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NHK夜ドラ 「作りたい女と食べたい女」4話~7話 感想

140字の呟きに入り切らなかったので記事として書きます。

今話題のNHK夜ドラの「つくたべ」、第2週も見ました。短いドラマの中に色々な出来事、想いが詰まっているので毎回興味深く見ています。今回は第4話から第7話までの感想を長々と呟こうと思います。

ドラマのネタバレがありますのでご注意ください。


 まず第4話のファーマーズマーケットの回、野本さんと春日さんが二人ではしゃいでいる描写が可愛らしくて原作でも好きなお話です。

 車で海を見に行ったり、産直野菜を買い込んだり、ソフトクリームを食べてみたり、二人がとても楽しそうで見ていてほっこりしました。海を見ようとか、かぼちゃを丸ごとプリンにしようと思いついたのも野本さんがいたから、というような春日さんの真っ直ぐなセリフに私までキュンとしました。
マーケットで買ったかぼちゃ丸ごと使ったプリン、とても美味しそうでしたね!深夜に見るスイーツは一段と美味しそうに見えます。

 次に第5話のクリスマスの予定についての回も、おでんが美味しそうでした。野本さんが、女の人と休日にご飯を食べる、というだけで「なーんだ友達か」と電話相手の母親にがっかりされる、という場面は私も野本さんと同じ様にモヤモヤしました。自分が一緒に居たい人と休日を過ごすだけなのに、異性との予定ではないというだけで勝手にがっかりされるなんて、楽しい気分に水を差されるようだと思いました。でもその後クリスマスを一緒に過ごすことが決まって良かったね!とほっとしました。

 第6話のはらこ飯の回は春日さんの過去が分かる貴重な回でした。野本さんと春日さんがお互いの心の内を吐露する場面で、私も野本さんにつられて泣きそうになりました。
 春日さんの実家は田舎にあり、家庭内で性別による序列がある(父親や弟は見た目も味も十分な食事なのに母親と野本さんはそうではない、弟は家事をしなくて良いのに春日さんは母親の手伝いをさせられる)ことで、春日さんは満足に食事ができていませんでした。「食べたい」という基本的な欲求でさえ、春日さんが女性であるというだけで叶えられなかったのです。そのため春日さんは県外で就職して、実家とは距離を置いています。
 とつとつと、しかし野本さんに聞いて欲しくて一生懸命、自身の過去を語る春日さんの話を聞いて、野本さんも自身の気持ちを泣きながら春日さんに伝えます。
 野本さんも、自分が好きで作っている料理を、男性のため家庭のためと他人に決めつけられて、苦しい思いをしていました。また、自分の作る料理が春日さんに負担に思われていないか、不安でもありました。
 作りたい、食べたいという彼女達の素朴な願いは、女性であるが故に捻じ曲げられ、生き辛さの原因になってしまっていたのです。
 しかし、「食」に苦しめられてきた彼女達は、お互いを知っていく中で「食」を通してまた解放されていっているのではないかな、と私は思いました。

 第7話はクリスマスのシュトーレンが美味しそうでしたね!一日一切れのシュトーレンを「もう一切れだけですよ」と野本さんに追加で切ってもらった春日さんが、嬉しそうでとても可愛らしかったです。
 また、この回は「レズビアン」という単語が初めて出てきた回でもありましたね。野本さんが見入っていたクリスマスのポスター、男性カップルも女性カップルも素敵な笑顔で写っていて、現実にもあったらいいのに、と思いました。
 野本さんがPCで調べた、「なぜ女性が女性に恋愛感情を持つのか」という問いに対しては、見た目や人柄、一緒に居て幸せ、相手の助けになりたい、など所謂男女の恋愛と全く同じ回答が出てきていました。一緒に居たい人が同性であるというだけであって、その相手に惹かれる気持ちや相手を大事に思う気持ちは相手が異性であろうと同性であろうと変わらない、ということが描かれていて、感動しました。
 春日さんへの感情が恋だと気付き、一人でふうとゆっくりため息をつく野本さんと、野本さんからもらったシュトーレンを薄く切って大事に食べている春日さんのシーンが最後に映されていて、これからどういう展開になるのだろう、と、とても気になりました。

 次々と出てくる美味しそうなご飯と、少しずつ、しかし確かに変わっていく二人の関係から目が離せません!10話で終わってしまうのはとても寂しいですが、大事に大事に、二人の行方を見届けたいと思います。
 

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