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画家と魂の旅 第4章 楽園とは?愛と自由の研究


2024年版 清水広大展 フライヤー表面
2024年版 清水広大展 フライヤー裏面


 真の思いやりで溢れる場所の、具体的な地名はわからない。経済が豊かな国がある一方で、争いをしている国がある。それに対して何もできない人がたくさんいる。物質的な楽園は存在しないのかもしれない。
しかし、宇宙を循環する流れがあり、その中あるいは流れそのものにエネルギー体としての存在はある。
宇宙の流れとは、何ひとつ特別なものや秀でたものはなく、全てが同じ重さで宇宙という輪の中を循環しているという法則である。
水が氷、雨、海になり、循環しているように、人や動物もそれぞれの形を成して周り、循環している。だから本来は、個として立ち、自分にないもの同士が惹かれあう。そうすることで宇宙という大きな懐に抱かれ、全てが愛おしい循環、つまりエネルギーが生まれる。科学を用いた武器を手放せない、いわゆるエゴで溢れる世界に住んでいる私たちには、身近に思えないだろう。
しかし、全ての源とも言えるエネルギーにアクセスできる時が誰にでもある。心が燃えるように熱くなる瞬間である。作品着想の大部分も、そんな瞬間から得る。熱さに従った行動をとることで、何の利害もなく人のために尽くすことができる。それが奉仕であり、愛で循環する社会が生まれる。私はそんな理想的とも言える愛の形が気になり、人と自然、宇宙についての研究をしている。

「ドローイング 縄文土器」色紙、色鉛筆 2024年8月


 そんな研究の結果、形としてのエネルギー体を発見した。
まずは、縄文土器である。縄文土器は女性や動物あるいは宇宙人のように見えるが、その全ての使用目的は未だに解明されていない。脳内のどこからその発想が生まれたのか不明な芸術作品であり、現代人から易々と飛び出るような発想ではない。そもそも縄文時代というのは非常に稀な時代だ。一万年近くも続いた時代であり、人々は村を作って自然と共存しながら生活していた。長く続いた時代であるにも関わらず、争いが少なかった。それは、自然と人間が深く繋がっているという円の思想を実践していたからではないだろうか。縄文土器はそんな環境の中、感性を研ぎ澄ました人が生み出した、高次元エネルギーの結晶である。
創作上のキャラクターもそれに当てはまることがある。スーパーヒーローを例に挙げる。スーパーヒーローとは、人間の心の中にある集合的無意識が作り上げる偶像である。桃太郎や孫悟空、アキレスなど、世界各国で伝わってきた象徴のような存在も、今で言うスーパーヒーローである。これらは、個人の心情や当時の社会環境を強く反映した、実直な意識エネルギー体である。
 だから、心揺さぶられるような創造物、違うもの同士が美しく響き合っている風景、魅力的な人物、それらの魂の形を研究している。それは、宇宙を循環する気流、つまり道を捉える行為でもある。
道に正解はないが、何かが好きで燃え上がっている時の、胸にたぎる熱さを信じて筆を進めている。その先に限りなく純粋な愛の世界があると信じて、私と絵の中の魂たちは旅をしている。
最後まで読んでくれたあなたの魂に興味があります。ぜひ一緒に楽園への冒険をしましょう。

参考文献
赤峰勝人(1993年)「ニンジンから宇宙へ 」株式会社 なずなワールド
エンリケバリオス著 石原彰ニ訳(2005年)「アミ小さな宇宙人」徳間文庫

本投稿に関しましては、個人の感想、考察です。文献はあくまで参考であり、文章そのままの引用はしておりません。自分で文章を組み立てています。営利目的ではなく、内容的にも各権利所有者様に不利益のないよう配慮しています。

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