![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/59562467/rectangle_large_type_2_f7c6e79bccb805729e5127781c5d19c8.png?width=1200)
自分のトリセツ「自己受容感とコミュニケーション」
前回の記事「8月15日と自己肯定感」では、日本人に特に顕著に表れている、自己肯定感の低さの要因について触れました。
また、前々回の記事「自己受容感と人間関係」では、自己受容が進まない状態での対人関係では、使う主語が「わたしが」「わたしは」ような、一人称になりがちであるということを、お伝えさせて頂きました。
今日の記事では、自己受容が進んだ際に生まれる、コミュニケーションの変化について、お伝えしていきます。
自己受容と自己肯定
ある調査によると、日本人の約70%以上の人が、「コミュニケーションが苦手」であると回答をしています。
このことと、日本人の自己肯定感が低いことは、とても密接に結びついているのですが、自己肯定感を高めていくには、「自己受容」を進めていく必要があります。
このことを分かりやすく解説してくれている動画が、こちらの動画になるのですが、少し長い動画なので、要点を軽くまとめてみます。
この動画でお話をしてくれている松丸政道先生は、自己受容と自己肯定を次のように定義しています。
・自己受容:自分の過去の願望を知り、受け入れること
・自己肯定:「~したい」「~するぞ」という未来の願望のこと
松丸先生によると、人の心には、「感情のプール」のようなものが存在し、我慢をすればするほど、そのプールに水(我慢)が溜まっていくそうなのです。
そして、その感情のプールは、上の層が「自己受容」、下の層が「自己肯定」というように、2層に分離しており、「自己受容」ができずにいると、感情のプールにどんどんと水(我慢)が溜まっていってしまうのです。
このような状態でいると、「自己肯定」は底のほうに沈んでしまっているので、本当にしたいこと、本当に自分が望むことが分からない人生を送っていくことになります。
そして、このような状態であると、いつまで経っても意識状態が、一人称のままとなってしまい、コミュニケーションは上手くいきません。
それでも、取り繕うようにコミュニケーションを上手くいかせようとすると、自分が本当に望んでいること(=未来の願望)がどんどんとプールの底に沈んでいってしまい、自己肯定感は一向に高まることがありません。
日本人の「空気を読む」ということに優れている特徴は、一方で、自分の本当の願望を抑圧することに繋がり、自己肯定感の低下に繋がってしまっているという訳なのです。
先ずは自己受容から
動画の中で、松丸先生も語ってくれていますが、「本当は〇〇したかった」という過去の願望を知り、それを感情のプールから取り除いてあげることで、自己肯定にたどり着くことができます。
ですから、コミュニケーションに苦手意識があるというような人は、話し方や傾聴などについて学ぶ前に、とことん「過去の自分がやりたかったこと」を探ってあげることが重要です。
「本当は○○したかったんだよね~」「本当は○○して欲しかったんだよね~」と、昔、我慢してしまった願望を認めることが非常に大切です。
誰かのために色々と我慢してきた自分を探り、その時の自分の想いや愛を認めて受け入れてあげてください。
もし時間が取れるようであれば、「過去の自分がやりたかったこと」「過去の自分が我慢したこと」などを、ノートに書きだしてみてください。
少しずつ、自分のやりたいことが見えてくるばかりでなく、自己肯定感も高まってくるくるはずです。
自己肯定感とコミュニケーションの高まり
もともとコミュニケーションの語源は、ラテン語で「分かち合う」を意味する communicareだそうです。
つまり、本来のコミュニケーションとは、伝えるだけでも、受け取るだけでも不十分であり、お互いの考えや感情を理解しあうことを意味しているのです。
それが自己受容が進まないために、「わたしが」「わたしは」という一人称のコミュニケーションを進めてしまう結果、「コミュニケーションが苦手」という状況に陥ってしまっているのです。
これが、過去の自分がやりたかったことへの理解と受け入れが進み、本当に自分が望むことが分かる人生を歩めるようになってくると、コミュニケーションの主語が、「あなたが」「あなたは」の二人称や、「わたしたちが」「わたしたちは」の一人称複数へと変化していきます。
つまり、わたしたちのコミュニケーションの主体が「個」ではなく「複数」になった時に初めて、本当の意味での分かち合いが生まれるのです。
そのようなコミュニケーションが自然とできるようになるためにも、心のプールに溜めてしまっている、過去の自分がやりたかったことに気づき、受容していくことが必要なのです。
是非、「過去の自分ノート」を作ってみてくださいね。