無門関第三十三則「非心非佛」現代語訳

公案現代語訳

本則
 馬祖和尚に、僧が問うた。「仏とはどのようなものですか」
 馬祖は言った。「心に非ずんば、仏に非ず」

評唱
 もしこれに対して解り得たなら、禅の修行は完了だ。


 路上で剣客に逢ったなら当然見せろ
 詩人に逢わなければ詩を献ずる必要はない
 人に説くなら三割くらいでやめておけ
 すべてを説き尽くしてはならぬ


注釈
 馬祖の「非心非佛」は、多くは「心ではなく、仏ではない」と訳されているようなのですが、私にはどうしてもこれがしっくりこない。
 なので、とりあえず、こうじゃないのかと自分にしっくりくる訳し方をしてありますが、もしかしたら後に編集で変えるかもしれません。

 頌について。
「詩を献ずる」と言うのは知っていますが、「剣を呈する」と言うのかどうかを私は知りません。
 多くの訳では「路逢劍客須呈」は「剣客に逢ったら己の剣を抜け」と訳されてますが、今回はあえて字面通りにぼかして訳しました。

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