面が観ると、そこから気を抜けなくなってしまいリラックスした状態で作品を楽しむ事ができなくなってしまう。
しかし、映画を観てるとハラハラ、ドキドキが苦手な自分でも「これは面白いぞ!」という作品に出会うことがある。
なので、今回は自分が驚きながらも面白いと思った作品をいくつか挙げていきたい。ただ、このような映画を選ぶ場合、下記のようなホラー映画が多くなってしまう。
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なので、この記事ではホラー映画を抜いて、ハラハラ、ドキドキできる映画を8作品挙げた。
観てないのは損してる!製作費100億円相当の超大作『恐怖の報酬』
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ジャングルの中を走る2台のトラック。その荷台には、少しでも揺れたら爆発するニトログリセリンが大量に積まれている…
1977年に公開された映画『恐怖の報酬』。監督したのは『フレンチ・コネクション』(1972年)、『エクソシスト』(1974年)のウィリアム・フリードキンだ。
今から半世紀も前に製作されたが、今観ても抜群に面白い。
特にいつ爆発するのか分からないという状況がスリル満点!
この作品、5か国でのロケーション、完成までに2年という歳月、100億円相当という巨額の製作費を投じられている超大作映画だ。
しかし、当時公開した『スター・ウォーズ』に話題をとられ、興行的に大失敗したという曰くつきの作品でもある。
しかし、作品を観れば分かるが、作品の完成度が素晴らしい。
緊迫感だけでなく、ニトログリセリンを運ばざるを得なくなった男達の人生にも胸が熱くなる。知らないで済ますには勿体なさすぎる。
(TSUTAYA TVほか、dTV、U-NEXTにて配信中)
戦場を疑似体験!どこから襲撃されるか分からない緊迫感溢れる106分『ダンケルク』
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『ダンケルク』は、一言で表すなら「戦場を疑似体験できる映画」だ。
監督は、『ダークナイト』(2008年)、『インセプション』(2010年)、最近では『テネット』(2020年)で世間を賑わしたクリストファー・ノーラン。
物語は史上最大の救出作戦と言われる「ダイナモ作戦」が展開された、第2次世界大戦のダンケルクの戦いを題材にしている。
冒頭、何の説明もなく戦場に佇む兵士の視点から映画が始まる。そこからは劇中の兵士たちを通じて、106分ノンストップの戦場が始まるのだ。
どこから飛んで来るか分からない銃弾がとにかく恐ろしい!
(Amazon Prime Videoほか、Rakuten TV、dTV、U-NEXTにて配信中)
ドラン流サスペンスは最後まで息をつかせない『トム・アット・ザ・ファーム』
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『Mommy/マミー』(2015年)、『たかが世界の終わり』(2017年)など、わずか30歳にして、世界中の映画界から高く評価されてるグザヴィエ・ドラン監督。
ドランは作品ごとに作風を変えていくのが特徴的だが、この2014年に製作された作品は「ドラン流サスペンス」と呼べるのかもしれない。
亡き恋人の葬儀に出席するために田舎町に訪れた男性が、知らず知らずのうちに田舎町から抜け出せなくなっていく…という物語。
「息のつまるような愛のサイコ・サスペンス」というキャッチコピーがまさにそう。映画が始まってから終わるまでの100分間、本当に息がつまったような感覚を味あわされることになる。
映画が終わった後に思わず安堵の溜め息をついてしまった。そして主役を演じているドランの美しさも見所の一つだ。
(Amazon Prime Videoほか、Rakuten TV、ビデオマーケット等にて配信中)
命掛けのカンニング大作戦『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』
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中国で実際に起きた集団不正=カンニング入試事件をモチーフにしたタイ映画。カンニングを題材とした作品だと、日本では安室奈美恵が出演した『That'sカンニング! 史上最大の作戦?』(1996年)があるが、こっちのカンニングはもはや命がけ。その背景にはタイ社会の貧富の格差という社会問題もある。
この作品、顔のアップや音の使い方が大げさとも思えるんだけど、その演出がカンニングが行われる密室空間と見事にマッチしてて緊迫感が凄い。
エンタメ作品としても面白いが、個人的にグッときたのが「負け犬として生まれてきた者達の社会に対する復讐」という物語になっている点。そして問われる人としての善悪。
後半からは1秒も画面から目を離せなかった。
ちなみにグレースを演じた女優さんが長澤まさみに似てるのもお薦めポイントの一つ。
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死と隣合わせのスパイの命運は…『ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦』
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舞台は第二次世界大戦直下のチェコ。
ヒトラーの後継者とも呼ばれたハイドリヒを暗殺するために、イギリス政府とチェコスロバキア政府から送り込まれた7人の男たちの史実にもとづく物語。
これは痺れるぞ…!
