二吸式呼吸(double inhale)で緊張をほぐし、本番に強くなる
こんにちは、しまきです。
今回は Think Fast, Talk Smart のポッドキャストを取り上げ、コミュニケーションの秘訣を学びたいと思います。
コミュニケーションに限らず、日常とは異なる場面に遭遇すると、不安や緊張などのストレスに悩まされることがあります。そのような体に起こる変化には自律神経の働きが影響していますが、自律神経をコントロールするスイッチが体には備わっており、それを知ることで体調を管理する助けになります。その中でも脳科学の研究から発見された三つの方法を紹介したいと思います。英語のポッドキャストですが、全文が掲載されていますので活用してください。
二吸式呼吸
スタンフォード大学のアンドリュー・フーベルマン(Andrew Huberman)准教授は次のように言っています。
肺は、単なる大きな二つの袋ではなく、肺胞と呼ばれる小さな袋が大量に集まってできています。一つ一つの肺胞は血中のCO2を排出し、O2を取り込むという仕事をします。緊張状態にあると血中の CO2 濃度が上昇しますが、この時、肺胞は平らに潰れていて上手く機能していません。
子供の頃に風船を膨らませたことがある人なら、風船を軽く膨らませた後、さらに空気を吹き込むことで風船が大きく膨らむことを知っているでしょう。これと同じことを肺胞で行うことで、緊張をほぐすことができます。
二吸式呼吸(double inhale)は、鼻から息を吸った後、さらにもう一度鼻から息を吸います。すると、上半身、特に胸やお腹周り、が膨らむような感覚とともに、肩がスッと上がる感覚が得られると思います。この時、肺胞が大きく膨らんでいます。そのあと、ため息をつくように息を吐き、それに続いて息を長めに吐きます。これを一回から三回程度行います。時間にしてわずか五秒~十秒程度ですが、これで自律神経が落ち着きを取り戻します。
これはとても簡単ですが速効性があります。大事な会議や試験で緊張しているときや、そわそわして眠れないときなどに試してみてください。特に、二度目の息を吸うときに、上半身が膨らむ感覚とともに、肺胞が膨らむ様子を想像しながらやってみてください。
左右の眼球運動
目を左右に30秒ほど動かすと、感情のハイジャックを引き起こす偏桃体の働きを抑制する効果が期待できます。眼球運動によって、突然やってくるネガティブな感情を抑制できるという科学的な発見はとても興味深いです。もし、アンガーマネジメントなどを試してみてうまくいかないと感じている方や、「カッとなる」「頭に血が上る」「キレる」など突然やってくるネガティブな感情の高ぶりに悩まれている方は、先ほどの二吸式呼吸と共に、この左右の眼球運動を試してみてはどうでしょうか?
注意点としては、目をあけながら左右の眼球運動をしている様子は、とても不気味です。個人的には、目をつぶってできる、安全な場所で行うことをお勧めします。
胃腸癒し
興奮状態や緊張状態などのストレスによって、お腹の調子が悪くなる方もいると思います。胃腸はストレスに対して敏感に反応する臓器であることが知られています。食事をするときに、ゆっくり噛みながら食べ物が体に取り込まれていく様子を感じてみてください。食事が終わった直後は、体を落ち着けて、食べ物が消化される様を想像しながら感じてみてください。内臓の動きを実際に感じることはできないと思いますが、お腹にやさしく手を当てて、鼻から吸って鼻から吐く自然な呼吸をゆったり行うことで感じる体のリズムとともに、自分の体をいたわるように感じ入ってください。
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