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レストランの鶏ももグリルをズボラに作る【約13分、鶏と塩だけ】料理名・ギャル鶏


レストランに行って迷った時は、鶏もも肉のグリルを選ぶと大体失敗しないです。
どうも、アキラメシでございます。

レストランの鶏のグリルって美味しいですよね。あの味は家庭で出せないと思ってませんか。
あの肉汁じゅわー、で、柔らかい肉、そしてパリパリの皮。
大丈夫です。レストラン並の鶏もも肉をお約束いたします。

実は私、若い時にイタリアンのレストランで働いていたことがあるのです。
小さい店なので厨房とフロアの両方やっていました。そこで学んだことは…1つも無かったです。
プロだからといって別に大した仕掛けとかがあるわけじゃないんだ、ということだけはわかりました。
酒に酔ったオーナーシェフに突然キレられ、1ヶ月でクビにされて、給料未払いのまま。
その店は5年後ぐらいにオーナーシェフが酒の飲みすぎだかで病気で亡くなって、今はもう無いんですけれども。
本当に技術も給料も何も得られなかったという謎な体験でした。
これだけ語っておいて、今回の料理にはなんの関係もありません。

それでは、今回の材料ドン⬇️

🍖材料🍖(1-2人分)
鶏もも肉 1枚(350g程度)
塩 たくさん

以上です。
油さえ引きません。
アキラメシ史上最も何も使わない料理です。

お料理開始🧑‍🍳🥣

まず肉料理で大事なことがあります。それは
【肉は常温】
です。
この記事にいいね!を忘れても、これだけは忘れないでください。
美味しい肉料理は、人生を幸せにします。
それではサンハイ。
( 」゚Д゚)」<肉は常温

とくに鶏肉のように厚みのある肉は、常温にしないと中にまで火が通りません。
鶏肉の中にまで火が通らないという方は、もしかすると常温にしていないからかもしれません。

では常温にした鶏もも肉をご用意くださいませ。
大体1枚が350gです。
350gあれば2人で食べられるギリギリの量です。
私は一人で余裕でペロリーナ(完食をイタリア語ぽくしてみた)できます。そんな量です。

200gでも400gでも調理法は同じです。
スジをとる、フォークで刺す、とかめんどくさいことはしません。
家で食べる料理にそんなことしなくていいです。
『美味しんぼ』の山岡士郎と栗田に食べさせるわけじゃないから大丈夫。
あの人たちは
「これは手抜きだ。誠意が感じられない」
「本当だわ、せっかくのお肉が台無し」
みたいなことを言うけれど、富井副部長はスジがあっても
「ンン?これは美味いぞ!!」
って言うはずです。
家庭料理は、富井副部長に美味しいと言ってもらえたらいいんです。

それでは味付けをしていきましょう。
塩をかなりたっぷり、皮目に振ってください。
ソースを作らないので、味付けはこれだけです。
心置きなく、悔いなく、塩を振ってくださいませ。

さて蓋付きのフライパンを用意してください。
待って!油ひかないで!鶏から脂だけで調理していきます。

今回たった1つだけルールがあります。
これだけ守れば美味しいです。逆にこれを守らなかったら、まあ普通になかんじになります。
それは  «絶対に鶏肉を動かさない»  です。
ひっくり返す時以外、動かしません。
不動の鶏肉、不動の心。
火が均一に入らない、って思う方もいるかもしれません。
そういう方は、フライパンをちょっとづつ水平回転させて均一に火を入れてあげてください。
※IHだとその心配はありません。

さて、調理いきますよー。
常温のフライパンの真ん中に、鶏肉を皮目を下にして置いてください。
そして、弱火で火をつけましょう。

よく料理の本とかで弱火とか中火とかっていうけれど、どの弱火だよ、とかって思いますよね。
今回の弱火は

これぐらいです

こんなチョボチョボした火で焼きます。
暫くすると、鶏肉の下から脂が軽くでてくると思います。
そうしましたら、蓋をしましょう!
蓋をしてタイマー8分30秒セット!