作戦決行後からの緊迫感は尋常じゃない。公開当時、劇場で鑑賞した時は、映画後半から緊張感で胃が痛くなって身体を丸めてた。
この映画、ナチス側の追い込み方が半端なく怖い。
生きた心地がしないって多分こういうこと。当たり前なんだけど、改めて戦争の残虐さ、そして当時チェコがどういう立場に置かれていたかなど歴史を知る良い機会にもなった。
キリアン・マーフィーを筆頭に出演してる俳優陣の色気もたまらないのもこの映画のお薦めポイントだ。
(Amazon Prime Videoほか、Rakuten TV、ビデオマーケット等にて配信中)
家族の誰かを犠牲にしなけれいけないという地獄『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』】
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心臓外科医のスティーブンは、美しい妻や子供たちに囲まれ何不自由ない人生を歩んでいた。だが、謎の少年マーティンを自宅に巻き入れた事により、家族に予期せぬ災いが降りかかることになる。そしてそれは後にスティーブンに究極の選択を迫る事になるのだった…というあらすじ。
監督のヨルゴス・ランティモスが、自身の生まれ故郷でもあるギリシャ神話をモチーフにしたこの作品は、本当に不思議で嫌な気持ちにさせられる。
家族が自分が助かりたいために、利己的な行動に走る描写は滑稽であると同時に自分ならどうするかと考えるとゾッとさせられる。
そしてあのラスト。この映画、ここで紹介した他の作品と違い、全編を通してハラハラドキドキ感は少なめ。しかしラストの10分が本当に心臓が止まる勢いでハラハラする。
劇場で鑑賞した時は、あまりの怖さに目を伏せてしまったほど。ただそれ以上にカメラワークや構図、音楽の使い方が素晴らしくて個人的に大好きな作品だ。
(Amazon Prime Videoほか、Rakuten TV、TSUTAYA TVにて配信中)
地上441メートルの綱渡り、伝説の誕生を体感しろ!『ザ・ウォーク』
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1974年8月7日、当時世界一の高さを誇ったワールドトレードセンター、地上からの高さ411メートル、110階の最上階で、そびえたつツインタワー間をワイヤーロープ1本でつなぎ、命綱なしの空中かっ歩に挑んだ男がいた。
彼の名前はフィリップ・プティ。本作は、まさに伝説ともいえる挑戦を映画化した作品になる。
本作はまさに「The 体感型映画」。
本作の目玉でもあるワイヤーウォークはもちろん、それまでの忍び込む場面からワイヤーを設置する場面も含めて、自分もフィリップの「共犯者」になったかのよう。
計画を実行してから一連の流れは臨場感半端ない。そして本作の目玉である「ワイヤーウォーク」は本当想像通り、「足のすくむようなハラハラ、ドキドキ感」を充分に味わえるぞ。
この伝説を題材としたドキュメンタリー映画『マン・オン・ワイヤー』もセットで観るとより楽しめるぞ。
(Amazon Prime Videoほか、Rakuten TV、TSUTAYA TV等にて配信中)
169分の地獄巡り。少年は生きて家に戻ることができるのか?『異端の鳥』
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ポーランドで発禁となった原作を、構想から実に11年もの歳月を費やして映画化した『異端の鳥』。物語の舞台は第二次世界大戦中。田舎に疎開された一人の少年がありとあらゆる悪意と迫害を受けながら家へ帰ろうする物語だ。
この作品、全部で9つの章からなるのだが、どの章もかなりショッキング。
上のポスタービジュアルを見れば、少年がどんな目に遭うか想像できるだろうがこれはまだ序の口。本編開始5分でこの映画がヤバい事は実感できるだろう。
筆者は、章が切り替わるごとに今度はどんなひどい事が起きるのか…とハラハラドキドキしながら観てしまった。かなり精神的にしんどい作品ではあるが、モノクロのビジュアルは残酷ながらも美しい世界観に魅了されることだろう。
(Amazon Prime Videoほか、U-NEXT 、Rakuten TVにて配信中)
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