8分30秒後にお会いしましょう


レストランの鶏肉の料理でよくあるのが、«ディアボロ»という技法?焼き方です。
ディアボロ、イタリア語で«悪魔»。
鶏肉の上に重しをのせて、悪魔のように圧しながら地獄の炎で焼きます。
そうすることで皮の縮みを防ぎながら、パリパリの皮作れるという技法です。
いってみるなら、時短料理の技法です。
ただディアボロの欠点は、慣れた人じゃないと焦げやすいこと、です。
レストランの厨房では1人前を手早く作りたいのでディアボロしますが、家庭ではそんな必要はありません。
大家族で次々に作らないといけない厨房戦争が起こっているなら断然にディアボロしないといけませんが、われわれはおゆるりいきましょう。

鶏肉を焼く時に美味しいか、美味しくないか、は
«皮が縮まずにパリパリしてるか»
この1点に尽きます。
皮を縮ませずに味を染み込ませるために皮目からフォークでブスブス刺すという技法がありますが、私はあの料理法はしません。
理由は2つあって、刺しても縮むものは縮むから。そして、肉汁がその穴から流出するのがイヤだから。です。

要は、縮まず、真っ平らに皮目が焼ければ全て解決なのです。
常温の状態から弱火で焼けば大丈夫です。このやり方でやれば、皮が収縮しません。そして肉の重みで勝手に自重ディアボロしてくれます。
悪魔ならぬ小悪魔agehaしてくれます。
あれ、なんか鶏肉がギャルぽく思えてきましたねイェーイ✌️

そんなこんなでもう8分半でしょうか。
焼き加減チラ見しなくて大丈夫です。
蓋をとって2分、さらに焼きましょう。
焦げてるかとか考えず、不動の鶏肉、不動の心。

自重で小悪魔している とりももさん

え、蓋とってひっくり返さないの?と思ったかもしれません。
実はこの工程がすごく重要なんです。
蓋をしている状態は、蒸し焼き状態。ですので、鶏皮ちゃんはシナシナなんです。
そこで蓋をとって焼くことで、シナシナからパリパリに。
今、パリパリの小麦色に育っている最中です。
ギャルが日サロで焼いてる最中にマシンを開けたりしないでしょう!?
それと同じです。今、日サロしてるんです。
肉をめくってチラ見もせずに、肉を動かさず、満遍なく小麦色の黒ギャルを作る。
その工程がこの2分です。

ギャルは作るもの、って昔ギャルが言ってた

さて、2分したらひっくり返します。
確認しなくてもまず焦げることは無いと思います。
己の誘惑に勝てず、チョイチョイ肉を持ち上げてチラ見すると温度が下がって皮がパリっとしません。
皮パリピにしたいなら、動かすのやばたにえん。

それではトングで掴んでひっくり返しましょう。
ここで蓋をすると、バイブス上がってパリピになった鶏もも肉が、シナシナに。
蓋をしないようにしてください。

やば。ウチ、今日プルくなーい?
(※プルプルしているの意。唇プルい、のように使う)


もうすっかり鶏もも肉がギャルに育ちましたね。
皮目が上のまま2分半、同じ火の強さ(弱火)で焼きましょう。
同じく動かさず、チラ見せず、自分を信じていきましょう。

ちなみに焼けている最中は揚げ物のような音がしますが、裏面に火がちゃんと通ると脂の出が少なくなります。
見た目わからない、という方は音を頼りにしてみてください。
ギャルぽくいうと、音が急にチルくなる(静かになる)ので、そこを目安にしてください。

そしてまな板の上にのせてください。
そして2分、そのまま待ってください。
え、冷える!と思うかもしれません。そうです、冷やしているのです。
このまま切ると熱々の肉汁が外に出ちゃいます。つまり旨みが逃げちゃうのです。
旨味を肉に閉じ込めるために、肉汁さんたちにちょっとチルってもらいます。

この出来上がりを眺めてたら2分なんてあっという間

それでは包丁でカットしましょう。
なんですか、この鎧のようなパリパリ感は。
もしかすると今までの人生の中で一番鶏肉の皮目がパリパリになっていると思います。
これを適当な大きさにカットして出来上がりです。

これが基本形です。
焼き鳥とか食べたいなあ、近くに美味しい店ないしなあ、という時なんかには最高です。
塩さらに振って、山椒すこしふりかけるとか最高ですよ。
これだけでお酒がすすみます。

おかずにしたい、という場合には軽く塩する程度でこのままでも良いのですが、オプションつけてもいいかもしれません。
柚子胡椒、またはワサビ醤油。

さらにもうひと手間かけるというマニアックな方は、即席のレモンマスタードソースもいいかもしれません。

🍋追加のレモンマスタードソース🍋
バター マスタードの3倍以上(適当に)
レモン汁 生レモンか市販のレモン汁 適量
マスタード 小さじ3
塩 少量

電子レンジでバターを溶かしておく。
マスタード、レモン汁、塩を入れて混ぜながら、溶かしたバターを3回に分けて、混ぜながら入れてトロトロにする。
味見をしていて、なんか足りない、と思ったら裏技としてマヨネーズ少し入れて混ぜる。

これを出来上がった肉にかけるという手もありますが、まずは1回塩だけのをご賞味ください。
鶏と塩だけで作る激ウマな鶏もも肉です。

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